第194話セリガラ戦2
セリガラが降った鞭は私に向かい無数の風切り音を響かせて迫る。
私はその鞭を盾を構えて迎撃する、その瞬間セリガラはニヤリと嗤うが鞭が盾に当たり弾かれると驚愕の表情を作る。
「な!なぜ俺のナインシャドーウィップが絡みつかん!」
セリガラは目を向いて驚いていた。
私はそんなセリガラを見つめながら、何を驚いているのか何となく理解した。
あのナインシャドーウィップって言う武器は攻撃と同時に束縛効果もあるみたいね。
でも私にはそれは通用しないわ、行動疎外系のバッドステータスはスキルで無効かされてるから私には効かないのよね。
セリガラは納得いかなかったみたいで何度も鞭を振るってくる。
でも私は全部盾で弾き、ダメージらしいダメージを食らう事は無かった。
「クソ、なぜ捕らえられん!捕らえてしまいさえすればこの鞭で絞め殺してやるのに」
セリガラは歯噛みしながら鞭を乱打してくる。
でも私がことごとく盾で防ぐものだからどんどんイライラし始めたみたい。
「そんな攻撃で私は倒せないわよ?あなた達悪魔ってこの程度なの?なら簡単に滅ぼせそうね」
私はイラつくセリガラに嫌味を言う、それを聞いたセリガラはこめかみに青筋を立てて怒りに満ち溢れた顔で怒鳴りつけてきた。
「きっさまーーーー!これでも食らってその減らず口閉じやがれ。影の極光、我が前に集いて我が敵を撃て!『シャドウレイ』」
セリガラは両手を前に突き出し魔法を唱える。
セリガラが魔法を唱えると両手の前に影が集まり球状に集まっていく、そして気合の入った声で叫ぶと私に向かって一直線に放たれた。
放たれた影の極光は直径10センチほどの細い光線だったが、かなりの魔力が込められていることが感じられた。
影魔法の上級の『シャドウレイ』まで使えるんだ、思ったより強いのかしら?
でも私の『プロテクション』は破れないんだから、と言っても私の攻撃系神聖魔法は使いずらいのよね。
私は考えながら下の町を見る、私の最大魔法は『天罰』だけど、あの魔法は空から地上へ降り注ぐ攻撃だから下の町に被害が出そうで怖いのよね。
こうなると私に使える魔法は一つだけだ。
私は女神のメイスを突き出して魔法名を唱える。
『裁きの雷光』
私の突き出した女神のメイスの先端から一条の白き雷光が一直線に『シャドウレイ』にぶつかる。
ぶつかった『シャドウレイ』は『裁きの雷光』に引き裂かれるように白き雷光が影の極光の真ん中を貫き、『シャドウレイ』は四散していく。
飛び散った『シャドウレイ』はいたるところに飛び散り霧散していく、下に落ちた影の極光は『プロテクション』にぶつかり消えていった。
『裁きの雷光』詠唱者の前から一条の雷光が一直線走り敵を貫く
敵の体力を防御力を無視して半分にする、距離はINT÷2メートル
私の放った『裁きの雷光』は『シャドウレイ』を貫きセリガラ迄届く、セリガラに届いた白い雷光はセリガラの手を伝い全身に回っていく。
「グワァーーーーーー!なんだこの魔法は!我の『シャドウレイ』があのように簡単に引き裂かれるなど、ありえん!いや合ってはならんのだ!」
白い雷光に焼かれながら苦しみ、自分の魔法が意図もたやすく引き裂かれる所を見てセリガラは混乱したように叫ぶ。
神聖魔法でも上位の魔法だから知らなくても仕方ないわね。
『裁きの雷光』のお陰でセリガラの体力は半分になってるはずこの調子で削ってしまいましょう。
私は混乱するセリガラを見ながら次の一手を切る。
私の次の一手はメイスに付いているスキル、戦乙女の投擲槍このスキルで敵を削るつもりだ。
(戦乙女の投擲槍)女神の鉄槌を振ることにより、光の槍を発生させ敵を攻撃する
ダメージはINT依存、距離はINT÷2メートル。
私は女神のメイスを左から右へ振ると私の目の前に光の槍が4本生成される。
「これで終わるかもしれないけど、恨まないでねって言ってもしょうがないかもしれないわね。精々いい来世を・・・」
私がセリガラに話しかけるとセリガラは怒り狂いながら吠えた。
「こんな所で終わってたまるか、我は何としても生き残るのだ!『シャドウアロー』」
そう叫ぶとセリガラの周りに10本の影の矢が発生した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます