第183話ゴーレム?

私は色々確かめて結局庭に2つコテージを立てておくことにした。

 コテージには冷蔵庫が5個、これだけ置いても2段ベットが有った場所が冷蔵庫で埋まるだけで広いままだったので、テーブルと椅子も残しておくことにした。

 まあこのコテージはお風呂で使うの意外だと、ソースを置いとくのに使いましょうか?

 せっかくコンロが有るんだもの、時間のかかるソース作りをここでやれば良いわよね。

 後は先ず大部屋にベットを置いて、食堂と厨房にテーブルと椅子を置いて行った。


厨房にはテーブルを2つと竈の上に板を乗せて魔道コンロを置く、1つだけもしかしたら竈を使うかもしれないから開けといた。

 あ、そうだ掃除もしなきゃいけないわよね、でも一人じゃこの広い建物全部なんて出来ないわよね。

 

仕方ないアレを使いましょ。私はストレージから丸いアイツを取り出した。

 置いとくと勝手に掃除をしてくれるアイツを床に置き、充電タワーを部屋の端に置いておく。

 アイツはメビロではタワーで魔力を充電するらしいから、ちゃんとタワーを置いとかないと止まっちゃうのよね。


1階の準備ができた私は2階に上がり、大部屋に2段ベットを入れると大分生活感が出てきた。

 もちろんここにも勝手に掃除をしてくれるアイツのメーカー違いの三角のを置いておく、本当に便利よねコレ。

 

2階の部屋にベットを置き、各部屋に形の違うアイツを置いた所で1階から私を呼ぶ声が聞こえてきた。


「マリアさーん!どこですかー?」


私を呼ぶ声に気付いた私は1階に降りていく、すると皆がドアから入って来てカウンターを見回し階段の方を見ている子や食堂の方を見ている子と様々だった。

 私が降りていくと階段の方を見ていたキャサリンちゃんが私に気付いて声を掛けてきた。


「マリアさん、上に居たんですね、取り合えず皆連れてきましたよ、狩りに行ってるアベルさんとマーナさん、アトムくんはまだ帰って来てないみたいだったのでまだ連絡してないです」


キャサリンちゃんの言葉を聞き私は頷く。


「じゃあとりあえず皆に家の中を見てもらいましょ」


私が提案するとラナちゃんが少し困った顔をしてから。


「マリアさん露店、家の前に止めて有るんですけどどうしますか?」


ラナちゃんの言葉を聞いて私はポンと手を叩き。


「そうね先にそれを片付けないといけないわね」と答えて家の外に出た。


私が外に出ると一緒に皆も付いてきたので私は建物の横を通り。


「庭に納屋が有りますからそこに置いときましょう」と答えながら皆を庭に連れていった。


庭を見た皆は感嘆の声を上げ、少しその場で立ち尽くしていた。

 

少し経つと皆動き始めたので私は「あそこが納屋よ」と声を掛けて指さす。


皆は指を指された納屋に露店を入れ、使っていた箱や調理道具を持って納屋から出てきた。

 それを見た私は裏口を開け家の中に入った。

 裏口から入ると厨房なので皆に荷物を置いてもらうことにする。

 本来この裏口は井戸から水を汲んでくるために有るみたいだった。

 

そう言えば水どうしよう、コテージから態々汲んでくるのもめんどくさいよね。

 私は水のことに気付いてどうしようか考えている間に、皆は荷物を下ろして厨房を見回しウロウロとし始める。


「うわぁ、なんだコイツ!」


アントニーくんが叫び声を上げたことで私は一度考えるのを止めてアントニーくんを探す。

 皆もアントニーくんの叫び声に反応して声が聞こえた方に行くと、アントニーくんが床を見ながら驚いて何かを追いかけていた。

 皆でそちらに近づくとアントニーくんは勝手に掃除してくれるアイツを興味深げに追いかけていた。


「あ~それはね掃除の為に出したゴーレム見たいなものよ・・・」


私が説明すると皆はわたしを見て。


「これゴーレムなのか?こんな小さいゴーレム初めて見た」


アントニーくんは指さしながらそう言いまた見つめ始めた。

 そんなアントニーくんを置いといて、調理器具を用意していく。

 そう言えば忘れかけてたけど水、どうしようかしら?

 私は考えながらストレージを眺め、水筒から水が無限に出たことを思い出して水筒がそれならもしかしたらと考えてポットを取り出した。

 

「それは何?」


私が出したポットに気付いたサラちゃんが話しかけてきた。

 

「これは熱湯を出してくれるものよ、水を入ってると沸かしてくれていつでも熱湯が使えるの」


私はサラちゃんを見てから説明をしながら、お湯を流し台に置いたタライに出していく。

 でも明らかにタライよりポットの方が水の入る量は少ないはずなのにタライは満タンになった。

 う~んこっちも水筒と同じなのね、ならこれと水筒置いとけば水は大丈夫みたいね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る