第2話

帰宅後


テーブルの上に、僕宛の手紙がいくつかあった。

殆どは、ダイレクトメールだが・・・


そのなかに・・・


「嘘だろ?」


あの子からのハガキがあった。

上には今の家族であろう、集合写真があった。


「やはり、あいつと結婚したか・・・」

旦那の顔は、あきらかに当時あの子と仲の良かった男子。


子供はもう、高校生くらいか・・・

3人か・・・


あっ・・・内容は・・・


「〇〇くん、お元気ですか?

私は、元気です。


今は、家族仲良く暮らしています。


久しぶりの連絡、嬉しかったです。


よければ、思い出の場所で会いましょう。


また連絡ください」


改めて写真を見る。

「すっかり、おばさんになってるな」


まあ、僕もおっさんなんだが・・・


僕が独身であることは、手紙に書いておいた。

おそらく、「やはりなね」と、嘲笑していると思う。


まあ、慣れているが・・・


でも、思い出の場所ってどこだ?

この子と、どこか行ったか?

おそらく、誰かと勘違いしているのだろう。


何人も、男友達がいたからな。

記憶がごっちゃになっているのだろう。


住所は書かれていない。

引っ越していないのか?

それとも、個人情報を公開したくないのか?


でも、メアドは書かれてみる。


試しに送信してみた。


すぐに返事が来た。





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