双子の姉妹! エルレさんとアルレさん!

 俺とフェイリアちゃんはフィルフィーのサポート。

 ラーフィアちゃんとレイルさんはペリメール様のサポートです。

 ブライズメイドってヤツですよ。

 俺はアッシャーではないのです。


 結婚式でもメイドになるなんて思ってもみなかったですよー。

 パッと見では女の子が四人に見えるけど、実は男のがひとり混じっちゃってるのですよ。

 

 新米女神の衣装のスケスケネグリジェは婚姻の場にふさわしくないってコトで、さすがにナシみたいですよ! 

 ちょっと残念っ。


 四人揃って薄いピンクの衣装ってのも、ちょっと恥ずかしいですけどもっ。

 とにかく粗相の無いように頑張りますよー!


           ◇


 挙式の時刻が近くなり、高まりますよ緊張感!


 招待状を送った人達も集まり始めましたよ。

 アーラさんとキャノラさん。ゴリュウさんもいますよ。

 当然、初対面の人もたくさんです。

 ていうか、ほとんどそうなんだけど。


 メイドの仕事をしつつ、空いた時間を利用して、俺はラーフィアちゃんにくっついて挨拶回り。名刺も持ってきてるのですよ、もちろん『妄想勇者』のを。

 ラーフィアちゃんも女神になった事をみなさんに報告してますよ。

 驚き、そして次には笑顔。

 善き! 善きですよ!


「久しぶりねっ、ラフィーちゃんっ!」


 その中の一人がラーフィアちゃんに声を掛けてきましたよ。


 って、ひと目でわかりますよ、この人はっ!

 ペリメール様のお母さんですよ、絶対に間違いない!

 顔立ちとか雰囲気とかがそっくり!


「そちらの可愛いお方は、妄想勇者のヒカリ様、でしょう?

 娘がお世話になっております、ペリメールの母、エルレフランと申します」


「あっ、はっ、初めましてっ。妄想勇者のコウダヒカリとモウシマスっ。日頃お世話になってるのはボクの方でっ、感謝感激雨あられデスっ」


「ウフフっ。ペリメールに聞いた通りの面白い男のですねえ。ボクっ娘なのね。カワイイわあ♡」


「おば様っ、お久しぶり……DEATHっ、ねっ」


 んっ? ラーフィアちゃん?

 なんか固まっちゃいましたよっ?

 『です』が『DEATH』に聞こえるのは気のせいなんかじゃないデスよっ。


 ペリメール様のお母さんはラーフィアちゃんのお母さんと同じく元女神。

 見た目では二十代後半ですか?ってくらいに若く見えますよ。

 イヤ、それよりもっ。


 ばっ!ばっ!ばっ!爆乳!

 BA!KU!NYU!U!です!

 ペリメール様もおっきいけど、確実にひとまわりは大きい!

 オパイの大きさは遺伝するってホントみたいですよー!

 ラーフィアちゃんは、エルレフランさんのオパイをガン見したままフリーズです!


「うん?どうしたの、ラフィーちゃん?

 ヒカリ様も、あまり胸ばかり見られると恥ずかしいですよう」


「いやっ、あのっ、そのっ、大きいデスネっ」


 うおお思わずセクハラ発言ですよ男のっ!

 だがしかし!

 言わずにはいられなかったのですよー!


「私の双子の姉も同じくらいの大きさですよ?

 これ、重くて肩が凝るのよねえ。

 男のヒトだけじゃなくて、女のヒトにまでゲスい目でジロジロ見られちゃうし……ヒカリ様みたいな男のにもねっ♪」


 えっ!?

 ゲスい目でって、そんなつもりはっ!

 ちょっとだけありますけどもー!


「フルネームは呼びにくいでしょうから、エルレと呼んで下さいましね、ヒカリ様♡」


 パチッとウインクするエルレさん!

 ふああ、なんてステキなオトナの色気っ。

 ふわふわと漂う良い香りは、オトナのフェロモンってヤツなんデスカネっ?


「今日は、娘の為に結婚式をプロデュースしてくれてありがとうね……ラフィーちゃん」


 フリーズしたままのラーフィアちゃんを、ぎゅっと抱き締めるエルレさんですが!


「んももっ!?」

 

 埋もれてます!

 ラーフィアちゃんが爆乳の谷間に埋もれちゃって窒息しそうですよー!


「あらあら、エルレったら、うちのラフィーがでっかいおっぱいで死にそうじゃないの。面白ーい♪」


「あらあら、アルレっ。久しぶりー♪」 


 エルレさんに声を掛けてきたのは、なんとラーフィアちゃんのお母さん!

 さすがは双子っ。瓜二つとはまさにこのコト!

 髪型が同じだったら見分けがつかないレベルですよ!

 そんでもって、やっぱり!


 ばっ!ばっ!ばっ!爆乳!

 BA!KU!NYU!U!です!

 エルレさんとアルレさんは双子ってコトは。

 ラーフィアちゃんも確実に遺伝子を受け継いでいるハズ……なのにっ!


 どんまいですよラーフィアちゃん!

 希望は必ずある筈ですよ、ラーフィアちゃんっ!

 そのささやかなAカップが、Fカップくらいに成長する日がきっとくるハズですよー!

 たぶん!


 ラーフィアちゃんのお母さんとは初対面。

 男の百合娘ゆりっこのおかしなカプだけど、ちゃんとお付き合いさせて頂いてますからねっ。

 ここは、しっかり挨拶をしておかねばっ。


「初めましてアルレフランさんっ。妄想勇者のコウダヒカリとモウシマスっ。ラーフィアちゃ……ラーフィアさんにはいつもお世話になっておりマスっ!」


 ペコリとお辞儀をした拍子にぐるぐるメガネがずり落ちてっ。

 俺のうるうるキラキラの瞳を直視したアルレフランさんはっ!


「はわわわわわあっ!?」


 ばたあんっ!と大袈裟が過ぎるくらいに後ろにひっくり返ったっ!

 リアクション芸人顔負けのリアクション!

 さすがはラーフィアちゃんのお母さん!

 とってもナイスなリアクションですよー!


「やだっ!?ちょっと、お母さんっ!?大丈夫っ?」


「えっ?何のコトかしらっ?」


 何事もなかったかのように、しゅっと復活しましたよ、アルレフランさん。


「私のコトはアルレと呼んで下さいましね、ヒカリちゃん♪」


「紹介するね、ヒカリちゃん。私のお母さんね、女神を引退してから舞台女優やってるの。小さな劇団だけど、現役の女神達も何人か所属してるんだよ」


 引退後に女優さんとはっ。

 確かにキレイなヒトですからねっ。リアクションもバッチリだし。


「それにしても、ラフィーちゃんはぺったんこのままねえ。姉さんの娘なのにどうしてかしら?」


 なんて言いつつラーフィアちゃんのささやかなオパイを、ぺちぺちっと叩くエルレさん!

 いくら親戚だからって、やり過ぎじゃないデスカネっ!?


「ちょっ!おば様っ!?人前でやめて下さいっ!恥ずかしいですよっ!?」


「大丈夫よ、ラフィー!あなたは私の娘なんだから、きっと大きくなるハズよっ」


 すかさずフォローを入れる辺りが、さすが母親アルレさん!

 ラーフィアちゃんが魔王から女神に転身したコトもスゴく喜んでたみたいだから、わだかまりなんて無いみたいですよ!


「でも、隔世遺伝ならムリかもねー。私のお母さんも貧乳だったしね♪ おほほほほっ」


 おほほほほって、アルレさんっ。

 さっきのフォローが台無しです!

 ラーフィアちゃんのご機嫌がナナメっちゃってますよー!


           ◇


 そうこうしてる内に挙式の時間ですよ。

 早くフィルフィーの所に行かないとっ。

 と、ここで。

 話し込んでる俺達の元にレイルさんがやって来ましたよっ。

 俺達がなかなか来ないもんだから、呼びにきてくれたみたい。


「そろそろお時間ですよ、ラーフィア様っ。

 貴様も早く来い、ちんちくりんっ。ペリメール様達がお待ちだぞっ。1秒でも遅れたら簀巻きにして野ざらし放置するからなっ」


 簀巻きで野ざらし放置ってマジですか。

 レイルさんたら、相変わらず俺に対しては厳しくないデスカネっ?

 やっぱりまだ恋敵ライバルとしてみてるからデスカネっ!?

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