第14話 中を浮く赤子(肆)

探偵がたわいもなく開いた扉。

その部屋には、ここまで歩いてきた平穏で静かな阿下鬼町からは想像もつかない程の、不穏な事態が内包されていた。


明かりが消されている為、外から見えるのは入口付近のみで奥は飲まれそうな深い闇。


だが、その部屋の異常性を感じ取るのにはそれだけで十分だった。


乱雑に転がる靴、細かく割れた何かの破片、大小様々な丸い玉粒――、数えたらキリがない程の何かで覆われた床。

その中で一際派手なハイヒールが一つ私の目を引いた。

どうやら片方しか見当たらない。


誰がどう見てもこれは散々に荒されている。


「け、警察を――」


私は動転しないよう冷静を心がけながら鞄の口を開いた。

中は暗い為手さぐりで目的の物を探す――が、見つからない。


もう!こんな時に限って何処に潜り込んだのよ!


「邪魔するぞ。

これはまた・・・一人暮らしの女の部屋はどれもこうなのか?」


探偵の小憎たらしい呟きと共にガシャリと物が崩れる音。


探偵の呟きは、徐々に効き目を増して、私の過敏になっている神経に拍車をかける。


「もう、こんな一大事の時に!

イライラさせるような事言わないで、よ――」


遂に頭に来て鞄から視線を上げると、私が今正に探しているを使って、部屋の中を照らしながら入って行かんとする探偵。

なんていう信じられない光景を目の当たりにして、私の沸点は脳天を軽くぶち抜いた。


「アンタ何してくれてんのよ!!!!

私が今どれ程を探してたか分かる??

分かりますよね?どんな怪奇現象も、知らない人の自宅さえも分かっちゃうんだから、分かりますとも!!

それなのに態々を持って、危険な部屋へ入ろうと??

可笑しすぎてへそで茶を沸かすわ!!!」


すると、後ろから同じくらいの勢いで、

『五月蝿い!今何時だと思ってるんですか!?子供が起きるからやめてください!!』

と怒声が飛んできて、私は背筋を伸ばして何度も頭を下げ謝罪した。


「そら見た事か、向かいの主婦が育児ノイローゼを拗らせない内に、さっさと入って部屋を片付けろ。そして俺に茶を出せ、体が冷えてかなわん」


コイツ・・・。

誰のせいだと・・・。


「駄目危険よ。中にまだ犯人がいるかもしれないし、証拠保全も必要でしょ?

ここから離れて警察を呼ぶのが懸命なの!」


隙を見て探偵の持つ携帯を奪い取ろうと手を出すが、軽く避けられてしまう。


「警察?そんなもの呼んでどうなる。

奴らは住民の安眠を妨げるくらいの事しか能が無い上、無駄に時間ばかりかけて俺を凍死させるのが関の山だ。

それよりもお前達が、このの荒れ部屋を片付けて茶を出した方がずっと効率的で平和的だろう。

――それでも警察を呼んで欲しいか?」


探偵が振り返り、少し離れた後方で羽織を握りしめている叶夢さんに問いかけると、叶夢さんは俯いて小さく答えた。


「いい・・・呼ばなくて平気だ」


その返答がにわかには信じられず、立ち尽くす私の隣で、当然とばかりに得意げな顔をした探偵は、草履のまま堂々と叶夢さんの部屋に入って行った。


少し間を開けて付けられた電気に照らされて、室内の有様が良く伝わってくる。


これは・・・

足の踏み場もない程に散乱した物の中には、破損してる物も多く、硝子や鏡等の破片も見受けられた。

仕方なく、叶夢さんに理って私も靴のまま上がらせて貰う事にした。

私は恐る恐る部屋へ入ると、物を極力踏まないよう配慮しつつ進む。


玄関から上がると狭い通路状になっていて、壁に手を着いて進もうとすると、手に何かが触れた感触がして、壁を見上げるとハイヒールが揺れている。


え・・・?


一瞬思考が停止したが、これは最初に入口に転がっていたハイヒールの片割れだ。

どうして壁に?という疑問は見ればすぐに分かった。

細いヒールの先端が3センチ程壁に突き刺さって、つま先が重みで垂れ下がり揺れている。


誰か――もしかしたら叶夢さんかもしれないが、ヒールで殴りかかったのだろうか・・・

叶夢さんやこの部屋の状態からして、酷く争ったんだろうけど――

私は身震いを感じ、それ以上想像するのをやめた。


食器だろうか・・・陶器の残骸を跨ぎ、浴室の扉とキッチンの間を抜けると少し開けた部屋に出る。


私の部屋もワンルームだが、それよりも少し狭いかな?

そんな印象を受けつつも、部屋の惨状を見るに、これは大変だ・・・と力が抜ける思いの私である。


「これでは腰もろくに下ろせんではないか・・・。

それはそうと、いい加減それを返して欲しいのだが?」


「何が、欲しいのだが?よ!!

それはこっちのセリフよ、携帯返して頂戴。

あと、人の家の椅子に勝手に座らない!!」


入って早々、机と高さを合わせられたオフィスチェアに深々と座って、腕を組む探偵に一喝を入れると、ふいっとそっぽを向きながら携帯を此方へ差し出してくる。


色々言いたいが、人の部屋だ――。

我慢して黙って受け取ると、探偵はあろう事か椅子をクルクルと回転させ始めた。


「ほう。これはこれは――、妙ちくりんな椅子だな。

ほう――ほほう。高さまで変えられるとは面白い。

気に入った。今年はサンタに、こいつを寄越させるとしようか」


至極真面目な顔でそう言って、懐からメモ帳を取り出し椅子の特徴を書き始める探偵を見て、私が思ったのは(美千代さん、甘やかせ過ぎよ――)だった。



――世の普通から逸れた怪奇へ、驚くでも、馬鹿にするでも、呆れるでもなく、自然と受け入れてしまっているのは、この探偵事務所にすでに私は染まり始めていたからだろう。

だけど私は、その事に欠片も違和感を覚えてはいなかった――。



「おい、この椅子は何と言う?名称を聞きたい」


「その前に、いい加減教えろよ・・・

何で・・・此処が分かったんだ?」


通路の縁で、顔を伏せて低めに脅す叶夢さん。

部屋の中には足を踏み入れず、警戒したその様子は真剣そのものだ。


それを見て、オロオロする私の脇から、探偵はペンで頭を掻きながらあっけらかんと答えた。


「明かりだ。外から窓を見て、暗かったのがこの部屋だけだったからここだと思った。以上」


え!?そんな簡単な事だったの!?


すると叶夢さんは、握る探偵の羽織をぐしゃぐしゃと両手で鷲掴むと、ギィギィギィィィ・・・強く生地を引っ張った。


少し斜めに無理に張られた生地はミシミシと悲鳴を上げて、限界を超えた糸から順に音を立て千切れて行く。


「嘘つけ、ここらは夜勤めが多いんだ。

それにさっきあんた、この部屋が無人だって決めつけたよな?

見てもないのに――。

大体、あんた達おかしいんだよ。普通こんな状態の家に入るか?何にも聞かないで、こんな痣だらけの血にまみれてるような女とさ!どうかしてんだろ?!」


痛い筈なのに、頑張って声を張って強がって見せている。

叶夢さんはきっと怖いんだ――。

得体のしれない私達が怖いんだ。


「先ずは――、救急箱ですね!」


私は思いつく限りの、飛びっきり優しい笑顔を作る。


どうしてかは分からないけど、こんな事になって叶夢さんは今、とても不安で痛くて怖い筈なんだ――私が想像している以上に。


どうして蔑ろにしていたんだろう。

依頼者だった私が一番、叶夢さんの事を見てあげなきゃ、気持ちを少しでも多く汲んであげなきゃいけない筈でしょうが!!


辺りを簡単に見回して、めぼしい場所から探してみるが中々見つからない。


ん〜、もしかしてキッチンの方なのかな?

こんな事ならもっと動きやすい靴で来ればよかった・・・あと服も・・・


なんて一瞬気を抜いたのがいけなかった。

棚の引き出しを開けようと、手前に散乱している物をよく確認もせずに掴んで、指先を切ってしまった。


「痛っ」


サッと引かれた赤い線が、じわりと太くなって鮮赤が溢れて雫を作る。

指腹から零れ落ちそうになって、咄嗟に口の中へ押し込んだ。


「いけないいけない、花瓶だったんだ!

ちゃんと確認しなきゃね!ってか、座ってないでアンタも手伝いなさいよ!」


片付けつつ、頑なに嫌だと言い張る探偵と毎度の如く言い合っていると、いつの間にか隣に救急箱を片手に叶夢さんが立っている。


「うぇ!?あ・・・叶夢さん?

あ!救急箱見つけて下さったんですね!

早く手当てしましょう!バスルームなら荒されてませんよね?取り敢えず――」


「・・・手」


小さな呟きが聞き取れず首を捻っていると、叶夢さんは突然、私の手を強く掴んで乱暴に引き寄せる。

私は驚いて必死に叫ぶ。


「すみませんすみません!そりゃ嫌ですよね、他人が浴室に入るなんて!!ちょっと探偵、外に出てなさい!今すぐ!!」


と、手首の圧迫感が消え、腕が解放された。

直ぐに手を確認する。

良かった、無事帰って来て・・・。

指もちゃんと五本付いて――

――それだけじゃない、さっき怪我をした指先には絆創膏が巻かれている。


叶夢さんは椅子に座る探偵へ羽織を放ると、『手伝え』とだけ言って浴室へ入って行くので、私も後を追った。

探偵だけ、一人この部屋に残して――。


浴室の中はとても狭く、トイレとシャワールームが一体になっている3点式ユニットバス。

浴槽は一応あるが、湯を貯めて使うにはあまりに狭い。足を伸ばすどころか、腰を下ろすのも難しいかもしれない。


すると叶夢さんは浴槽の縁に腰掛け、腕や足を差し出してくれた。


よくよく見てみると傷は酷いものが多く、痛々しい。

殆どが打撲傷と切り傷で、かなり鋭利に切れた足の裏や二の腕、脛は出血が止まっているのが不思議なくらいだった。


「んな傷より、こっちの方が痛いっての」


冷凍庫から持って来た氷袋を、腫れ上がった顔と脇腹にあてながら叶夢さんは舌打ちをする。


「だから、病院に行きましょう?って言ってるじゃないですか!これ救急箱で済む状態、とっくに過ぎてますよ!深い傷口は縫わなきゃいけないし、骨だって」


「ギャーギャーうるせぇっての!!エコーかかんだよ黙れ!こんくらい寝て起きりゃ治んだからいいんだよ。馬鹿みたいに、んな事で金使ってられっかってんだ!」


いや、どう考えても無理でしょ!!!??

この腫れ方は絶対骨折してるよ!?

氷袋と湿布なんかで治るわけないじゃない!!


しかし、その後も粘る私の話を叶夢さんが聞くことは無く、簡易的な手当てをしただけで叶夢さんは浴室から出て行ってしまった。


もう!誰も彼も私の言う事なんて聞きやしないんだから・・・

もうどうなったって知らないからね!!


取り出した物を放り込んで、救急箱を乱暴に閉めた。その時――


「なっ!何だよこれ!!?」


浴室の外から、叶夢さんの叫び声が轟いた。


もしかして、犯人が戻って――


私は、壁に取り付けられたフックにかかる、お風呂掃除用の長いブラシを手に取ると、夢中で扉を開き飛び出す。


すると、目の前に叶夢さんの背中が見える。


「叶夢さん大丈夫ですか!!どうしたんで・・・す・・・?」


傍に寄ると、徐々に肩口から叶夢さんの視線の先が見えてくる。

それを見て私は、思わず足を止めた。


「あらあら和花さん、こんばんは。

今宵は、静かな良い夜ですねぇ――」


「美千代さん!?じゃないですか!!

どうして此処に!?」


そこには、小さなテーブルを囲んでのお茶会が開かれていました。

可愛らしいカップが並び、隣にはお皿に乗せられた焼き菓子。

美千代さんが持つ、これまた可愛らしいティーポットからは温かな湯気が上がっている。


羽織を気直した探偵は、もう既に温かいお茶を啜りつつ、小型テレビで某連続推理ドラマを見て『どうして開始3分で完結したのに終わらない?俺は何をグダグダと20分も見せられているんだ?』と、意味不明をぼやいている。


「所長のお帰りが遅いので、御迎えに上がらせて頂いた次第で御座いますよ。

ささ、御二方も冷めないうちにどうぞ――」


部屋の真ん中に置かれたテーブルには、クッションや座椅子等で席が設けられており、手前側の空席二つを、美千代さんが手の平で艶やかに指し示されたので、私は嬉しさの余り飛び跳ねん勢いで席に向かおうとした。


が、その甘い夢は直ぐに阻まれてしまうのである。完全無防備であった私の手首を、無情にもがっちりと捕まえて離さない叶夢さんの握力よって。


「馬鹿かお前死にたいのか!!!

どう見たってヤバイ、これはマジでヤバイって!!!

化け物だ・・・、本物の化け物だあれは!!」


そして、私の手を掴んだまま走り出そうとする叶夢さんから、私は必死の抵抗でその場に留まろうと足掻いていた。


「な、何を、言ってる、んですか!

あの方は、美千代さん!と言って、探偵事務所で、お勤めの、方なんです!!」


引っ張り合いながら声を張ると、急に止まるなり叶夢さんが此方を振り返り言う。


「ちげー馬鹿!!見りゃ分かんだろーが足場!!!」


はっ!!

言われて下を見ると、ただの床が見える。

いや待て、見える。

あれ程散らかっていた物が


慌てて振り返ってみると、まであれ程グチャグチャだった部屋は今、物どころか硝子の破片一つ無い。

証拠に、床上に置かれた小机でティーパーティー中。しかも美千代さんに限っては、フローリングの上で直に正座しつつ、心配気にこちらを見て小首を傾げていらっしゃる。


まさか――


私は、叶夢さんから手を振りほどくと足音も立てずに歩き始めた。

後から掛けられる『お、おい・・・』と言う叶夢さんの心配する声も、『和花さ・・・どうしたの・・・?』と不安気な様子の美千代さんの声も、私には全く届かない。


『まるでもなにも、物は勝手に元に戻るさ。

俺が望もうと望むまいとのだから、感謝などしてやる事も無い』


ただ一点に向かって私は真っ直ぐに足を進めて、立ち止まった。


「アンタ!!また美千代さんに全部掃除させたのね!!幾ら自分が世間知らずのボンボンで、美千代さんが優しいからって、これは許される事じゃないわ!私は許さないからね!!!」


私が見下ろす先でゆるりと座る探偵は、ゆっくりとカップを皿の上へ置くと、相当気に入ったのか、回転式のオフィスチェアをわざとらしく回転させて、不機嫌な顔を此方へ向けた。


「蛮触の争いも見るだけなら我慢もしようが、火の粉がかかってはタチが悪い事だ。

まぁ、コレを馬鹿と形容した点は気に入ったし、ついでだ。お前の疑問も説明してやるからこっちへ来るといい」


当の私では無く、ずっと後ろにいる叶夢さんへ手招きする探偵。

それを聞いて少しずつ近付いてきて、部屋の一歩手前で止まる叶夢さん。


おい、話てんのは私なのよ!?

チラリも見ないとはどんな領分だ!?


鼻息を荒くして空いた席に座ると、美千代さんがカップに紅茶を入れてくれる。

柔らかく立ち篭める湯気と共に爽やかな香りが香り立つ。


「アールグレイに致しました。ラベンダーの香りは心を落ち着かせますからね」


外国の言葉が沢山書かれた品のある缶の小箱を、そっと顔の傍で掲げる美千代さん。

それを見つつ紅茶を口に運ぶと、茶葉の甘みと優しいラベンダーの香りで心が和み、程よい熱が冷えた体を内側から温めてくれる。


ほっと息を吐くように『美味しい・・・』と言いかけた時、


「それ!!ウチの秘蔵の葉っぱじゃねぇか!!」


突然の叶夢さんの大声に、私は危うく紅茶を吹き出すところであった。


「これ高かったのに!!!!

・・・・・・もう、戻せやんしな・・・」


叶夢さんは机に怒りと悲しみを叩きつけ、暫く項垂れた後、恨めしそうに私と探偵の喉辺りを見るので、私は固唾を飲む。


「クソ!もうこうなりゃヤケだ!!ウチも飲んでやろーじゃねーか!!盛大になぁ!!」


腹を決めたとばかりに胡座を書いて、酒盛りの如く紅茶を一気飲みする叶夢さんを見て、美千代さんはなんだか嬉しそうだ。


「それで、私達が見てなかった約三十分の間に、叶夢さんの部屋が片付いたのは何でなの?説明してくれるんでしょ?私は正直探偵の話に興味無いけど、あれを片付けずに済んで、今こうしてゆっくりお茶を楽しめている事には物凄ーく感謝しているわ!本当にありがとうございます美千代さん!!」


何故か、とても驚いた顔で叶夢さんが私を見るので、首を傾げて睨めっこをしていると、探偵が空になったカップを美千代さんへやって呟いた。


「ミチが来た時にはこの部屋は綺麗になっていたぞ?」


「ええ。私は所長の指示に従い、キッチンをお借り致しまして、手土産にお持ち致しました菓子と共に、お茶を入れさせて頂きましただけに御座います――」


少し申し訳無さそうに、紅茶を注ぎながらそう言う美千代さん。


という事は、掃除にかかった時間はもっと短くなるという事か。

散乱していた物は破損の有無に関わらず、全て大きなビニール袋に詰め込まれ、この部屋の隅に口を結ばず置いてある。


それぞれ入っている物の内容、量、そして包む袋の種類も様々。


散乱していた物の中には硝子の破片みたいな細かで危険な物も混ざりこんでいたが、浴室の中へは掃除機の音どころか、物音一つ聞こえては来なかった。


「あんたはどうなんだよ?その間、何してたんだ?此処にいたってんならなんか見てるんじゃねーのかよ?」


再び静かに紅茶を口に運ぶ探偵に、頭を使うのが苦手なのか、頭を掻きつつ叶夢さんが分かりやすく突っかかった。


「俺は此処でずっとこの番組を見ていたんでな。事の次第は分からんが、ミチが来た際に気付いたらこうなっていた訳だ。

俺が掃除したと言うなら無理があるぞ。

俺は運動が向かん。

なんならこの下らん番組のセリフを頭から話して聞かせようか?」


テレビ画面からチラリとも目を離さず、それこそセリフの如く感情も無くタラタラと言葉を垂れ流す探偵に、私は段々イライラしてきた。


「ねぇ、さっきからなんな訳?

アンタさっき叶夢さんの部屋が分かった種と、この部屋が一瞬で片付いた種を教えてくれるって言ったじゃない?

もったいぶらないで、さっさと教えなさいよね」


すると極めつけに一言。


とは言ったが、とは言った覚えは無い」





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