寝息
君が眠るまで
私の描いた物語を読み聞かせる
二千字程度の噺を静かに読む
私の顔を見ながら聞く君は
次第に瞼が重くなってきて眠る
変な寝相で布団を占領する君
私は隅っこで変な体勢
隣で眠る君と額を合わせて
寝息のかかる距離
ミルクのような甘い匂い
それと意外と煩い寝息
ぴぃぴぃ鳴ってると可愛いのだけれど
案外おじさんみたいなイビキをかく
それでもやっぱり可愛くて
頬に裏拳がとんできた
小さな拳を包む
まるで昨日の事のように
生まれたあの瞬間を思い出す
お腹の中から蹴ってきていたのに
今では隣で眠りながら暴れて蹴ってくる
それがまたやっぱり可愛くて
明日の朝、またおはようと抱きしめるまで
騒がしい寝息を子守歌に眠ろう
ふわっと眠りに落ちる瞬間
また君に蹴られて目が覚める
クッションの防護壁ができあがった午前2時
易々と乗り越えてのしかかってくる
布団の下へ移動した午前3時
喉が乾いたと起こされる午前5時
お弁当作りまであと1時間
それでもなお愛しい君だから
もう少しおやすみ
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