第2話 帰宅
「ただいま」
家に帰ってきた。
「あっ、お兄ちゃん帰ってきている。めずらしいな」
私は、両親と兄の4人暮らし。
兄は、大学生。
父はサラリーマンで、母は専業主婦。
ありがちな家庭。
「お帰り、咲代。あら、買い物してきたの」
「うん。かわいいの見つけて」
「どこで?」
「学校の近くに出来た、ファンシーショップ」
そういうと、母は不思議そうな顔をしていた。
でも、私は気にしなかった。
自室に入ると、私は丁寧に梱包された、ぬいぐるみを取り出す。
ベクちゃんと、モアちゃん。
シロクマと大きい鼻の犬のぬいぐるみだ。
それを、ベットの上の棚に置く。
ぬいぐるみを置くなんて、小学生の低学年以来だ。
私はそれを見て、顔がほころぶ。
「ベクちゃん、モワちゃん、これからよろしくね」
高校生にもなって、ぬいぐるみに話しかける。
少し恥ずかしい。
でも、嬉しい。
そして、家族4人で食卓を囲む。
父も今日は、なぜか早く帰ってきた。
家族仲は、良好と思う。
思春期にしては、珍しいかもしれないけど、私は幸せだ。
「咲代、先にお風呂はいりなさい」
お母さんの声に、私は返事をする。
「ふたりとも、待っててね」
私は、こうしてお風呂に入った。
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