レッツプレイ♪ バスケ!
「最初はあたしとキャノラ組、ペリ子とヒカリ組でいーだろ?ブチのめし甲斐があるってモンだからなっ!」
「私とフィルフィーさんは幼い頃からのライバル!当然、構いませんわっ、ですわっ」
「ライバル?フィルフィーちゃんとペリちゃんが?ふーん?へーえ?そうなんだー。
ペリちゃんとは、いつかじーっくり話したいなー、って思ってたんだよねえ」
「えっ?そそそそうでしゅかっ?ですわんっ」
おっとっと?キャノラさんがイジワルそうな顔でペリメール様を見つめてますよ?
身長差があるから、キャノラさんが下から見上げるカンジなのがちょっとカワイイですよ!
ペリメール様は平静を装ってるけど、目が泳いじゃってます!
やっぱりなーんかありそうだけど、そっと見守るのが男の
「ヨタヨタ話なんかいつでもできらあ!
試合だ試合っ!10分の4クォーターなんてなまっちょろいコトやってらんねーからなっ。
1ゲーム30点先取!ペアを入れ替えながらぶっ倒れるまでやる!これでどーよっ?」
「また勝手なルールを……私は構いませんが、ヒカリ様はいかがですか?ですわっ」
「せっかくお着替えガチャでバスケのユニフォーム出ましたからねっ。やるだけやってみますっ」
「へえ?ビビりのチキりのヒカリにしては前向きだなぁ?
ま、あっちゅー間に終わっちまうだろうけどなっ!」
むむっ!またまた
まあいーです!このユニフォームスキルがどのくらいかわかんないけど、やるだけやってみるですよ!
いつだったかのラジカルラミィくらいに動ければ、フィルフィーをぎゃふんと言わすコトも出来るかも!
「じゃあ、やろっか!ジャンプボールはフィルフィーちゃんとペリちゃんでね!」
ここは身長の高い二人で
どっちがボールをはじくかなっ?
ペリメール様とフィルフィーの身長は似たようなものだから互角の勝負なのでは?
と思ったのも束の間でした。
「それではっ、レッツプレイ♪バスケ!」
キャノラさんがふわっとボールを上げたその瞬間!
「うらあああっ!!」
ドゴオンッ!
ちょっ!?
キャノラさんがボールトスするとほぼ同時にフィルフィーがアタックした!
体育館の床が抜けるんじゃないかっていうくらいのフィルフィーアタック!
ていうか、ゲームスタートのトスってボールが頂点に到達する前に触っちゃいけないんじゃなかったっけっ?
いきなりのルール無視ですよヤンキー女神!
これじゃバレーボールの速攻です!
「っしゃああ!」
ナニが、しゃーですかねアタック女神。
コレ、バスケじゃなくてバレーっす。
俺、バスケがしたいっす。
俺はキャノラさんとは反対方向に弾むボールをキャッチ!
そのままの勢いでドリブルダッシュです!
ダムダムっと軽快なドリブルワーク!
あれ!?なんかめっちゃ上手くないか俺!
気のせいなんかじゃなくてフットワークも軽いですよ!
体育の授業以外でバスケットボール触ったコトなんて無かったのに、この華麗なボール
あっという間にリング下!
からのレイアップ!ボールは『置きにいく』のが基本ですよー!
こんころりんとリングに吸い込まれるボール!
うお!なんといきなりの先制点!
SUGEEEE!
俺ったら、なかなかやるじゃないのっ!イヤまあ、ユニフォームスキルのおかげなんだけどね!
「ヒカリ様っ!ナイっシューっですわあっ!」
おおっ!ペリメール様からの『ナイっシュー』頂きましたよっ!俄然やる気が出るってものです!ニャハー!
「へえ?やるなあヒカリぃ?」
バスケなんて体育の授業以来だし、アニメとかマンガの知識しかないけれど!
動けますよ動けてます!
このままどんどんいきますよー!
キャノラさんからのリスタート!
「フィルフィーちゃんっ!あっ!」
おっとパスミス!フィルフィーが取り損ねた!にわかペアだと連携プレイが甘いみたいですよ!
俺はすかさずスチール!
「簡単に抜かせるかよっ!」
素早く俺をブロックするフィルフィー!
だがしかし!
ここはちょっとチョーシに乗っちゃいますよ男の
アレやってみよう!股下ドリブル!
足を前後に開いて、相手にボールを取られないように股の下でドリブルするヤツ!
動画投稿サイトで見たコトあるだけでやるのは初めてだけど!
せーのっ!
ダムダムっと股下でドリブル!足が短いからやりにくいかと思いきや意外とイケる!イケますよー!
しかもボールの位置がめちゃめちゃ低いから長身のフィルフィーは取りづらいハズ!
「うわ!出来る!スゴい!」
自分で言っちゃった!
身長が低いってコトは、足も短いってコトで。それでも俺は出来てる!股下ドリブルイケてますよー!
こんな時、短い足は有利ですよ!オススメです!
ボールを奪いに来たフィルフィーがちょっと驚いちゃってますよ!
「レッグスルー出来るたぁなかなかやるなあ、ヒカリぃ?でもそれはユニフォームスキルのおかげだってコト忘れるなよっ!」
このテクニック、レッグスルーっていうのか。なるほどそーですか。
それだけじゃないってコトを見せてやろうじゃないですか!
右に抜こうとしてからの一瞬のフェイント!
瞬時に反応してブロックするフィルフィー!
「ちみっけえオマエがあたしを抜こうってかぁ?ムダムダぁっ!」
からの左へのノールックパス!
ぱしっ!とボールをキャッチするペリメール様!
「ナイスパスですわっ。ヒカリ様っ!」
ノールックパスなんて初めてやったけどばっちり決まった!
ペリメール様がそのまま華麗にドリブルで切り込んでいく!
長い腕と足でドリブルする姿は優雅ですよ!
あの動きはなんなんですかスゴすぎです!
ん?キャノラさんはガードしに行かないのかなっ?無理はしないカンジかなっ?
ふわっと華麗にレイアップを決めるペリメール様!
ペリヒカチームの連続得点ですよー!
ペリヒカって言うのはペリメール様と
「やってくれるなヒカリぃ!まだまだコレからだっ!いくぜキャノラっ!」
「あいよフィルフィーちゃんっ!」
キャノラさんはバスケ大好き、フィルフィーも有段者?ってだけあって、あっという間に同点に。
イヤイヤまだまだこれからですよー!
ペリヒカ組の
ボール運びは俺、リング下にはペリメール様。
フィルフィーvsヒカリ再びですよ!
股下ドリブルする俺に立ち塞がるフィルフィーの腕が千手観音みたいに動いて俺をブロック!
左右どっちにも抜けそうにない!
「よそ見してんなよヒカリぃ!うらあっ!」
俺がチラッとペリメール様を見た瞬間!
バチッ!というボールを叩く音!一瞬の隙を突かれてスチールされたっ!
フィルフィーはボールを奪い取るとドリブルダッシュ!
からの!
「おりゃあああっ!」
ダンッ!と床を蹴る音と共に空中にジャンプ!
ドガゴォンっ!
気合い充分な声をあげてフリースローライン手前から跳び!リングが壊れそうな勢いで豪快なダンクを決めた!
「っしゃあっ!」
たわわな
うーん。フィルフィーはあんなとこから跳べるのかっ。身長差があるからさすがに空中戦は不利だなー。
リバウンドはペリメール様に任せるしかないし。
「ヒカリ様っ、作戦会議ですわっ」
ててっと俺に近付いて、こしょこしょとペリメール様が耳打ちです!
はああ、いい匂いですよペリメール様っ。
そんでもってウイスパーボイスがなんかこそばゆいですよー!
「こしょこしょ……ですわっ」
「わかりましたっ!じゃあそれで!」
作戦会議を終えて再び
ペリメール様からのパスを受け取って切り込んでいきますよー!
「またスチールしてやんよヒカリぃ!」
と、俺のマッチアップにはまたもやフィルフィー!
「ちっちゃいのにはちっちゃいなりの戦略ってモノがあるんだよっ、フィルフィー!」
「ああん!?」
壁のように立ちはだかるフィルフィーから、とんっとバックステップで距離を取り!
「ふっ!」
息を吐いて大きく山なりにシュート!
ボールが大きな放物線を描いてリングに向かって落ちていく!
パツンッ!
リングに触れずにボールがネットを
気持ちいい音ですよー!スウィッシュショットってヤツですよー!
「3ポイント!さすがですわっヒカリ様ぁ!」
やった!狙いどおり!
立ちはだかる壁は!
打ち破るのが無理なら、越えればいいんですよー!
あ、俺、今いいコト言った?声には出してないけどね!
ユニフォームスキルのおかげで、普段の俺じゃ出来ない動きも思い通りだし!
これはいいポイント稼げそうですよ!
「これで逆転ですわっ!この調子ですわよヒカリ様っ!」
「ハイっ!ペリメール様っ!」
ペリメール様とハイタッチ。
ぷるんと揺れますよペリメール様のふわわな
ムハー!なんっか楽しいぞっ!?
ユニフォームスキルのおかげもあるけど、動けるバスケってこんなに楽しいんだなー!
「フェーダウェイシュートまで出来るたあ、なかなかやるなあ、ヒカリぃ?でもそれもあたしが付けたスキルのおかげなんだからなっ!お着替えガチャ様々なんだからなっ!」
ん?フィルフィーがなんか
むっふっふう♪
ちょっと
「有段者って言うけど大したコト無いよね、フィルフィー♪」
そしてささっとペリメール様の背中に隠れます!コレもなんか久しぶりですよ!
「ああん!?んーだとコラ、ヒカリぃ!?」
眼光鋭く俺を睨むフィルフィー!
ちょっとヤバかったかなっ?チョーシこいちゃったかなっ?
だがしかし!バスケをやってる限りは大丈夫なハズ!その後が怖いけど!
フィルフィーは俺の挑発でアタマに血が上ったのか凡ミスを連発!
リバウンド争いもほとんどペリメール様がキャッチですよ!
ペリヒカ組の連続得点で1ゲーム目を制した!
「「いえーい♪」ですわっ♪」
俺とペリメール様がペチッと勝利のハイタッチ!
またまた揺れるよペリメール様のふわわな
勝った勝ったよ勝っちゃったっ♪
ヤンキー女神に勝っちゃった♪
ムハー!これは気分がいい!
チョーシに乗っちゃった俺は!ニコニコ笑顔でヤンキー女神をまたまた
「バスケって楽しいよねフィルフィー!勝つとなおさらだよねー♪」
「……クソが……っ」
「えっ?」
「クソがクソがクソどもがっ!クソどもがクソどもがクソどもがああああああっっ!!」
うわ!?ブチ切れた!?
女神がクソクソ言っちゃダメだろっ!
「うらあああっ!!」
どびゅうつ!
ゴオオオオッ!
「え!?」
俺の顔の真横をあり得ない速度でボールが通過していったっ!
快速電車、イヤ、特急並みの速度と音!
ドゴオンっと体育館の壁をぶち破ってどっかに飛んでっちゃいましたよっ!
こんなの人間の投げるボールじゃない!
いくら怪力女神だって限度があるだろっ!
あんなの取れませんて!当たったら死んじゃいますってっ!短気すぎだろ剛力女神っ!
ズゴゴゴと怒りのオーラを放ちながら肩をいからせるフィルフィーにキャノラさんが近づいて。
「まあまあ。フィルフィーちゃん、落ち着いてっ!まだ1ゲーム目なんだからさっ♪最初くらいは勝たせてあげないと。ねっ?」
勝たせてあげないと、ですとっ?
確かにキャノラさんの動きは様子見ってカンジだったかも。
うむむ、やっぱりヒトクセもフタクセもありそうですよキャノラさん!
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