爆誕!新しいラーフィア=リンデル!
あれからそれから三ヶ月。
今日は何の日でしょうか?
そうです!
ラーフィアちゃんが更生施設を卒業する日なのです!
夕べから気になって気になって、ろくすっぽ眠れなかったから実はちょっと眠いんだけど、だがしかしっ!
今度のは面会じゃないのです!
ラーフィアちゃんを迎えに行くのですよ、男の
もちろん、フィルフィーとペリメール様も一緒ですよ!
ラーフィアちゃんがどう更生したのか気になります!
めっちゃドキドキですよー!
「ラフィーがどんだけ
なぬっ!またですよヤンキー女神っ。
大爆笑なんかしたらラーフィアちゃんが怒っちゃうだろっ。
だがしかしっ!
好きにはさせませんよ、お笑い女神っ!
なぜなら、俺はフィルフィーの黙らせ方を会得したのだっ。
いつまでも言わせっぱなしのおバカさんでは無いってトコロを知らしめてやるですよ!
「あのね、フィルフィーっ。
頑張ったラーフィアちゃんを笑うだなんて、そんな事したらペリメール様に嫌われちゃうよっ?」
「えっ!?ペリ子にっ!?……しゃーねえなあ。わーったよ」
これです!
『ペリメール様に嫌われちゃうよ』大作戦は見事に成功!
あのヤンキー女神を撃沈です!
これは気分がイイですよ!
ペリメール様の名前を出さなきゃ勝てないってのがポンコツだけど、まあ、いーんです!
敵の弱点を突いて勝利するのもひとつの戦法ですからねっ!
「じゃあ小爆笑でガマンしてやんよっ」
おいこら、お笑い女神っ!
笑っちゃダメだっつってるでしょーがっ。
「なあ、ぺリ子っ。ラフィーのおかんは来ないのか?」
「アルレフラン様は、女神公演のお仕事が入っていて来られないみたいですわっ」
ラーフィアちゃんのお母さんて、確か元女神だったよな。
公演?講演? どっちかな?
そう言えば何をしてるか知らないなー。忙しいヒトなのかな?
「ラーフィアちゃんのお母さんって女神だったんですよね?今は何をしてるんですか?」
「舞台女優さんなのですわっ」
「えっ。女優さんですかっ?」
これは初耳ですよっ。
「引退した女神達で運営している歌劇団があるのですわっ。アルレフラン様はそこのトップスターのお一人なのですわっ」
へー!そんなのあるんですね。初耳です。
女神を引退してから歌劇団のトップスターって、なかなかに華やかなお方みたいだなー。
「アルレフラン様も本当は迎えに来たいハズだと思います、ですわっ」
「まあ、ぺリ子がいるからアルレさんも安心して任せられるんだろうなっ」
「えっ。そっ、そうですわねっ、ですわっ♪」
フィルフィーに褒められて、ニコニコ笑顔で上機嫌ですよペリメール様。
まだまだラブラブの新婚女神様ですよー。
ウラヤマですな!
◇
そんでもって、やって来ました更生施設!
ラーフィアちゃん達とは、実に三ヶ月ぶりのご対面!
更生プログラムに集中したいからってコトで面会に来られなかったから、どうなってるのか楽しみですよ!
フツーの女の子になってるのかなっ?
純粋で真っ直ぐな性格は残しつつ、ツンデレ委員長みたいになってるのかなっ?
はたまた落ち着いたクールビューティーなカンジになってるのかなっ?
俺の妄想の中ではどれもアリアリですよ、ラーフィアちゃん!
そしてそして!
受付にて俺達の対応してくれたのは、前回と同じくダークエルフのお姉さん。
お久しぶりです。今日もめっちゃクールビューティーですよっ。
「こんにちはっ。妄想勇者のコウダヒカリですっ。ラーフィア=リンデルさんを迎えに来ました!」
三ヶ月前はキョドってた俺だけど、今度は迷い無く言えるのです!
「ああ、あの時の。お久しぶりです、妄想勇者サマ♪ あれから少しはレベルアップできましたか?」
なーんか小バカにしてくれちゃってますよ、ダークエルフのお姉さん!
俺だってこの三ヶ月、のほほんと暮らしてたワケじゃないのだ!
ダンジョンにモンスター討伐に行ったり、ちょこっとクエストこなしてみたり、キャノラさんとこで鍛えてみたりしてたのですよ!
またバスケだったけどね!
「今、お呼びいたしますね、妄想勇者サマ♪」
そう言い残して行っちゃいましたよ、ダークエルフのお姉さん。
館内放送での呼び出しじゃないんだな。
待つコトしばし、先に出てきたのはダークエルフのお姉さん。
んん?
ラーフィアちゃんの姿が見えないですよ?
「もうじき出て来られるでしょうから、ロビーでお待ち下さいね」
うむむ、そうですか。
待ちますよ、待ちますとも。ラーフィアちゃんの為ならばっ。
待ってる時間て長く感じるなあ。なんでかなあ。
うーん、ドキドキです!
なんだか緊張してくるですよー!
でも、三ヶ月前と違って、ワクワクもしてますよ!
「なーにウロウロしてんだヒカリぃ?ハラ痛いならベンジョに行って来いよ、ベンジョによー」
違うわいっ。
ラーフィアちゃんに早く会いたい!っていう気持ちを落ち着かせる為にウロウロしてるんじゃいっ。
あんまり効果無いけど!
「まったくもー、フィルフィーはっ。ベンジョじゃなくておトイレって言ってよねっ」
「ああん?どっちも同じだろー?あっ。じゃあ、おベンジョって言えばいーんじゃねーかっ?ちょっと上品だろ?」
便所もお便所も大差無いわいっ。
あーもー、お便所トークはどーでもいーんですよっ!
いつでもどこでもマイペースなヤンキー女神ですよー。
◇
ロビーの中をウロウロ歩き回るコトおよそ5分。
その声はいきなり突然、唐突にっ!
「あっ。ヒカリちゃんだ!お姉ちゃんと、ついでにフィルフィーもっ?」
おおっ!この明るい声はっ!
「ラーフィアちゃんっ!?」
「ラフィーさんっ!」
「おおー!やったな、ラフィー!」
ラーフィアちゃんの姿を見て驚く三人!
何故ならばっ!
ほぼ全裸に見えるスケスケネグリジェ!
でも、大事な所は謎の光でしっかりガード!
ちっさいおパンツにハイヒール、ってこれはっ!!
「私ね、女神になったんだよ。ヒカリちゃんっ!」
んななななななななんとっ!
更生施設で女神に転身!?
そんなコトできるのかっっ!!!
「めっ、女神って!?ラーフィアちゃんがっ?」
「この前、お姉ちゃんに勧められたでしょ?
あの後で、よく考えて決めたの。
私は魔王に向いてない。だからといって、勇者になって魔王と戦うっていうのは、ちょっと違うかなって。
私らしく真っ直ぐに生きる道って何かな、って。
そしたら、答えはコレだったの。
だから、お姉ちゃんにはスゴく感謝してます!」
ニコッと微笑むラーフィアちゃん。
その柔らかな笑顔は、まさに女神級っ!
「……素晴らしいですわっ、ラフィーさんっ!」
「たった三ヶ月で元魔王から女神に転身するとは気合い入ってるなあ、ラフィー!見直したぜっ」
おおっ。憎まれ口と文句しか言わないフィルフィーが褒めているっ?
明日はきっと雨ですよ!
「本当に素晴らしいですわっ。このコトは、ラフィーさんのお母様はご存知なのですか?ですわっ」
「ううん、言ってないの。お母さんを驚かせたいから、面会にも来ないでって」
俺達でさえビックリしたんだから、元魔王の娘が女神になったって知ったら、腰抜かすくらい驚くんじゃないですかねっ?
魔王になるのを大反対してたんだから、腰抜かすどころか気絶しちゃうかも!
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