銀の線路と金平糖
まっくろくろのくらやみに
ガタゴトガタゴト
暴走列車
怖くてうるさい暴走列車
まっくろくろのくらやみに
ミイミイピイピイ
ちいさな子猫
ひとりぼっちで泣いている
ガタゴトガタゴト
ミイミイピイピイ
ガタゴトガタゴト
ミイミイピイピイ
まっくろくろのくらやみに
キラキラキラキラ
降ってきた
銀の線路とこんぺいとう
子猫がひとりぼっちにならぬよう
暴走列車があばれずに 線路の上を通るよう
ママが贈ったプレゼント
キラキラキラキラ
銀の線路とこんぺいとう
小鳥が歌い終わると、お空から、ふわりと帽子が落ちてきました。
帽子の先には、お星さまが付いています。ふたつのお星さまは、
ぴいこちゃんは大喜びで、その帽子をかぶりました。
小鳥も帽子をかぶったぴいこちゃんを見て大喜びです。
「すてき、すてき! ぴいこちゃん、とっても、かわいい」
「ありがとう、ぴいちゃん」
「これで、もう、さみしくもないし、暴走列車も怖くないね」
「うん。小鳥のぴいちゃんもいてくれるし」
「人間のパパもママもおねえちゃんも、いつもいっしょだものね」
「うん。猫のお兄ちゃんたちお姉ちゃんたちもね」
そのとき、ふたつの金平糖がキラキラと輝きだし、帽子の中の線路をガタゴトガタゴト列車が走って行きました。
「お帽子の金平糖は、カンテラね」
「カンテラってなあに、ぴいちゃん」
「列車に合図を送る明かりのこと。ガタゴトガタゴト暴走したり脱線したりしないよう、金平糖がキラキラ合図を送っているのよ」
「ママがくれたんだね。線路も金平糖も」
「おうちのみんながくれたのよ」
「あたしも、お歌を歌うよ、ぴいちゃん。金平糖と線路のお礼に、あたしも歌うよ」
「うん。ぴいこちゃん、いっしょに歌おう」
「いっしょに歌おう、ぴいちゃん」
小鳥が歌い始めると、ぴいこちゃんも歌い出しました。
まっくろくろのくらやみに
キラキラキラキラ
銀の線路とこんぺいとう
あたしがひとりぼっちでいないよう
暴走列車があばれずに線路の上を通るよう
みんながくれたプレゼント
キラキラキラキラ
銀の線路とこんぺいとう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます