第16話 王都進撃


<王都進撃>


ベインとノウェルの二人は、一台のコンピューターだけが置かれている会議室にいた。

部屋の色もコンピューターもボタンの色を除いて全て白一色、とてもシンプルな部屋だ。

「ノウェル、準備は良いか? オッド様から言われているもう一つの大切な“例の計画”を実行する」


「大丈夫だヨォ、ベイン。準備は完了した」


それを聞くとベインはゆっくりと頷いてから口を開いた。


「これより王を殺害する。そして、王都を消し去りオッド様をこの星の王とする」


それを聞くと不気味にニヤリと笑ったノウェルは作戦のシナリオを話した。


「既に作戦通り、王都の全てに熱線砲を設置したヨォ。

このコンピューターのボタンを押すことで起動する。

これにはオール軍も気づけない。

オール軍はこちらが万が一裏切るかも知れないと軍を配置しているが

我々の最新テクノロジーの前に、なす術は無い。


そして、王を確実に始末する為に、王の間に君を転送できるようにしたヨォ。

もちろん、君に良く似たアバターだ。

そこに君の意識を転送し自分の身体のように動かすことが出来る。

後は君が好きなようにすれば良いさ」


「ノウェル、お前に言われなくても私は好きにやる」


そう言うとベインはコンピューター上のクリスタルブラックのボタンを操作した。


「では、王の間に行ってくる」


そう言うとベインはアバターに意識を転送し、

ノウェルはそのアバターを王の間へ転送した。

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