115話 河原でやることですか?はいそうです
みんながワイワイと遊ぶ中で必要な設備を考えてみる。
風雨を防ぐ建物がいるよね。ってのが一番かな?急に天気悪くなったら困るし、水辺の側だから増水や土石流もある程度考えなきゃダメかぁ。
作る建物の外周にテトラポットみたいなのを作って、土砂だけ防ぐようにするかぁ。浸水は高床にしとけばいいよね。うーん、うーん、ログハウス的なのでいいか!
これ、東屋っていえるのかな?まあいいよね。好きにしていいって言われたしー、えへへ。
そんで、お手洗いは大事だよね。これ川に流していいのかな?富栄養化がなんちゃらじゃないっけか?うーん、窒素とリン?科学的になんちゃらするのは無理だな。もうちょっと学生時代に真面目に学ぶんだった。
よし、水引いて流すにしときますか。常時人住むわけじゃないしいいでしょ。
ってなわけで、河原でも水辺からちょっと離れた場所で水が過去に流れた形跡が無い場所を探して土台つくって土石流対策を軽くした東屋とトイレを作っておこう。もちろん男女わけてね。
建物の大枠は猫屋敷作った時と同じ要領でしょ、ただ壁が無い感じだよね。も地盤が違うから家の柱の下に石とかで土台を入れるって感じかなぁ、根腐れするかなあ。
とりあえず、トイレつくってそれを囲むガワを作ろう。
ここは洋式の便座だよね、世間的に大穴ボットン式と箪笥的な物にするのが主流なので違和感あるかもだけど好きに作るのだ。
ここなら大き目の石を魔法で削りだして作ればいいだけだしね。
で、川から細い通路使って水の流れを呼び込んで川に戻せばいいよね。お尻と手を洗う分の水を分岐させて、そのまま排泄物を流す水に合流させればいいや。ただ魚が流れて来ないように網目だったりを作ってあげないとね。
よし、これでイメージは出来た。石が土台になった東屋と川を引き込んだトイレ。必要な資材は石と支柱と屋根の木。必要なのは目に入る範囲で揃いそうだね。大きな木も石もあちこちにあるしね。
ちょっと人手がいるかな?屋根を作るのに板張り作業居るしね、ここは薬草だの食べれるものを教えて貰おうかな、なんて方便を言って誘い出した冒険娘さん達の手を借りますかね。ほら彼女らは居候でちょっと気兼ねしたりする節があるから、仕事をお願いすると気持ち的に楽な部分できそうだしー。とか気配りというか打算というか、なんというかズルい発想でお願いするのだ。ぐへへへ。
マキスさん達はどこかなー?いたいた。
前に来た時に作った生簀的な水たまりに、川でゲットした魚を運んでるマキスさん達を見つけたので声をかける事にした。
「マキスさーーーん、ちょっと雨宿りできる場所を作ろうと思うからお手伝いお願いしていい?」
「はーーーいっ」
生簀に入った魚にちょっかいをかけてるキジトラちゃんと遊んでるアレサさんを残して、マキスさんとレーテーさんがやってきた。まあ二人いれば足りるか。
「なになにー?」
「ウェル君のお手伝いをする」
簡単にどんなことをするかを説明して、材料の木を持ってくるのに一緒に山に入りませんかとお願いをする。ちょっと大き目の木を数本山からいただくのです。彼女たちは色々な所を歩いてるだろうから切っちゃいけない木とかを知ってそうだしね。知ってるかな?まあ知ってるでしょ。
「いいわよっ、人手もっといる?」「ウェル君に必要とされた」
「んっと、2人が居てくれればいいよ。山から木を持って来れる大きな木と石を見繕って貰うだけだし」
「りょーかいっ」
とりあえず、各自が自由に遊んでるのを確認して父さんに声だけかけて山に向かう。父さんに料理の素材や道具一式を出して欲しいと頼まれたので渡しておく。後ダメにならないように近くに魔法で氷もドンしておいた。ドンがばちょ。さりげなく高等魔法を使う僕すごいの巻。
なんてアホな事を考えながら、マキスさんとレーテーさんと一緒に山に入る。
ついでにみんなで降りて来た傾斜を土魔法なのかなぁ、まあ僕の魔法に属性云々関係ない気もするけど、土魔法でがっちり固めて階段をつくっておいた。これで移動も楽ちん。
「ほんとにすごいわよね。生まれた時から知ってるけど、一緒に居ても驚きっぱなしだわっ」
「んー、えへへ。色々面倒な事も多いけどね」
「それで、私たちは何を手伝えばいい?」
「えっとね、河原に雨を防ぐ簡単な建物とお手洗いを作るから、ちょっと大きめな木と石を見つけて欲しいんだ。柱に使えそうな木と土台になりそうな大きな石だね」
冒険娘の2人に着いて来てもらったのは、立場的な緩衝の意味合いもあったけど、ついでに見つかるであろう山の幸を教えて貰う為ってのもある。前世で知っている範囲のキノコ的な物や香草や薬草等を教えて貰いながらどんどん採取していく。採取っていうには大きいすぎるものもあるけどね笑。
30分くらい山を歩き回った所で必要な分は獲れたと思ったので、帰る事にする。マキスさんとレーテーさんにお礼を言ってみんなの元へ戻ることにした。
「マキスさん、レーテーさん。そろそろ戻りましょうか?」
「はーいっ」「ウェル君独占タイム終わり、名残惜しい」
「あははは、いつでもどーぞ。最近ようやく落ち着いて来たし、また狩りにでも行きましょう。野営セットも揃えたしお泊りもできますよ」
「それはいいわねっ遠征して狩りなんて久しぶりだわ」「・・・お泊り」
そんなちょい先のお約束等をしながらみんなの元へと歩き出した。レーテーさんがブツブツと勝負下着とかなんとか言ってるけど、内容は聞き取れない事にしておこう。秘儀えっなんだって?だ。ちなみに勝負下着より日常下着の方が僕は好きです。気合入られるとなんというか引く。日常から可愛いのをつけてるならヨシ。ヨシ、一句、象。ってことでゾウさんも一句呼んじゃう感じ。
そんなバカな思考とちょっとの雑談を交えながら山から河原へと戻った。
マキスさんとレーテーさんへお礼を言って、パパッとさっき描いた通りに東屋を作り出す。魔法に関しては思ったことが思った通りに出来るという世の理から外れてるので、切る削る掘る均すとなんでもこいである。わーいご都合チート。細かく分解すると風魔法だの火魔法だのを強弱大小で使ってるんだろうけどさ。こういう風にしたいんだよねで複合で使えてるだけなんだよね。結果をみると物が浮いたり削れたり切れたりするってことなんだなぁ。
まあ魔法の考察はいいとして、ささっと作ろう時間かける所じゃないしね。
えっと、ここは山間だから風雨強くなることは少ないだろうけど、支柱はそれなりにいるでしょうってことで8本程を支柱として3Mくらいで切って丸くする。トゲトゲよくない。それと屋根を乗せる時用と柱の強度補強に柱と柱の間に横に一本ずつ段違いになるように横穴をあけておく。かみ合わせはデコボコ作っておいて不安なら釘打つか。強度計算?そんなん知らない!!
しゅぱぱぱぱ。
んで、支柱の底には土台になる石か、石に木がはまるかんじで穴あけてっと。これ水染みて腐るのかな?水通し用の小さな穴だけ開けておくか。
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃばきん。
で、これを建物の形に配置してっと。一面で3本だから8本だよねー。
どんどんどんどんどんどんどんどん。
あとは、屋根をつくって完成だけど、屋根は骨組みに平板を乗せる感じでいいかー。釘はアイテムボックスにある鉄を錬金でつくっておけばおっけ。
ここは手打ちかなぁだれか手が空いてる人いるかなー?
っと周りを見ると、皆が呆れと驚きの顔で見ている。うひさーせん。自重してない子ウェル。
「屋根つくるから、だれか手伝ってくれるとうれしいなー。屋根の骨組みを作る感じで」
「あれはなんでしょう?」「わっわかりかねます」
「この子、自重しなくなったわね」「仕方ないわよ」
「ウェル君すごーい、お家つくってるの?」
近衛さんに尋ねるリア殿下、呆れた顔の母さんとロトルさん、最近すっかり幼児化してしまったセレネ姉さんと言う感じで反応を貰いつつ手伝ってもらった。
屋根にパーツを何枚か作ったら、上に骨組みのまま運んであとは平板をと釘で止めて完了ってとこかな?
屋根の上の作業は、ちょっと危ないので下に誰も居ないようにって思ったら、母さんができあがった支柱とトントンって駆けあがって板打ちを手伝ってくれた。そっか母さんは身軽で高速系女子だったわ。僕と一緒に下からロープで屋根の骨組みを引っ張って、そのまま板を打ってくれた。
それから30分くらいダラダラと作って。おもったより手がかかったけど、東屋完成なのだ。
そのまま余った端材を使って、もうちょっと小さい小屋を男女別で作っておトイレも作っておいた。石を切り出した洋式便座は冷たかったので上に木を置いて対策したり手洗いの水とお尻洗いの水場作っておいたりと水回りの溝がちょっと複雑になった。実際に普通の工事ならこんなしないんだろうなって謎の構造だ。
環境的には水の流れをちょっと変えちゃうけど平気かな?っておもったけど、超頑丈な雨どいをイメージして土魔法使ったらいい感じの用水路になったのでおっけ。ただし排泄後の水だけは地中を通して、川へ流れを戻すようにしておいた。大丈夫かな?大丈夫だよね。
最後に大きな石を削りだして、テトラポット型にして東屋とおトイレの周りに配置すればよーーし。
よし、こんなもんでいいでしょ。川遊びに来たのに建築というか建造に夢中になってしまう事態は避けたいので適当でいいのだ。
終わったので簡単にみんなに説明して、僕もあそぼーっと!
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