34. 多分、次もあるよ
PVPイベント参加の申請は無事終了した。マイマザーを楽しませるつもりはないけど、やっと他のプレイヤーと交流出来ると思うと早くも楽しくなってきた。
次の日、PVPのイベントまで2週間を前にして運営から追加のアナウンスが流れた。
【今回の大会期間は時間加速を利用して5日間で行う予定だ。その際に参加者以外の生産職プレイヤーが暇をもて余すのも面白くないだろう。そこで、商店街エリアを併設することになった。5日間で最も稼いだプレイヤーには景品も出るぞ。装備、アイテム、食事等販売出来るものであれば参加は可能だ。条件の詳しくはメールで送るから確認してくれ。リアル・シェルの店舗も一部出展するので楽しみにしてくれ。】
運営が思ったよりPVPイベントの参加人数が多かったのかもしれない。そして運営から送られてきたメールがこれだ。
【はーい。お母様はあの程度では折れないのだ。お約束を守ってこそのエンターテイメント!大会に出るならお店はやらなくていいわよ。】
.....なんだ?マイマザーにしては文章が短い。忙しいのかもしれない。
お約束を守ってこそのエンターテイメントってことで、メニューを開いてGMコールをした。
『いつもΩファンタジーで遊んでいただきありがとうございます。GMの浜野です。どうかされましたか?』
お!前と同じ人だ。
「すいません、先程イベントについて運営から送られてきたメールがおかしいので確認してください。」
『承りました。少々お待ちください。.........申し訳ございません。内部の者の干渉があったようです。再度正式なものを送らせていただきます。』
「母が度々申し訳ありません。」
今回の制裁はメモに少しずつポエミーな日記を書いて各部屋の入り口に張り付けておこう。処分したはずの日記がコピーされてると気づくまでマイマザーへの制裁のネタで困ることはない。
『いえ、こちらこそ申し訳ありません。前回の事を受けてチェックを強化したのですが漏れがあったようです。』
「ああ、多分今後も続くと思うので、また連絡すると思いますがよろしくお願いします。」
『こちらこそ、と言うのはおかしいですが、何かあれば連絡をしてください。メールも正式なものが届いているはずなので後程確認をお願いします。』
「ありがとうございます。」
浜野さんいい人だな。よし、メールを確認しよう。
・出展資格は生産スキルのLVが中級以上もしくは★6以上の生産が常時可能な者
・期間中の店舗の運営は出展資格者以外でも可能。但し販売物は出展資格者の生産物に限る
・販売種別は事前に運営にメールで報告する
・販売種別により店舗のモデルを用意するのでその中から選ぶ
・共同の大型工房を用意するが気密性が皆無なので注意
・店舗で生産活動をする場合、道具はそれぞれが用意する
・店舗内、外の装飾、備品はそれぞれが用意する
ふむふむ、店は運営が用意してくれると、それ以外は個人で頑張れって感じかな。これ、一人だと無理だ。店舗の内装なんか作っていられないし、外装だけでも厳しい。
そもそも、何を売ろう。今の僕に売れる物ってなにがあるかな?
.....いいのがあるじゃないか!主様の許可がいるけど。これなら何とか一人でも店が回せるし、準備も殆どいらない、でも看板くらいは作らないとね。
ここでお金を稼いで、ライフさんに依存する生活から抜け出すのだ。
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