融解の果て

「…ない」

「へへ…だろ?」

何笑ってんですかコノヤロー。絶対殺す。

「なんで解除方法が無いんだよ?」

「元々あの爆弾は裏切り者とか使い物にならない奴を殺すために作ったからな…その場で解除出来たら意味ないだろ?」

コイツマジで腐ってる…

「…イツさん、どうしましょう」

「…」

部屋はとても荒れていて、機械まみれでした。

僕も機械いじりは多少やっていたので、少し詳しく見てみたい気もします。

「…アリサ、これ」

イツさんが指差したのは部屋の中心にあった大きなPC。

なんでしょう、何か凄いマザー感あります。

「これもしかして…」

僕は早速作業に…取りかかれませんでした。

「うおぉぉぉぉぉっっ!!」

「いやぁぁぁぁぁっっ!!」

男が飛びかかってきました。分かりやすいですね。

間違いなくこのPCは…

「痛ぁぁっ!!」

殴られました。許さん。

「イツさん助けてください僕ちょっとこっちやります!」

「よっしゃぁ任せとけ!」

「くっそぉお前ら2人とか卑怯だぞ!」

なにそれ。

「その様子だとこれで爆弾が操作できたり」

「しねぇよ!」

操作出来るんですねやったぁ。

画面には凄い数のデータがありました。

まさか全部これ爆弾じゃないでしょうね。え、この中から探すのかぁ。

「イツさん任せてください!多分これでいけます!」

「クソ…待てぇぇ!!」

「ひぃああああ!!」

ぶつかって来ないでください気持ち悪い!

「イ、イツさん!コイツどーにかしてください!僕これやるんで!」

「任せろ!…あれ、銃が…ない…」

「イツさん捨ててたじゃないですか!」

そう、ここに連れて来られる前、イツさんは持ってた銃が壊れたので捨てていました。忘れんなて。

「あーそうだった!くっそぉ!」




肉弾戦。苦手で仕方ない。

アリサには近づけまいと思ったけど。

「…っ危なぁ!!」

男は剣を振り回している。しっかし形が異常。

刃が枝分かれしている。刺さったら痛そう。

「あぁクソぉ!銃があればお前なんて」

「どりゃぁぁぁぁ!!」

「聞けやぁぁぁ!」

「へへ…カガリ様に貰ったコイツなら…」

マジで何なんだその武器。ズルすぎない?

「アリサ!ちょっと無理かもしれない!!」

「僕だって視覚フル稼働させてるのでめっちゃキツイんですよあと少しなので頑張ってくださいよあなた師匠でしょう!」

いや師匠になったつもりはないんだけど。無視した。




これはひどい。これを把握してるとか言わないでくださいよ。そんな人がいたらもう僕希望失っちゃいますよ。

いくらなんでも数が多すぎでしょう。あと数分しかないのに全然見つかりません。

「てか、もう見逃してたり…?」

そうだったらほんと怖い。どうしようどうしよう。

「うわぁぁぁぁぁ!!!」

「ゔ」

後ろからぶつかられて机に頭強打しました。まぁそれはいいんですけど。慣れてますし。しかし。

その勢いでなんかクリックしちゃってるじゃないですか。

やば。え?なにした?


無効 □


多分これ押せばいけるっぽいけど。もう時間ないし押しちゃっていいですか?いいですよね?

押しますよ?お願いだから当たって。




「ウミハー!あーそーぼ!」

カヅラちゃんは少し子供っぽくなった。

もしかしたらこれが元なのかもしれない。

私達は姉妹ということにされた。

「何する?」

カガリさんが死んで監獄地区は完全に崩壊した。

私もそうだけど、大金を積まれていたから。

「じゃーまたあそこ行こうよ!」

一部の人間は逃げ出していった。特にあの工場の人達。

あそこには何かの組織のメンバーが多かったんだとか。

「大丈夫?見つかったら怒られるよ?」

どうやらカガリさんも関わっていたらしい。

それを知ったアリサさんは少し考え込んでいたけれど。

「大丈夫だよ!怒られてもウミハがいるからどーなってもいーよ」

怖いほど静かだった。

私達の秘密基地のような場所。

立入禁止になっていた、私の家。

「ウミハに連れていかれた時思い出すなぁ」

「結構むりやりだったし…本当ごめんね?」

「ふふ…今じゃ思い出だから…また誘拐されてるみたい」

「今度は仲良くしようね?」

「最初から良かったじゃん!」





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