「蜘蛛の糸」 21.02.21
タイトル「蜘蛛の糸」
著者 芥川龍之介
二度めの投稿は引き続き芥川竜之介とした。
特に意味はない。あるとしたら、短い純文学を探していたというところだ。
蜘蛛の糸の概要は知っている。
地獄の底にいた男、カンダタが蜘蛛の一本の糸に縋り付いて地獄から抜け出そうとする話だ。そして実際この男はそうするのだが、私はそこにお釈迦様が出てくるのは知らなかった。
知らなかったので、これを読んだときに思ったのは、カンダタがどうこうというよりもお釈迦様についてだった。
お釈迦様に対して心から崇拝、あるいは感謝の心を持っている方にしてみれば、今から私が言う言葉はとても不敬なのだろう。
なので、先に断っておく。
お釈迦様。無責任ではありませんかね。
このカンダタという男。決して哀れかというとそうではない。悪事を働いてきたのだから。
しかしたった一度蜘蛛を助けただけで、お釈迦様は彼を救おうとし、彼が人間として至極真っ当な行為。つまり自分だけ助かろうとした瞬間見放すというのだからひどい話ではないか。
普通に考えて、カンダタの元にだけ糸を垂らしたのはお釈迦様なのだ。
それでそれ以外を蹴落とそうとする彼を見捨てるのはなんともいいがない。
それにもし彼について多くの者が登ってきてしまったなら、どうするつもりだったのだろうか。全くもって疑問である。
ラノベやweb小説での感想でよく聞くところの、お釈迦様の意図は普通じゃない。こういう考え方は普通しない。前後間隔がめちゃくちゃだ。
とかなんとか言われてしまうのではないだろうか。
とまあ、かつての純文学ですらこうなのだが、芥川には彼なりの考えがあったのだろう。そう思うと本当に感想というのはむずかしい。
鬼灯の冷徹という地獄の話があるが、せめて、そんな感じで賑やかな地獄に彼がいたならよかったのにと思うのだった。
さて、二作めの感想はこんなところとなった。
やはりこの程度しか書けない。こんなもので感想と呼べるのか甚だ疑問だ。
次は何を読もうか。
すでに三日坊主である。
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