第2話 特別治安維持隊結成

強盗事件から翌日、僕は学校に来て秋に話しかけていた


「111000111000000110001010111000111000000110101111111000111000001010001000111000111000000110000110」

「は?何言ってんの?」

「2進数でおはようって意味」

「誰がわかるんだよ」

「……エンジニアとか?」

「俺は中学生だぞ……」


確かによくよく考えたらわかるわけ無いか


「じゃあ15618513」

「いや、わからんぞ?」

「五十音……」

「あぁ、なるほど」


これは五十音で横軸が1文字目、縦軸が2文字目で読む暗号だ


「じゃあ俺も……ツ・ツー・ツ・ツ・ツ、ツー・ツ・ツ・ツ、ツー・ツー、ツ・ツ・ツー」


「……モールス信号か」

「良くわかったな」

「流石にこのツとツーの特徴的な使い分けならわかるだろ」

「確かに」


そんなどうでも良い会話をしていたら秋が話しだした


「……にしても日本……いや、世界はどうなっちまうんだろうな」

「さぁね、でも治安の悪化は確実だよ」

「だよなぁ〜、誰かが能力を悪用した奴を倒してくれれば良いんだが」

「だね〜、前の僕みたいにねぇ〜」


ん?


「「……僕(俺)達がすればよくね?」」


あっ、ハモった


「お前も同じことを考えたのか」

「まあね」

「あっ、でも本当にやるとしたらどうやって敵を見つけるんだ?」

「あ〜、確かに」


そんなことを話していると戸比元が話しかけてきた


「お前ら何話してるんだ?」

「あっ、いた」

「え?なにが」


確か戸比元の能力は能力によって起きた事件の場所がわかるなんとも都合の良い能力だったよな


「実はかくかくしかじかで……」

「かくかくしかじかでわかるわけ無いだろ」


なんでかくかくしかじかで秋は伝わると思ったんだ?


「実はetc……」

「ふ〜ん、面白そうだしいいよ」


え?今etc……って言っただけじゃ……

あ、サイコキネシスで空気を振動させたのか

……なんで声の振動がわかるんだ?


そう考えていると戸比元が話しだした


「じゃあ名前を決めよう!」

「いいね、何にする?」

「サイコ集団は?」

「サイコキネシス集団を略したんだろうけどサイコキネシス持ってるの秋だけだしサイコパス集団にも聞こえるから無し」

「そっか……」


なんか落ち込んでるけどあれはないだろ


「撃滅☆超能力集団は?」

「ダサい」

「知ってた」


逆によく思いついたな……


「冷もなにか出してよ」


う〜ん、あっ、ペル○ナ3的なあれなら……


「特別治安維持隊は?」

「おっ、いいんじゃない?」

「僕もいいと思う」

「じゃあこれでいい?」

「うん」

「あぁ」


さて、そろそろ先生が来そうだし席に戻るか


*  *  *


「う〜し、帰るぞ〜」


そう秋が話しかけてきた


「うん」


そう言って帰ろうとすると戸比元が話しかけてきた


「なあなあ、アジト決めないか!?」


おぉ、なかなか面白そうなこと考えてる


「いいね、どこにする?」

「アジトなんだから他人にばれないところがいいな」

「じゃあ近くの山とか行って探す?」

「う〜ん……そうだな、行くか」

「僕もそれでいいよ」


という事で近くにある都地瀬山(とちせやま)に向かった


「じゃあ早速探すぞ」

「うん」

「おう!」


3人で探し初めて3時間後……


「お〜い良さそうなのあったぞ〜」


遠くから秋の声がしたので能力で秋が居ないから居るに裏返した


……裏返しって話すとき言いにくいな〜


「うおっ、いきなり現れるとびっくりするからやめてくれ」

「無理!」

「お〜い、どんなのだ〜?」


おっ、戸比元も来た


「さて……俺が見つけたのはここだ!」


そう言って指したのは洞窟だった

洞窟は暗い場所が見えないから見えるに裏返して見えるようにするとかなりの広さだった

あとは少しぼこぼこしているがぼこぼこからスベスベに裏返せばいいや


「いいね、ここにしよう」

「僕も賛成だよ」

「じゃあ他人に入られないように隠蔽するか」

「だね」


……隠蔽されてないからされてるに裏返し


「うわっ」

「うおっ」

「おぉ〜」


完成図はイメージしてなかったけどいい感じだな

見た目はただの崖なのによく見たらドアノブがある


「お前能力便利だな〜」

「ついでに壁をスベスベにしといたよ」

「ナイス」

「あとは机を……」


そんなことを考えていると戸比元が叫んだ


「うおっ、事件が起きてるよ!」

「ってことは?」

「特別治安維持隊出動!」

「あっ、自分が誰なのかバレないようにしないと」

「えっ、……もうこれでいいでしょ!」


そう言って性別を裏返した


「……ふぇ?」

「ぶふっ」

「ちょっ、笑うな!?」


秋は髪が伸び身長が153cmほどに縮み声が高くなり顔が女性らしく胸が少しだけある美少女になっていた

髪は赤色で目も赤色だ


「良かったね、美少女だよ」

「お前もなってるからな!」


僕は鏡が無いからあまり分からないが身長は秋よりも低い149cmほどで髪は青色だ、ちなみに胸は皆無のようだ、裏返したら大きくできるけど……


尚、戸比元は非戦闘能力なので戦闘に参加しない為裏返していない


「うぅ……なんで俺がこんなことに……」

「一人称は私!ほらさっさと行くよ!」


おそらく触れながらなら一緒に瞬間移動出来そうだ

ということで肩を掴んで瞬間移動!


「うおっ……って、なんだ、ただのガキじゃねぇか」


ここは……銀行だな、ということは銀行強盗か…


銀行強盗は指を突き出して銀行員を指している


ん?壁に穴がある、もしかしてなにかを飛ばす能力か?


「どっか行けガキ!」


そう言って指をこっちに突き出すと銃弾を飛ばしてきた


やべっ、銃弾にかかる力を裏返し!


弾丸はいきなり飛ぶ方向が変わり銀行強盗に飛んでいった


「なっ、い、いてぇ」


弾丸は銀行強盗に命中し腹を貫通した


「このガキ!」

「こっちばっかに注意してると危ないよ?」

「あ?何いってやがっ」


いつの間にか銀行強盗の頭には石がありそれがかなりのスピードで頭に当たった


もちろん秋の超能力である


男はそのまま気絶し、倒れた


「帰るよ?」

「うん」


瞬間移動でアジトに帰った


「……何だったの?」


そう銀行員はつぶやいた

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