第40話『忠輝と回想』
三河狸が右大臣昇進と征夷大将軍の就任を機に、俺との謁見を求めてきた。もちろん基本的に謁見に関して俺が拒絶することなどない。しかし、その場所が問題であった。
三河狸はあろうことか、俺が上洛し京にて謁見をと申し込んで来たのである。
一介の臣下である三河狸如きに俺が上洛することはない。直臣や母の反対を名目に俺は拒絶した。
当然のことである。一体どんな神経をすれば、この天下人たる
三河狸はこれに対して、六男の松平忠輝をこの
「父、家康の名代として参りました。松平忠輝でございます」
「くるしゅうない。面をあげよ」
「父上は征夷大将軍にこそなり申しましたが、豊臣の御為身を粉にして政務に勤しむ所存にございます」
「左様であるか。余はまだまだ若年である。天下安泰に国を治むる為、
「その御言葉、しかとお伝え致します。時に、姪の千は如何お過ごしでございますか?」
「千なら健やかに暮らしておる。引見するか?」
「いえ、それには及びませぬ」
「左様か。此度はご苦労であった」
「それでは失礼致しまする」
忠輝は礼節を守り静かに去っていった。
千姫……彼女は先程の会話からも想像出来るであろう。俺の妻である。
関ヶ原の戦いの後、亡き父秀吉公が命じられた三河狸の孫の千姫との婚姻が、当初の予定よりも大幅に前倒しとなり行われた。
合戦後僅か一年後のことであり、史実よりも三年も早かった。
初めて会った時、俺は驚いた。まだまだ齢五歳にもなっていないのにも関わらず、将来美人になるであろうと簡単に想像される程に美しい美少女であった。
まだその時俺は七歳。精神年齢はと聞かれれば、困り果てるものであるが、千を妹のように可愛がり、自分好みの女性に育てようと思った。
……一応決してロリコンではないということだけは言っておこう。
先ず、初日から触れることは、流石に自制心が働いたので行わず、軽く距離を詰めていった。
「千。何をして遊ぶ!?」
「……殿と遊べるのならなんでも……」
来たばかりの千はかなり緊張している様子であり、俺は長い時間をかけて徐々に千との距離を詰めていった。
そしてひと月が経った頃には……
「秀頼様♡本日も……」
「おいで?共に入ろうぞ」
と同衾するほどまでになった……
距離の詰め方を間違えた気がするが、気にすることはない筈である。
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そういえば先日は大坂夏の陣で豊臣宗家の滅亡した日でしたね……その日に大坂の陣の勝利まで書こうと思いましたが、間に合わんかったですね
ゆっくりと書きますから、どうぞ宜しくお願いします
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