カシマシ三人娘、女神に転身!?

 ペリメール様からのまさかの提案!

 元魔王側の三人が女神に、って!?


「私はフィルフィーさんと永遠の愛を誓っちゃいましたのでっ。恋愛の女神としての資格は、いずれ返上しようかと思っているのですわっ」


「返上? いーのかよペリ子っ?」 


「えっ……お姉ちゃん、女神辞めちゃうのっ?」


「資格を返上するだけで、女神を引退するワケではありませんからご安心を、ですわっ。

 女神ランクもアップっぷした事ですし、婚姻の女神として活動しようかと考えているのですわっ」


 婚姻って結婚のコトですよねっ。


 フィルフィーとペリメール様が結婚した時って、結構グダグダしてなかったっけか?


 神様の前で俺がやらかしちゃって、流れのままに結婚しちゃったからなー。

 そのペリメール様が結婚の女神って。

 ダイジョブなのかな?


「本音を言うと、私はフィルフィーさんとずっと一緒にいられれば、他には何も要らないのですわっ」


「なんっだよ、嬉しいコト言ってくれるなチキショーめっ。あたしは、ペリ子のでっかい尻に敷かれるのもワルくねえかなって思ってるぞっ」


「でっかいお尻だなんてっ♡ フィルフィーさんのえっちっ!ですわっ♡」


 あー。ハイハイ。そーですか。

 イチャコラしちゃってまあ。


 なーんかラブラブですよ、お二人さんっ。

 俺の目には、二人のお尻の大きさは似たり寄ったりなんですけどねっ。

 新婚バカップル感がマシマシですよー!

 


「真面目な話をすると、ラフィーさんが女神になった方が、ラフィーさんのお母様もお喜びになるのではないでしょうか?ですわっ」


「それは……そうかも知れないけど……」


「ラフィーさんにはラフィーさんのお考えがあるでしょうから、無理にとは言いません、ですわっ。

 この事は、レイルさんとフェイリアさんも聞き流して頂いても構いません、ですわっ」


 聞き流しても構わないとは言うものの。

 現役の恋愛の女神様に『女神になりませんか?』なんて、そうそう言われる事じゃないのではっ?


 レイルさんもフェイリアちゃんも真剣に考え込んじゃってますよ!


 でも、これって、ラーフィアちゃん達が恋愛の女神の後任者になるかも、ってコトかなっ?

 これはちょっと、イヤ、かなり見たいかも!

 

「でも、お姉ちゃんが資格を返上しちゃったら困る人達もいるんじゃないの?」


「恋愛の女神は私一人ではありませんから、資格を返上しても後任問題の心配はないのですわっ」


 ふむふむ、なるほどですよ。

 重要なポジションの人材が抜けたら、穴埋めは必要ですからねっ。

 いきなり『やーめた』なんてペリメール様が言うハズも無いし。


「恋愛の女神様はお姉ちゃんじゃなきゃダメ!っていう人もいると思うよ?」


「そうですね……それは嬉しい事ですが……」


 ちょっと寂しそうな表情のペリメール様。

 なんとなくだけど、わかる気がしますよー。



「……女神かあ。でも、新米女神って、最初の内は痴女みたいなスケスケの衣装を着なきゃいけないんでしょ?」


「えっ?まあ、そのっ。アレはアレでまあ、アレなのですわっ。そのっ、精神鍛練の内なのですわっ」


 アレって何ですかねっ。

 精神鍛練、ってまあ、聞こえはイイけどスケスケひらひらの衣装ってのがねー。

 恥ずかしさに耐えろってコトなのかなっ?


「そもそも、なんであんなカッコなの?」


「神様のご趣味のようですわっ」


 あのエロジジイっ!

 なんてウラヤマな、イヤ違うっ!

 神様の地位と権力で精神鍛練の名の元に新米女神にえっちなカッコさせるなんて、パワハラセクハラもいいとこですよっ!



「お姉ちゃん、あの格好イヤじゃなかったの……?」


「すぐに慣れました、ですわっ」


 慣れですかっ。あのえっちな格好は慣れちゃうものなんですねっ。


「そっかー……でも、ヒカリちゃんになら見られてもイイかもっ」


「えっ!?ラーフィアちゃん、あのスケスケ衣装着るのっ?」


「まだわかんないけど。ヒカリちゃんも着てみればいいんじゃない?」


「えっ!?無理だようっ?」


 ラーフィアちゃんたら、俺が男のだって忘れてないかっ?

 あんなスケスケ衣装着たら、股間の黒光りスキルが目立って目立ってどーしようもないですよっ!


 これはっ!

 今ここで、ちゃんとしっかりハッキリくっきり確認しておかなければっ!


「ラーフィアちゃんはオトコが嫌い……なんだよねっ?」


「うん。今でもキライだよ?」


「あの。ボク、オトコなんだよ?」


「知ってるよ?」


 え。


「あの。オトコなんだよ?男性、なんだよ?」


「知ってるってばあ。でも見た目が超絶美少女だよ?男のってヤツでしょ?」


「え。あの。見た目が女の子なら中身がオトコでもオッケー、ってコトなのかなっ?」


「そんなワケないじゃない。私が認める男のはヒカリちゃんだけだよ?

 どっかその辺の汚いオジサンが女の子の格好してたら、そんなの丸焼きにして消し炭にしちゃうよー♪ あははっ♪」


 あははって。


 丸焼きにして消し炭ってマジですか。

 どこかアタマのネジがぶっ飛んでおられますよラーフィアちゃんっ。

 やっぱり女神より魔王の方が向いてたりするんじゃないデスカネっ?


「私は勘違いしてたから。男のヒトのアレって、みんな巨大で臭くてグロいモノだとばかり思ってたの。

 女性に対する虐待だ、って。

 でも、ヒカリちゃんのちっこいの見てから考えが変わったんだよ。

 だから、ありがとうね、ヒカリちゃんっ!

 それと……これからもよろしくねっ♪」


 んごおおおっ!

 ちっこいのって言っちゃダメええええええっ!

 お礼なんて言われても嬉しくないですようごおおおおおおっ!


 ラフィ×ヒカのカプは継続のようですがっ!

 なーんかシャクゼンとしないのはナゼなんですかねえええっ?

 

「良かったじゃねーか、ヒカリぃ♪

 バカップル復活だなっ!」


 ニターリと悪魔の微笑みですよヤンキー女神っ!

 新婚バカップルのフィルフィーにバカップルって言われたく無いですよー!



「ラフィーさん。レイルさん。フェイリアさん。

 もし、私の言葉を心に留め置いて頂けたら、女神冥利に尽きるというものですわっ。

 貴女達には貴女達の進むべき道があるでしょうから、ゆっくりお考えになって下さいね、ですわっ」


 カシマシ三人娘に向かって、にっこりと優しく微笑むペリメール様。


 煌光神衣グリスタードレスのキラキラのエフェクトも相まって、そのお姿はまさに女神様っ!

 いつでもどこでも大騒ぎするヤンキー女神とは大違いですよー!

 

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