おうちにかえろうよ

勝利だギューちゃん

第1話 出会い

近くに新しいファンシーショップが出来た。

かわいいぬいぐるみや、文房具、食器などが、

所狭しと、並べられている。


私は、飯塚咲代。

17歳の女子高生。


クレスメイトで友達の、広井こころと、君野あかりと3人で、このお店にやってきた。

こころはお笑い好きで、あかりは手品が得意だ。


私は・・・

これといったものがない。


「咲代は、かわいいもの好きじゃない。さすが女の子」

こころがいう。


いえ、それは個性じゃないから・・・


それはさておき・・・


私は、お店を回る。

でも、何だろう・・・


ここのお店のグッズのキャラクターは、見たことがない。

ここのお店の人が、デザインしたのかな?


私は、あるぬいぐるみに引き寄せられた。

そのぬいぐるみは、ふたつ。

仲良く座っている。


シロクマみたいなのと、とても鼻の大きい子。

シロクマみたいなのは、ベクちゃんで、大きい鼻の子は、モワちゃんか・・・


男の子っぽいけど女の子かな・・・

代紙には、男の子と書かれている。


小さい子が手をつないでいるように見えた。


「咲代、どうしたの?」

あかりが声をかけてくる。


「あっ、かわいい。でも、初めて見るね」

「あかりもそう思う」

「うん」


何だろう?

私は、この子たちに引き寄せられた。


「私、この子たち買う」


私は、ふたりをレジに持っていた。


レジの人に、「かわいがってね」と言われた。

でも、文字通りの意味であることを、その時は知らなかった。


「あれ、こころは?」

「あそこだよ。咲代」


店内のテレビの、落語を見ていた。


「まだまだだね、この若手」

手厳しいな・・・こころ師匠。

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