二人の女神と!レッツエンジョイボーリング!

 騎士の甲冑から学校の制服に戻りボーリング場へ。

 ええまあ助けて頂きましたよ、ラーフィアちゃんに。

 何せ一人じゃ動けませんからね!介助が必要な騎士の甲冑は役に立つ日が来るんデスカネっ?


 トイレでラーフィアちゃんにタコ殴りにされちゃって、まだくわんくわんと耳鳴りがっ。


「ごめんねヒカリちゃん、タコ殴りにしちゃって……面白すぎちゃって」


「イエソンナ、イイノデスヨ、ラーフィアチャン。ミミナリクライ、スグオサマリマスヨー」


 ふらふらしながらトイレから戻って来ると、フィルフィーとペリメール様は準備万端、いつでもゲーム開始オッケーってなカンジです!


 ペリメール様はブレザーを脱いでブラウス姿に。フィルフィーはセーラー服の長袖を肩の部分で取り外してノースリーブ仕様に変更。

 そんなコト出来るのかフィルフィーのセーラー服はっ。

 二人共にスタイル抜群の女神だから、他のお客さん達からチラチラ見られちゃってます!


「あの銀髪女神、美人だなー。胸でけー」

 とか。

「セーラー服の方も美人じゃん?あの娘もおっぱいでか!」

 とかデリカシーの無い声がっ!


 そこに居るだけで目立っちゃうんだから、スタイル抜群の美人って大変だなー。

 って思ってたら!


「ナニ見てんだ見せもんじゃねーぞコラあっ!」


 そんなヤカラ達に一喝!そそくさと退散するヤカラ達!

 フィルフィーは怖いもん無しですよ。ある意味で優勝!ですよ!


「フィルフィーさんっ。いきなり叱りつけるのは感心出来ませぬ!ですわっ」


「ああーん?アイツら、ペリ子のコトじろじろ見てっからムカついたんだよっ」


「えっ!?」


「あたしは見られても構わねーんだけどなっ。ぺリ子をじろじろ見られるのはイヤなんだよっ」


「えっ!?」


「はー。もう、お姉ちゃん達、入籍しちゃえばいいのにねっ」


「にゅにゅにゅにゅにゅにゅにゅにゅっ、にゅうしぇきっ!?」


 ラーフィアちゃんの発言にまたしても狼狽ですよペリメール様っ。

 頬に手を当てて照れ照れです!

 んー?ええー?まさか、ねえ?

 幼馴染みのライバル、なんだよねえ?


「3回出してスッキリしたみてーだなあ、ヒカリぃ?」


 俺の肩に腕を回してニターリと悪魔の笑みですよヤンキー女神!当たってる!めっちゃオパイ当たってるよフィルフィーっ!


「もうっ!ヒカリちゃんなんだから触っちゃダメっ!」


 グイっと俺をフィルフィーからひっぺがすラーフィアちゃんの微乳を二の腕に感じる俺っ!

 確かに!オパイのボリュームはフィルフィーの方が上だがしかし!

 銀髪美少女がしがみついてくれてるって神シチュエーションの前では、そんなコトは関係ないのだ! 

 イヤまあ、そりゃね。もにょもにょんっとあったらあったでウレシイですけどもね!


 イヤ違うっ!


 ボーリング!ボーリングしに来たんですよ俺達はっ!

 

「準備出来た方からいつでも投げてよろしいですわよ、ですわっ」


 ペリメール様は足首まである長い銀髪をアップに纏めて、いつもとはちょっと違った雰囲気。

 とっても似合ってますよペリメール様っ。


「ねえ、ヒカリちゃん」

「はいっ?」


「今、お姉ちゃんのおっぱい見てたでしょ?」

「えっ!?見てないようっ」


「ホントにー?」


 おおう、ギワクの眼差しですよラーフィアちゃんっ。

 まあ確かにねっ!ちょっとはねっ!見ちゃいますよねっ!

 だってねっ!ブラウスが透けてねっ!ピンクのブラジャーがねっ!


 ぬおおおおっ!


           ◇


 シューズとか球は当然レンタル。俺は一番軽いの選んだんだけど、なんとっ!球の穴に指が届かないっ!親指しか入れられない!

 片手で投げるのは無理っぽい!これはっ!

 両手で持ってお股スローイングするしかないヤツです!

 コレって、お着替えガチャスキル使わなくてもよかったんじゃないかっ?


「あたしはこの一番重いタマタマで勝負!ピンをぶっ壊すつもりでぶん投げる!」


 なんでそんなでっかい声でタマタマって言うかなっ?

 一緒にいるコッチが恥ずかしいですよっ!


「ヒカリ様のタマタマの重さはそれで大丈夫ですか?ですわっ」


 ペリメール様までタマタマって。そう言えば前にも言ってたな。言いたいのかな?

 俺のは一番軽いヤツです!非力すぎて持てませんからね!


「私はヒカリちゃんと同じタマタマにしよっかなっ♡」


 ラーフィアちゃんっ?ラーフィアちゃんまでタマタマって言うのデスカっ?


「タマタマ投げるとスッとするよね、お姉ちゃん♪」


「ラフィーさんと一緒にタマタマ投げるの久し振りですわね、ですわっ」


「タマタマいじりはイイ運動だぜ!」


 イヤまあ、楽しそうで何よりですが!うら若き乙女達がタマタマ連呼ってどうなんデスカネっ?


「じゃーあたしからぶん投げるかなっ。見とけよペリ子っ!勝つのはあたしだあっ!」


「ウフフっ!受けて立ちますわっ、ですわっ」


 原付バトルの時もそうだったけど、やっぱ二人は楽しそう。

 フィルフィーもペリメール様もお互いを見る目が柔らかいと言うか温かいと言うか。ギスギスしたライバル感なんて全然感じられないんだな。

 ふーん。

 んー?イヤまさか、ねえ?


くぜイッパツ目ぇ!あたしはフィルフィーマート=チェインストアっつうモンだぁ!いっちょ気合い入ってっから夜露死苦ヨロシクう!」


 誰に向かって言ってるんですかねヤンキー女神。レーンの向こうには10本のピンしか無いですよ。

 にしても!

 ボーリングのタマタマを片手に仁王立ち!

 なんかそれだけでもカッコいいんですけど!


くぜえっ!」


 たたたっと助走を付けてっ!

 ノースリーブのセーラー服からすらりと伸びる白くてしなやかな腕がムチのようにしなりっ!

 投げたっと思いきや!

 ぎゅわあっ!と腕を風車の様に一回転!

 してからの!

 

「うらああああっ!」


 って!これはっ!

 女子ソフトボールのピッチャーの投げ方っ!?

 その名もっ!ウインドミル!

 

 すぱあっ!とリリースしたボーリングのタマタマは転がるコトを知らずにフロアすれすれに一直線にピンに向かってすっ飛んでいくっ!

 なんてバカヂカラなのさヤンキー女神!


 ドガアアアアっ!!ガラガラガランッ!


「っしゃあああ!朱斗羅射駆ストライク!どんなもんでい、ペリ子っ!」


 ウインドミル投法でボーリングのタマタマ投げる人なんて初めて見たっ!

 俺の母さんがママさんソフトやってて投げ方の名前知ってたんだけど、まさかボーリング場でそれを見るとはっ!

 ウインドミルって必殺技の名前っぽくってなんかカッコいいよね!


「やりますわねフィルフィーさんっ!ここは負けてはいられませんわっ、ですわっ!」


 えっ!?まさかっ、ペリメール様もっ!?


「いきますわよおおっ!」


 両足を揃えてからっ。

 とっとっとっと助走をつけてっ。

 後ろ手にボーリングのタマタマを背中に回し、ってコレはっ!


「らああああっ!ですわあああっ!」


 ペリメール様の上半身の胸側が一瞬、後ろに座ってる俺達の方を向いて!

 からのウインドミル!これはっ!


 びゅごわっ!ドガアアアアっ!!


 トルネード!トルネードウインドミルっ!なんてハイレベルな投法をっ!

 フィルフィーに勝るとも劣らない破壊力!


「ストラーイクっ!ですわあっ!ヒカリ様あっ!見てくれていましたかっ?ですわっ!」


 俺は目をぱちくりさせて唖然呆然ですよ!

 マジですかペリメール様までウインドミル!しかも腰をグイっと捻るトルネード!当然、ノーバウンドでピンまで一直線!


 コレ、もうボーリングじゃないっす。

 ピッチングっす。


「今度は私の番だねっ!見ててねヒカリちゃん!」


 俺に向かってパチッとウインク!

 

 可愛いっす。ラーフィアちゃんのウインクは全ての2次元美少女イラストを凌駕するっす。

 まあ当然なんですけどね!ラーフィアちゃんは3次元の銀髪美少女だからね!


 まさかラーフィアちゃんまでウインドミルってコトはないよねえ?


「ピッチャー第一球……振りかぶって!」


 え。


 ラーフィアちゃん?自ら実況するんデスカっ!?ってそのフォームはっ!


「投げたあっ!」


 びゅごうっ!ドガアアアアっ!!


「すとらいーくっ!よしっ♪」


 オーバースロー!野球の投げ方そのまんま!

 コレを見たコト無い人なんていないでしょ!ってここはボーリング場なんですけどっ!?


「いえーい♪」


 ラーフィアちゃんはニコニコ笑顔でペリメール様とハイタッチ!

 俺にも両手の平を向けてハイターッチ♪


 いえーい♪


 イヤ違うっ!


 これはっ!ボーリングでは無い!断じて!俺の知るボーリングでは無いですよー!


 最後に俺の番なんだけどっ。

 3人の後だから、俺のザコっぷりがハンパない!こんなコトなら一番最初に投げておくべきだったっ!


 指が穴に届かないもんだから、両手で持ってお股の間からスローイング!ちっちゃい子供とかがやる、あの投げ方ですよ!


 こっぱずかしいけど、もうやるしかない!ヒカリっ!投げまあす!

 あれっ!?スカートがジャマで、もたもたよちよちっとしか助走出来ないっ!


「うにゃあっ!あっ!?」


 両手で投げた勢い余りつるっと滑って、ヘッドスライディングするみたいにして、どてっ!と転ぶ俺っ!


「ヒカっ!ヒカリちゃんっ!?」

「ヒカリ様っ!?」

「おほー!ヒカリぃ、パンツ丸見えー♪」


 なぬっ!?前のめりにすっ転んだせいでスカート捲れておパンツ丸見えにっ!

 いやーん!

 恥じらいつつ慌ててスカート直す俺っ!

 ぺったん座りでタマタマの行方を見守ります!


 ボーリングのタマタマはゆーっくりと転がっていく。ガーターにならないなんてのは、ほぼ奇跡!


 ころっ、ころっ、ころっ、ころっ。


 ぴたっ。


 え。


 止まった!?レーンの真ん中辺りでタマタマが止まっちゃったんですけど!

 って思ったら!


 ころっ、ころっ、ころっ、ころっ。

 

 なぬっ!

 戻ってきたっ!


 逆方向にっ!俺の方に転がってきたっ!?こんな事ってある!?ふつう、ボーリング場のレーンってタマタマがピンの方向に転がるように設計されてるんじゃないのっ!?


 ぺったん座りする俺の目前で。

 

 ごとっ。ころころころころころっ。


 ガーター!そのままピン方向に転がってったっ!しかも、俺が投げた時より速く!


「あーっははははははっ!ヒカリぃ!笑かすなよなー!あーっははははははははっ!ハラいてー!」


 大爆笑!腹を抱えて大爆笑ですよヤンキー女神!


「ふぃっ!フィルフィーさんっ!笑ってはいけませぬ、ですわっ!ヒカ、リっ様っ!どんまいっ、です、わっ!」


 ペリメール様っ!?ぷるぷる震えながら笑うの堪えてるのバレバレですよっ。


「そのパンティーくれるんだよね、ヒカリちゃん♡」


 ラーフィアちゃんは俺の失態よりおパンツに釘付けっ!

 顔を赤らめて俺のおパンツにぞっこんですよ銀髪美少女ラーフィアちゃんっ!


 1投目でもうゲームオーバーみたいなもんですよー!


 ぬおおおっ!

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