第40話、重十鷺不刀

「……ルル。しつもん」

「この生みの親、ルルルールル・ルルルルルヴィッチことルルに何が聞きたいるる?」

「……かっこいい『ロ』おしえろ」

「ロ? ロとなると……鷺が格好いいるる。再生の象徴でもあるサギの――――」

「……わかった!」




「……ルル」

「今度は何るる?」

「……かっこいい『エ』おしえろ」

「エなら、二重や三重の重がいいるる」

「……わかった!」




「……ルル。かっこいい『フ』おしえろ」

「質問するならまとめてするる。フなんて不の一択るる」

「……わかった!」




「……ルル。かっこいい『ト』おしえろ」

「はあ……もう止とか十とか土とか、好きに選べばいいるる」

「……わかった!」




「……ルル」

「いい加減にするる! ちょっとは自分で調べるる!」

「……ちがう。ためしぎりしたい」

「む? それならいいるるよ。こっちも丁度ゴーレムのテストがしたかったところるる。ルルルールル・ルルルルルヴィッチことルルの名のもとに、起動せよ!」

『GGGGG』

「……もうきってもいいのか?」

「斬れるものならきってみるる。そのゴーレムは超硬度の――――」




「……重十鷺不刀えとろふとう!」




「択捉島は千島列島南部に位置する島。複数の活火山が存在する火山島で、面積は318664平方km、長さは約214km。日本政府が領有権を主張する領域内で最北端の地であり、日本では本土4島を除いて面積最大――――エラー、エラー。以降の情報はデリケートな話題になりそうなので、強制的にシャットダウンしますううううう」




「この再生の化身、ルルルールル・ルルルルルヴィッチことルル自慢のゴーレムをここまでにするとは、技はいまいちでも流石はミャオウるるね」

「……ぜんぜんだめ。きれなかった。ルルのせい」

「何を…………って、こらミャオウ! 全く、逃げ足だけは早い奴るる……」

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