第6話 入学式
陽彩高校……それは政府が建てた能力を使う犯罪者を倒す人材を育成する学校だ
僕等は今その学校の入学式を受けていた
今は校長が話している
「え〜、この学校は対能力者の人材を育てるために政府が建てた学校であり、その意識を………」
う〜ん、長い、なぜこんなにも長いのか……
「長いね」
そう戸比元が話しかけてきた、ちなみに話しかけてきた瞬間に他人に声が聞こえるから聞こえないに反転しておいた
「そうだね、にしても非戦闘能力なのによく入学したよね」
「あぁ、まぁ願書には火水風地を操る能力って申請したけどね」
「あはは……、思いっきり嘘だよね……、まぁ僕も人の事言えないけど」
僕は能力が明かしたくにしたくなかったので筋力を5倍にする能力と願書に書いていた
「秋も嘘書いていたよね?」
「入学式中に話しかけるなよ……、俺はあんまり嘘は書いてないぞ、制限があると書いただけだ」
秋は20kgまでの物を念力で動かす能力と書いたらしい、前に言ってた
「え〜、この学校には様々な施設があり、そこで能力の運用の効率化や強化をしてもらう」
さっき校長が言った強化とは能力を何回も使うと効果が強くなることを言う、例えば筋力を50%強くする能力が強化すると筋力を2倍にする能力になるといった感じだ
ただ、稀に強化が無い能力も存在する、僕達3人の能力はそれに該当する
尚、基本的には強化が無い能力のほうが強力と言われている
「……よくよく考えたら願書だけ見るとめちゃくちゃ戸比元は強いことになるよね」
「いや願書だけじゃ無くても強いだろ」
「いや、でも特別治安維持隊の中では一番弱いから」
「う〜ん……秋とどっちのほうが強いかは分からないけどねえ〜」
「おい」
サイコキネシスと火水風地を操る能力ってどっちのほうが強いんだろう?
「いや〜、僕のこれはサイコキネシスで簡単に操り返されるから」
「え?そうなの?」
「うん、そのはず、僕の偽超能力とは違うから」
「ん?偽超能力?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「うん」
「僕のこれは精度が違うんだよ、簡単に言うと劣化版」
「へぇ〜、なんで?」
「これは僕の能力を使う時に消費される謎エネルギーを使ってるんだけどその時のプロセスが本物よりもお粗末なんだよね」
「あぁ……、つまり偽物は本物に勝てないって事ね」
「うん、まぁ、だいたい合ってる」
そんなルールがあったのか……
「……にしても……長いな……」
「分かる」
未だに校長の話が終わらない
「え〜、それでは話はこれで終わりにします」
「あ〜、ようやく終わった〜」
「長かったな……」
「それでは明乃(あきの)先生に付いて行って下さい」
どうやら学校案内をするらしい
「……全校生徒184名を一人で案内するのか?」
「……確かにきついような……」
「あ〜、大丈夫っぽいよ」
「え?なんで?」
「明乃先生は分身の能力を持ってるらしいから」
「え?なんでわかるの?」
「これ見てみ?」
そう言って見せてきたのはタブレットだった
そこには先生達の個人情報が書いてあった
「なにこれ?」
「先生達個人情報」
「なんで書いてあるの?」
確か学校ホームページにも書いてなかったような……
「ハッキ……よく見たら書いてあったよ」
「いまハッキングって言いかけたよね?」
「……ソンナコトナイヨ?」
うわぁ……めっちゃ片言だぁ……
「ま、まぁそれは放っといて、さっさと行くよ!」
「はぁ〜、まぁうん、わかったよ」
え〜と、あっ、もう分身してる
ん?なんか看板持ってるな、……1組?
たぶんクラスごとって事だよね
僕達は全員1組だからさっきのところに行くか
「まずは教室です、ここであなた達46名が勉強をします、この学校は理系や理系はありません、よって中学校と変わらず五教科+四教科となります、ただしこの学校には他にはない教科があります、それが戦闘です」
戦闘、それはこの学校の醍醐味である科目だ
「戦闘では能力の強化や対人戦闘の知識についてを勉強することになります」
戦闘……僕達がこの学校に入った目的がそれだ
だって僕達だいたい能力のゴリ押しで戦ってきたからね
……まぁ、たぶんこのままでも敵に勝てると思うけど一応ね
その後、理科室や技術室などを周り、ついに最後になった
「最後にここが陽彩高校が誇る自慢の施設が設置された広場、育先(いくさ)広場です」
……広いな、パンフレットによると確か123万500立方メートルだったよな
……よくよく考えたら大学並だよな……
ちなみに育先広場が学校の敷地の4分の3を締めといるらしい
「育先広場には様々な施設があります、例えばストレッチルームや弓道部屋、剣道部屋などがあります」
弓道で思い出したがこの高校には部活が無いらしい、生徒の使用する武器をすべて上手く使えるようにするための考慮らしい
まぁ、基本的には武器ではなく能力を使うことを推奨しているけどね
「そして生徒同士で戦うことができるバトルドームもここにあります」
バトルドームは生徒が自由に使える決闘をするための施設だ
決闘は生徒同士で戦う事に同意し先生の一人が許可する事によってできる戦闘訓練だ
ちなみに先生の許可無く決闘をすると一部を除いて校則違反となる
「では、見学これにて終了です」
今日は入学式と学校見学だけなのでもう帰宅となる
なので僕は秋と戸比元と共にアジトへ向かった
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