第144話衛兵所からの注文
コテージに戻って皆で夕ご飯にすることになった。
テーブルに付いた全員に、ウルフだけで作ったハンバーガーとウルフとオークのあいびきで作ったハンバーガーを大皿に乗せて置き。
「二種類作ったから感想教えてね、二るのお皿に乗ったハンバーガーで肉の種類を分けてみたんだけど、気になったことが有ったら言ってね」
私が二種類のハンバーガーを説明すし終わり、何時もの様にラナちゃんが手を組み祈りの言葉を唱え始めた。
「光の神ヴェインスヴァイン様に感謝を」
「「「「「感謝を」」」」」
皆で祈りの言葉を唱えると皆食べ始める。
ハンバーガーだからトマトソースだけどかけてある。
できればウスターソース作りたかったけど、香辛料がものすごく高いのよ!香辛料が高く無ければ作れると思うんだけど、こればかりはどうしようも無い。
「美味いな!この肉の上にかかってるのが、肉だけの味じゃ無くて酸味も有ってこれクシナか?すげえ合うな!」
アベルは一口食べて口にあったのか、食べながら感想を言ってくれる。
「おいしいよ、あたし、これすき!」
エイミーちゃんが口の周りをトマトソースで真っ赤にしながら、幸せそうに笑顔で食べていた。
アントニーくんはあっと言う間に一つ食べ終わり、もう一つのハンバーガーに手を伸ばしていた。
チェスターくんは真剣な顔で一口ずつ味を確かめるように食べ。
同じようにラナちゃんとカーラちゃんも真剣に考えながら食べていた。
悪い事しちゃったかな?感想聞かせてなんて言ったから皆考えながら食べてる。
皆の様子を見ながら私もハンバーガーを食べ始める。
まずウルフ肉のみのハンバーガーを食べてみる。
癖のある赤身肉を食べてる感じかしら、でも挽き肉になってるから硬く無くて食べやすくなってるけど、なんかパサパサするのよね。
私はウルフ肉のみのハンバーガーを食べて考えていた、確かに食べやすいけどこのままでいいのか疑問に思う。
次にあいびきのハンバーガーを食べてみた。
こちらはオーク肉の油が有るからかしら、パサつきも気にならないし旨味もこっちの方が有るわね。
でもオーク肉使ってるから高くなっちゃうのよね。
あいびきの方が美味しいことは間違いないけど問題は値段だ。
オーク肉のカツよりはあいびきだから抑えられるけど、コストがかかることには変わらない。
私が悩んでいる間に皆は食べ終わって口々に感想を言ってくれる。
「じゃあ皆食べ終わったね、美味しかった方のお皿を指してくれる?」
私が聞くと満場一致で皆はあいびきハンバーガーの方を指さした。
そりゃそうよね美味しさが違う物、私は悩みながら。
「800ローン位出しても食べたい?」
私が聞くと皆う~んと悩み始めた。そんな皆を見回した後。
「他の人にも感想を聞いてみましょ、直ぐ露店で出さなきゃいけないわけじゃないですもの」
私が言うと皆頷き納得してくれたようだった。
私達が夕食を終えてまったりしていると、コテージのドアがノックされた。
「は~い、今開けますね」
ノックに反応して私が入り口に向かう。
ドアを開けるとそこにはへインさんとヨランさんが立っていた。
「こんばんは、どうしたんですか?」
私が突然来たへインさん達に驚くと、へインさんはコテージの中を見回し。
「昔の孤児院とは大違いだな」
へインさんの呟きを聞き私は苦笑いを浮かべて。
「色々ありまして・・・」と答えた。
「それで今日はどうしたんですか?」
私は話題を変えるために聞くと、へインさんはこめかみを人差し指で掻きながら。
「いやな、嬢ちゃんたち明日も露店出すんだよな?」
へインさんが言いずらそうに聞いてくるので頷くと、へインさんは。
「実は今日買ってたパン、カツサンドだっけ?アレを食べてるのを衛兵長に見つかってな注文して来いって言われちまって・・・」
なるほど注文に来たのかと納得して。
「何個必要なんですか?」
私が聞くとへインさんが「あっとそうだな全員分頼めるか?」と言ってきた。
私が「全員?」と聞くとへインさんは「48人分だ」と答えた。
その答えを聞いた私達は一斉に驚きの声を上げるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます