第16話歓迎会
学校が終わる。
思春期の女の子となると、友達同士でわいわいしながら帰る。
それが、当たり前だし、青春の想い出となる。
でも、こころは落研に入っている。
しかも、部長だ。
ちなみに落研は、落語研究会の略。
知らない人は、少ないと思うけど・・・
「部の方では、落語やらないの?」
「やるよ。目黒のさんま」
「クラスでは?」
「創作」
眼が輝いている。
「咲代、帰ろう。マクドにでも寄る?」
あかりに誘われるが、
「ごめん。今日は急ぐから・・・」
「マクド?」
「関西人のポリシーとして、マックとは言わない」
それで、あかりとこころが喧嘩になったこともある。
平和だな・・・
「ちなみに、あかりの家のお餅は?」
「丸餅。角餅は邪道」
「丸餅の方が邪道」
これでも、ふたりは喧嘩になる。
平和だ・・・
私は、慌てて駆け出した。
鞄の中では、疲れたのか。ベクちゃんとモワちゃんが寝ている。
のんきなものだ。
そして、家の玄関を開ける。
靴が多かったようだが、気にしない。
まずは、お母さんを問い詰めよう。
キッチンのドアを開ける。
「お母さん。どういうこと?」
その瞬間、父と兄もいた。
3人は、食卓に座り、ごちそうが並んでいる。
『歓迎!新しい家族のベクちゃんとモワちゃん』
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