第9話 やっぱヤバい奴だってはっきり分かんだね
家に帰りまたアジトに行き性別を戻してその翌日……
「よ〜し、家に転移するよ〜」
「ちょっと待って」
「ん?何?」
三人で学校へ向かう為に家へ転移しようとすると戸比元が話しかけてきた
「はいこれ」
そう言ってリストバンドを渡してきた
「あぁ、昨日作ってたやつ?」
「うん」
色は僕らのイメージカラーである青、赤、白の3つだ
僕は青のリストバンドを手に取った
「で?どんな機能があるの?」
「冷はなんで普通のリストバンドだと思わないんだい?」
「え?だって戸比元が作ったやつだし」
「えぇ〜……まぁあるんだけどね」
「だよね」
あの戸比元がわざわざ普通のリストバンドを渡す訳がない
「で?一体どんな効果があるの?」
「ふっふっふー、これは学校のマップが見られるんだ」
「ん?学校のマップならパンフレットにも書いてあるだろ?」
「僕がただのマップを作る訳ないだろ?」
ただのマップを作るわけ無い?
……と言う事は
「3Dホログラム?」
「正解!頑張って空気中に投影できるようにしたんだ〜」
なんかよくわかんない技術を使ってやがる……
「因みに10万掛かったよ」
「え?安くない?」
「え?安いのか?」
秋が分かって無さそうだけど普通に10万で作れるなら安いような……
「……なんか日に日に技術力が上がってるよね、うちって」
「……分かる」
特別治安維持隊は日に日に技術力が上がっているのだ
その気になれば核爆弾を作れるくらいには
まぁ本当に作れるかは知らないけど、知りたくもないし
「あ〜、確かに今の僕なら核爆弾を作れるくらいには上がってるね」
「………」
知りたくない情報をフラグを建てた瞬間に知ってしまった
「はぁ……」
「なぁ冷、さっさと学校に行かねぇか?」
「あ〜、まぁそうだね、行こうか」
秋に言われてしまった……
まぁとりあえず転移!
* * *
さ〜て、家に着いた〜
「ほら、かばん持ってさっさと行くよ」
「うん」
「あぁ」
かばんは家に置いていたので、持って学校に向かった
そして僕等は学校に着き教室に入った
教室には誰も居なかったので僕等が一番乗りのようだ、机にかばんも掛かってないし
確か席は自由席だったので僕は二人に確認した
「確か席は自由席だったよね?」
「うん、そのはずだよ」
返答は戸比元からだった
「じゃあ……あそこでいっか」
僕は一番後ろの席を指差した
「いいんじゃない?」
さ〜て、当然のように窓際に座ってっと
「……こいつ当たり前のように一番良さそうな席に座ったな……」
秋になんか言われたが気にしないでおこう
「無視かよ……まぁいいけど」
「いいんだ……」
……暇だな〜、地図でも見るか
……そういえば使い方聞いてないな
ん〜……あっ、なんかスイッチがある、これを押せばいいのかな?
ポチッと
目の前に水色の3Dホログラムが現れた
……うん、やっぱすごい技術力だな、うちって
というか戸比元が凄い、なんでこんなの作れるんだ?
天才だからか?
でも戸比元って別に頭がいいと言う訳では無いしな……頭の良さなら秋のほうがいいし
うん、才能って奴だな、戸比元には機械の才能があるんだな!
さて……ずっと気になってたがこの地図ナビ機能があるっぽいな
目的地に音声で連れてってくれるみたいだ
尚音声は通信機から流れる模様
でも一番気になってるのは逃走経路だな、なんでこんな機能つけてんの?
たまによくわかんない機能つけるよね戸比元って
ピコンッ
?今なんか通信機から音がしたんだけど
……って、地図に家までルートが追加されてる
え?今作ったの?
そんなにすぐ追加できるの?
というかなんで追加できてるの?
そう思い戸比元を見ると机がなんかよくわかんない状態になっていた
うん、よくわからん、なんで机によくわかんない機械が山盛りになってるの?
というかどこからとりだしたの?
いや、たぶん出処はわかるけど
たぶん謎エネルギーで作った異空間にいれてたんだと思うけど……
ん?人の気配がするな……
「戸比元〜、そろそろやめろ〜」
「ん?あぁ、人が来るんだね」
そう言って戸比元は機械を異空間にしまった
因みにさっき人の気配がわかったのは気配をはっきり感じ取れないからはっきり感じ取れるに裏返しているからだ
尚、基本的にこれは常時発動している
「ん?生徒にしては来るの早いな」
そう言いながら人が入ってきた
……って伊太郎じゃん!?
え?なんで入ってきてるの?もしかして担任なの?
「え〜と、察してると思うが俺がこのクラスの担任の天童伊太郎だ」
……やっぱ担任なのかよ
というか戸比元ハッキングしてたんだからたぶんこのこと知ってたよな?
と思い戸比元を見たらめっちゃ目を逸らされた
こいつ……絶対確信犯だ
……にしても伊太郎って生徒にもこんな態度なんだ
なんかやけにフレンドリーに接してきてるんだけど
「……え?全員無反応?」
……なんか伊太郎が悲しそうな目をしてらっしゃる
「え?泣くよ?これ以上ないされると泣くよ?」
なんかちょっと涙目になってる
これだから伊太郎はロン毛のイケメンなのに独身なんだよ
因みにちょっと前に伊太郎がこんな感じになったとき同じことをいったら『俺は仕事が嫁さんなんだよ!』っと泣きながら言っていた
う〜ん、ダサい、めっちゃダサい、まぁこれが伊太郎の良いところでもあるんだけどね
「も〜知らね、泣くからな!これから泣くからな!!」
「はぁ〜、これだから伊太郎さんはロン毛のイケメンなのに独身なんだよ」
「俺は仕事が嫁さんなんだよ!って、ん?」
「あっ、やべっ」
「この会話前にどっかで……、って、思い出した、というかお前等が特別治安維持隊かよ!?」
「あ、ばれた?」
いや〜、つい言ってしまった
「てことは他の二人も……」
「うん、特別治安維持隊だよ」
「まじかよ、なんで性別まで変わってんだよ」
「いや〜、むしろこっちが本来の姿なんだけど」
「ん?てことはあっちの女子のほうが本来の姿じゃねえのか?」
「うん、能力を使って性別を変えたんだ」
「はぁ……やっぱりお前等の能力って何なんだよ」
「う〜ん、別に伊太郎さんなら大丈夫な気がしますけど秘密にします」
「信用されてるのは嬉しいが秘密なのかよ、って前もこの話したな!」
う〜ん、やっぱ残念なイケメンな気がする
「おまえ今残念なイケメンって考えただろ」
「はい」
「少しは誤魔化してくれよ」
うん、結論がでた、やっぱ伊太郎は絶妙にダサい
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