結婚報告する女神様!

「あっ、そうそうっですわっ。 ラフィーさんにご報告があるのですわっ」


 おっ? これはっ!

 ペリメール様が言うのかなっ?

 フィルフィーと結婚したってまだ言ってないから、いつ言うのかなーって思ってたトコロですよ!


「私とフィルフィーさんはっ!」


 おおっ! ドキドキの瞬間ですよ!


煌光神衣グリスタードレスをゲットしちゃったのですわあっ♪」


 結婚報告じゃないんかいっ。

 ペリメール様ったら、俺の予想を簡単に外してくれちゃいますよー!



「えー!スゴーイ!じゃあ、ランクアップしたってコトだねっ!おめでとうっお姉ちゃんっ。あと、ついでにフィルフィー」


「ついでにってなんだよ、ついでにってよー」


「ぜひぜひラフィーさんに見て頂きたいのですわっ!ほらほらフィルフィーさんもご一緒にっ、ですわっ」


「あー? だりぃなあ、もー」


 フィルフィーはぶつぶつ言いつつもペリメール様の隣に立ち。

 二人でアイコンタクトを取って、からの!


「「チェンジ!煌光神衣グリスタードレス!」」


 ピッタリと息を合わせて、煌光神衣グリスタードレスにお着替えです!


 ペリメール様のワンピースとフィルフィーのジャージから光が放たれ、ふわあっと柔らかな風が吹き。


 光が消えた後に現れたのはっ。

 煌光神衣グリスタードレスにお着替えした二人の女神様が降臨っ!です!


 ツヤツヤと煌めくドレスの裾から零れる光の粒が芝生に吸い込まれていきますよっ。


 滑らかな生地に太陽光が反射して、透けそうで透けないカンジがとってもセクシーですよー!


 スカート部分をつまんで、ペコリと優雅に一礼するペリメール様。

 

「ウフフっ♪ どうですかっ? ですわっ♪」


「お姉ちゃんっ、スッゴク素敵だよっ!ついでにフィルフィーもっ、キレイだよっ」


「ついでにってなんだよ、ついでにってよー。でも、あんがとよっ」


 ちょっと照れながら、にかっと笑うフィルフィー。


 金のフィルフィーと、銀のペリメール様。

 二人が並ぶと、なんだか神々しいですよ!

 ちっちゃな劇団なのに美人な看板女優が二人もいるみたいな、まあ、そんなカンジです!

 

「ステキですうっっ♡ お姉さまぁっ……♡」


 んっ?

 ペリメール様を見るフェイリアちゃんの目が、うるうるのハートマークになっちゃってますよっ。

 これはっ!

 煌光神衣グリスタードレスのペリメール様に惚れたっぽい?


「えっっ?あっ、ありがとうございますっですわっ」


 しゅっと素早く近づくフェイリアちゃんに、ペリメール様も驚いちゃってます!


「実はぁ、クロジョにいた時からステキなお方だなあって思ってたんですぅ♡」


「えっ?あっ、そうなのですかっ?ですわんっ」


 グイグイと迫るフェイリアちゃんにタジタジですよペリメール様。

 そこにフィルフィーが割って入り!


「なに言ってやがんでいシッポムスメっ!ペリ子はあたしのだっ!なんてったって、ケッコンしたんだからなっ!」


 なななんとっ!

 このタイミングで結婚報告っ?

 なんかグダグダなんですけど!


「えっ!?そうなのっ?

 フィルフィーとお姉ちゃんってケッコンしたのっ!?」


「けけけけけけけけけけけけ結婚ってっ!

 わわわわ私達はっ、永遠の愛を神様の前で誓っただけですわんっ!」


 神様の前で永遠の愛を誓ったって、それを結婚って言うんじゃないですかね、ペリメール様っ!

 書類的なものはまだみたいだけどっ。



「それならそうって言ってくれればいいのに……そっか……おめでとう、お姉ちゃんっ♪」


「えっ?あっ、ありがとうございましゅっ!ですわっ」


 ちょっと照れてるペリメール様がめっちゃカワイイ!

 二人はニコニコ笑顔で仲良きですよ!

 端から見ると本当の姉妹みたいです!


 だがしかし、そこにっ!


「うふふぅ♡ 略奪愛って燃えますよねぇ♡」


 リャクダツ愛って、不穏な空気をぶっこんできましたよフェイリアちゃん!

 フィルフィーとペリメール様の仲を引き裂くコンタンですよっ!

 なんてワルいコなんだっ。

 

「リアちゃんの胃袋はぁ、ペリメールお姉さまにガッチリ掴まれちゃったのでぇ、責任とってもらわないとですぅ♡」


 なんかメチャクチャ言ってますよ、フェイリアちゃん!

 サンドイッチで胃袋を支配されちゃったのかっ?


「お気持ちは嬉しいのですが……私は、フィルフィーさんの事が、だっ、大しゅきなのですわんっ。ですからっ!あのっごめんなさいっ、ですわんっ!」


 まだ照れがあるみたいだけど、みんなの前で『大しゅき』って言っちゃいましたよペリメール様っ。

 キレイなお顔が真っ赤っ赤です!



「フラれたな、フェイリア。こんな時は引き際が肝心だぞ」


 わしっ、とフェイリアちゃんの肩を掴んで、ペリメール様から引き剥がすレイルさん。


「えー?残念だなあ……じゃあ、もうスズキ君でいいやぁ」


「なっ!?スズキ君はずっと前から私がだなっ。って『じゃあ、もう』ってなんだ、『じゃあ、もう』って!」


「えー?いいでしょ、別にぃ。選ぶのはスズキ君なんだしぃ♪ あ、でもぉ、スズキ君はヒカリちゃんが好きなんだよねぇ?」


 なぬっ!?

 なんでそんなコト知ってるんですかねっ!?

 て言うか、俺を巻き込むんじゃないぞフェイリアちゃんっ!

 この尻尾娘は、不穏な空気をぶっ込むのがスキみたいですよー!

 

「あのなあシッポムスメよう。んーなコトばっかしてたらみんなに嫌われちゃうぞー?」


 おおっ、フィルフィーがまともなコト言ってますよっ。


「えー? それじゃあ、フィルフィーマート様が私とお付き合いして下さいますかあ?」


「あん? いーぞ、別に」


 なぬっ!?

 あっさりオッケーしちゃったっ?

 これって不倫じゃないのかっ!?


「なっ!なっ!なにを言ってるでごじゃりましゅるかっ、フィルフィーしゃんっ!そんなのダメダメっ!でしゅわあっ!」


「あー? ジョーダンだっつーの」


 フィルフィーのは冗談に聞こえない時があるからなっ。

 俺とペリメール様をビックリさせないでくれませんかねっ。



「えー? それじゃあ、ヒカリ様にしようかなぁ?」


 なぬっ!?

 今度は俺かっ?

 ターゲットをコロコロ変えすぎですよフェイリアちゃん!


「いいかげんにしろ、フェイリアっ!ラーフィア様の前で手のひら返しが過ぎるぞっ」


「えー?でもぉ、ラーフィア様はもう魔王じゃないんだしぃ。リアちゃんの人生なんだからぁ、もう自由じゃないかなぁ?みたいなぁ?」


 それはまあ、そうですがっ。

 あっちこっちに色目を使ってると、尻軽女だと思われちゃいますよ、フェイリアちゃんっ。


「ヒカリちゃんは私のなのっ!だからダメ!ゼッタイ!」


「らっ、ラーフィアちゃんっ!?」


 きゅうっと俺にしがみつくラーフィアちゃん!

 やらかい微乳が当たってますよ、ぷにぷにとー!

 

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