第7話 驚き

教室に入る。

もうじき文化祭なので、その話題で持ちきりだ。


「あっ、咲代、こころ、おはよう」

「あかり、おはよう」


仲良し三人組がそろう。


「ねえ、見てみて」

あかりが、何かを始める。


「種も仕掛けもございません」

一枚のハンカチを見せる。


「ご覧あれ、このハンカチがあっという間に、鳩に変わります」

「また、それ?」

こころは、呆れるが・・・


あかりが、ハンカチを帽子の中に入れる。

その帽子には何もない(ように見える)


「ワン・ツー・スリー」

すると、鳩が出てきた。


白い鳩でなく、そこらへんを歩いている鳩が・・・


鳩は空を飛んで行った。

あかりは手を振る。


「ありがとね」


そんなあかりに私は声をかけた。

「あの鳩、どうしたの?」

「来るとき、捕まえた」

「どうやって?」

「咲代、男という物は、小さいことにこだわらないの」

私は、女です。


そこへ、担任が入ってきた。

中年の男性だ。

それでよかった。


若い男性の先生なら、禁断の恋になりそうで、やばい。


「突然だが、今から荷物検査をする。みんな、不必要な物は持ってきてないな」

「はーい」


私のクラスは、いたって真面目だ。

学校に不要な物は、持ってこない。

というか、漫画やゲームソフトなら、容認してくれている。


そう・・・

漫画やゲームソフトなら・・・


私も鞄を開ける。

それを見て、思わず大声をあげそうになった。


ベクちゃんと、モワちゃんが、寝ていた。

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