第8話 攻防
<攻防>
「ノウェル様、大変です。何者かがシステムにハッキングを仕掛けております」
配下のAIロボがハッキングに気づきノウェルに伝えた。
「誰からのアクセスか、わかるかな」
「いいえ、どこからのアクセスか識別することが出来ず、且つ、ハッキングを乗り越えられているかも分からない状況です」
「何? そんなことあるわけないだろ! しっかり調査しなさいヨォ!」
「はい、調査を再開致します!」
ノウェルは返事をしなかった。
彼女はそのまま空間に手を当てるとその場所に小さな通信機を出現させた。
クリスタルレッドの通信機を握るとそのままベインへ繋いだ。
「ベイン、何者かが我々の機密システムにアクセスしている。追跡しているが追う事ができない。現在の状況を解析中だが、追い切れないかもしれないヨォ」
「そうか。いずれにせよ、我々は犯行に及んでいる者を探し出さねばならない。先ずは、引き続き調査を進めよ」
「分かった。出来る限りのことはするヨォ。オッド様への連絡はどうする?」
「忘れたのか? オッド様は現在ゲームの中にいる。今までに無い幸運が起こっているんだよ。この程度のことで邪魔は出来ない。我々が存在している意味を問われてしまうからな」
「そうだね。オッド様にとって予測していなかった幸運だ。ここは我々で解決するとしましょう」
ノウェルは深呼吸をし、心を落ち着かせた後にベインにそう告げた。
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