14. 僕からの質問

 帰宅した僕は、昨日に引き続きΩファンタジーにログインした。


 ログインした場所は、ログアウトした場所と同じく、ログハウスのベッドの上だった。


 寝室からでると、リビングがある。マジカルモンキーの一匹とアイランドタートルの分体である主様ぬしさまがテーブルの上にいた。


 「キャー。」


 お猿は、僕を見つけるとすぐに飛び付いてきたので、とりあえずインベントリからバナナを出してあげることにした。


 「キャー、キャー」


 お猿は、僕の左腕に引っ付いたままバナナを食べている。どうやら離れるつもりはないようだ。


 『こんにちは、セト。昨日ぶりですね。』


 お猿と戯れていると頭に直接声が響いた。主様だ、見た目は手のひらサイズの海ガメみたいな感じだ。性別は、女性らしく、優しい目(分体だけど)と、念話による会話ができる。


 「ああ、すいません。挨拶もせずに。」


 『気にしていませんよ。直にコングとフクロウが来るでしょう。それまで少し私と話でもしませんか。』


 主様から会話のお誘いがあったのでこれを機会に色々聞いてみようと思う。


 「それでしたら、質問があるのですが。」


 『いいですよ、私で答えられることなら。』


 「ここは、主様の甲羅の上ですよね。でしたら世界でどの辺りに今はいるのでしょう?」


 『そうですね。最大の大陸から南に一月といった距離でしょうか。』


 ざっくりした答えが帰ってきた。まだまだいこう。


 「主様の甲羅の上に、他に誰かいるのですか?」


 『コングと、フクロウ、その子達。今はお眠りになられていますが、もう一人いらっしゃいます。あと、たまに外から同胞が遊びに来ますよ。』


 気になる答えが帰ってきた、甲羅の上の人口は少なく、主様が気を使う相手がいる。たまに他のオリジンが遊びに来る。ってことかな。


 「最後に、ログハウスの外にある大きい木はなんですか?」


 『【生命の大樹】と呼ばれています。私から漏れでる力を養分に育っていて、周囲に結界を張り、敵意や害意の有る物の侵入を防いでくれています。』


 うーん、ゲームで定番のあの木のような気がするんだよね。もしあの木なら、漏れでる力で育てられる主様がスゴすぎる。


 『もう、よいのですか?』


 「ええ、ありがとうございます。とても参考になりました。とりあえず、師匠か先生のどちらかが来るまで外でステータスの確認でもしています。」


 『そうですか。大体私は、ここにいますので何かあれば相談してください。』


 「主様、ありがとうございます。では、いってきます。」


 僕は、主様に挨拶すると外に出た。とりあえずステータスの確認をしよう。


名前  セト

種族  ヒューマン

職業

LV 1

ステータス

HP:190/190

SP:74/74

MP:105/105

STR:10+2

VIT:19+5

SPD:11+1

DEX:21

INT:21

MND:10

LUK:9


スキル  鑑定LV1 インベントリ容量増加・小LV6  環境適応LV3  

     気配察知LV2  言語理解LV5  採取LV4 (NEW)短剣術LV1

     (NEW)集中LV1 (NEW)身体操作LV2 (NEW)弱点看破LV1


称号  (NEW)バナナ好き→果物大好き モンスターの友達

    (NEW)無謀なる者→逆境を越えし者

    (NEW)魔法猿の友人

    (NEW)森の拳者の弟子

    (NEW)森の賢者の生徒

    (NEW)島亀の住人

    (NEW)原種との絆


おお!色々増えてる。早速詳細を見てみよう。まずは、スキルだ。


短剣術 短剣の扱いが上達する。LVによりバトルスキルを習得できる。システムによるアシストをOFFにすることもできる。LV×DEX1・SPD1増加


集中 行動の成功率に影響。LVにより作成物の品質が上昇する。

   LV×DEX2増加


身体操作 ステータスの数値以上の動きが可能になる。LVにより補正値が上昇する。戦闘、生産時のみ適用。LV×STR・DEX・SPD1%の上昇


弱点看破 対象の弱点や脆い場所がわかるようになる。LVにより精度が上がる。使用時にMP2を消費。 LV×LUK2増加


まぁ、妥当なのかな。次は、称号を見ていこう。


果物大好き 高品質な果物を短時間で複数種類乱獲した者の証。果物を使った作成物の品質が上昇する。果物好きがあなたに近づいてくるかも。


無謀なる者 LV差が20以上ある者に挑んだ証。


逆境を越えし者 LV差が20以上ある者に挑み勝利した証。自分よりLVの高い敵と戦う際に対象とのLV差によりステータスが上昇する。

対象とのLV差1につき各ステータス1%上昇(上限50%)


魔法猿の友人 オリジンモンスター、マジカルモンキーの友達。一部のNPC、モンスターの対応が変化する。


森の拳者の弟子 オリジンモンスター、マスターコングの弟子。一部のNPC、モンスターの対応が変化する。戦闘系スキルの取得率が上昇する。


森の賢者の生徒 オリジンモンスター、ワイズオウルの生徒。一部のNPC、モンスターの対応が変化する。生産系、魔法系のスキルの取得率が上昇する。


島亀の住人 オリジンモンスター、アイランドタートルの住人。一部のNPC、モンスターの対応が変化する。アイランドタートルにいる限り環境ダメージを受けない。


原種との絆 三種以上のオリジンモンスターと友好的な者の証。一部のNPC、モンスターの対応が大きく変化する。



 深く考えたら負けな感じがする。オリジン系の称号は理解できる。あの、ウッドゴーレムそんなに強かったのか、本当にかすっただけでも終わってたな。

しかも、倒したのにLV上がってないし。スキルで作ったモンスターは経験値入らないのか?


 よし、取った物は仕方ない。ポジティブにいこう。


 今の内に、拓人から仕入れたチュートリアル情報でシステムの設定をいじっておこう。


 メニューを呼び出して、環境設定を開く。通知・公開設定を選ぶ。


スキル取得・上昇 通知 OFF→ON


メール・電話・チャット 通知 OFF→ON


イベント等の運営アナウンス OFF→ON


アナウンス個人名公開 ON→OFF


 マイマザーめ、結構大切な設定ではないか。このやろう!!全然通知が無いと思ったらこのせいか。気づかなかった僕も大概だけど。





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ステータス補足

STR 1UP で HP2 SP2 UP

VIT 1UP で  HP10 UP

SPD 1UP で SP2 UP

DEX 1UP で SP2 UP

INT 1UP で MP5 UP

MND 1UP で MP3 UP


の計算です。





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