130話 お家の環境整備

 父さんが達が家に住むことになったので色々とやる事出来た。

 

 マゼッパさんティアンヌさんに相談しつつ、さくっと片づけちゃお。へへへっ2人には家の事をすっかり任せてる気がする。


 「マゼッパさん、ティアンヌさんお疲れ様です。今日はちょっと相談があって声をかけました」

 

 「はいっ宜しくお願いします」

 「はいっ、承りました」

 

 立場上は雇い主ってことになるからか、ちょっと返事が堅い気がする。まあ最近はちょっとバタバタしてコミュニケーションも少な目だったしな。後でなんか考えなきゃなぁ。まあ取り合えず話進めちゃうか。

 

 「最初に前提から話しますね。うちの家族が正式に屋敷に住むことになりました。それに伴って屋敷内でのお世話をお願いしたいです」

 

 「現状は改装の期間ということでしたね。今後は住まわれるという事ですね。かしこまりました」

 

 理解はやっ。やっぱ領主のお付きだっただけあって優秀だよね。ちょっと待遇とか相談しないと駄目だよね。っとっとまた考えそれちゃった。

 

 「そうですね、それにあたって屋敷の人員の見直しをしていきたいと思ってます。まずは現状で過不足がないかから知らないので、教えてもらっていいですか?」

 

 「はい、現状で人員は足りています。お客様がいらした際に必要になる人手はマイヤ様の執事と調整しつつ貸借をしております」

 

 「わかりました。引き続きそれでお願いします。あっ必要な対価の支払いはお願いしますね。それじゃあメイドさん側はいいかな。ティアンヌさん護衛の方ってどうなってます?」

 

 「はい、現状は門番と夜間警備が主業務です。先日のように王妃様ご一行がいらっしゃるような特別な場合を除いて不足はしていません」

  

 「じゃあ現状で人員は足りていて、特別な時の対応も万全ってことかな?」

 

 「「はいっ」」

 

 おっけー、後は労働環境かぁ。外に詰所的なのって建てる必要あるのかな。

 

 「あと基本的に屋敷へ通っているメイドや衛兵は居なくて、住居や居場所は現状の建物で足りてるって認識で居るんだけど、これはあってる?」

 

 「「はいっ」」

 

 んじゃあ、メイドや衛兵用の建物追加は無いって感じか。

 

 「じゃあここまで問題は無いとして、ここからが本題でなのですが、屋敷の敷地内に建物を建てたいなと思っています」

 

 そこからイメージ図と模型で新たな建物群の説明をした。まあ例によってチートでにゅるにゅると模型作りですよ。ビバチート。知っててよかった異世界小説。

 

 今回建てる予定の建物は、馬房と馬車用の車庫、ゲストハウス、そして礼拝堂だ。

 

 馬房と車庫に関しては、父さん達が通勤するのにあわせて既存の馬房を拡張する必要があるので、ついでに作成って感じ。

 

 ゲストハウスは表向きとしては来客用なんだけど、ぶっちゃけ冒険娘さん達の家だね。行先に困ってるみたいだし、いつまでも本邸に居るのは地味にしんどいと思うしね。これは規格を決めちゃって2DK位サイズで、同じ作りのものを量産できるようにしておこうと思う。間取り的には玄関入って、すぐDKで奥が寝室とプライベートルーム。これだったら客も呼べるだろうしね。

 

 礼拝堂はエントランスにある像の移動先だね。今までは身内や知り合いだけが家に来たけど、これからはエルフ団みたいな来客もあると思うので建てておくことにした。この建物はガワだけ作って内装は全部手作りで行こうかなって思うので教会チックな建物だけだ。まあ天使さんズ相談案件だよねっと。 

 「とりあえず駆け足で説明しましたけど、こんな感じで敷地内に建物を増やして行こうと思います。だいたいの工期は馬房と車庫だけは急ぎで、残りは半年位でゆっくりと進めてください。それじゃ図面と模型は渡すので手配お願いしていいですか?」

 

 「かしこまりました。馬房以外の部分に関して、事前にマイヤ様へお見せしてもいいですか?」

 

 たしかにそこ調整いるよね。マジ優秀。ちょっと待遇云々もあるけど、僕が気付いて無い不満とかあるのかな。

 

 「あーそうだよね。庭続きだしね。お願いします。それで修正やストップあったら教えてください。とりあえず相談は以上だけど、マゼッパさん、ティアンヌさんから他に何かある?」

 

 「私の方からは特にございません」

 

 マゼッパさんは無しかぁ。あれ?そういえばマゼッパさん達ってお休みってあるのかな?んー後で聞こう。まずはティアンヌさんも聞かなきゃね。

 

 「ティアンヌさんは?」

 

 「はい、今回の工事にあたって出入りする業者の警備でご相談が出るかもしれませんが、それ以外は大丈夫です」

 

 「ああっそうだよね。じゃあ発生都度お願いしますね」

 

 「「はいっ」」

 

 とりあえず、メインのお話しはこんなもんかなぁ。ちょうどいいし聞いて見よっかな。

 

 「そういえばマゼッパさんもティアンヌさんもお休みってどうなってるの?とれてる?」

 

 「・・・お休みですか?適宜休憩を頂きながらやらせていただいております」

 「私どもは交代で警備しております」

 

 おぉーう。あれ?当家はブラックでやんす?

 

 「えっとそうじゃなくて、休日。完全にお休みの日ってことなんだけど」

 

 「家令という仕事柄ございませんね」

 「警備してない時は訓練の時間になります」

 

 む、こっちの労働文化なのかな。ここらへん話合って無かったなぁ。どしよ5勤務2休の仕組みに変えたいなぁ。

 

 「とっとりあえず分かりました。ちょっと仕事しすぎかな?って思うので、後々人員増加も含めて相談させてください。すこし勤務体系とか給与と福利も見直しするので後で労働実態を教えてください」


 「わかりました。資料まとめておきます」

 「はいっ」

 

 ん、手間ふやしちゃったかな?まあ後々で楽になるから許して欲しい。

 

 「ちょっと手間かけちゃうけど、悪いようにはしないのでよろしくね。とりあえず、父さん達の話と庭への建築周りを先に進めてくださいな。お話は以上です。お仕事戻っても平気だよ」

 

 「「はいっ。失礼します」」

 

 マゼッパさん達は各自の業務に戻って行った。メイド隊や衛兵への周知だったり書類のとりまとめとかに手をつけてくれるんだろう。ここいらは仕事だと思うので、おねがいしまーすってな具合だ。丸投げ王子のウェル君なのだ。

 

 うーん色々話したけど屋敷の環境整備はこんな感じかなぁ。それにしても意外とブラックな労働環境でびっくりした。ちょっとボーナスだったりを出して補てんしよう。うん、なんか考えておこう。

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