幕間2
???
暗い見通すこともできない場所、蝋燭の炎が僅かに部屋を照らす。
照らし出された部屋は一面石作りで照らされている場所には何も置かれていなかった。
湿気の匂いとカビ臭さが鼻に付く、その場所に蝋燭の光が届いていない暗がりから、地の底から響いてきそうな低く太い声が聞こえてきた。
「ロドリドータの魔力が・・・消えた・・・?」
重々しく告げらてたその言葉に、闇の中から動揺するような雰囲気が漂ってきた。
確かにここには蝋燭しか無いように見えるのにだ。
そんな中から嘆くように奥歯を噛み閉めているような声で。
「我らの、同志が、やられて、しまった」
奥歯を噛みしめるような声を聞いた者たちに、またざわつくような雰囲気が部屋に漂った。
少し経ち落ち着いた所で、女性の声が響いてきた。
「それで、ロドリドータを殺したのは誰なんだい?」
女性の声に低い声が返事を返してきた。
「分からん、奴が潜伏していた孤児院で光の柱が立ったと聞いているが・・・」
低い声の答えを聞いた影からは。
「光の柱だと?」
「なんだそれは?」
「光と言う事は聖属性なのか?」
部屋の影から口々に声が聞こえてきた。
喧騒に包まれる暗闇の部屋に、威厳を込めて地の底から響いてきそうな低く太い声が話し出すと周りの喧騒はピタリと止んだ。
「・・・まあ、いっか、あ奴がやられたところで問題無かろう?」
地の底から響いてきそうな低く太い声の気の抜けた声に、女性の声が賛同するように話し始めた。
「そうね、アイツ、ロリコンだったし幼児体型にしか萌えない変態ですもんね」
若干怒気を孕んだその声に周りからなぜか同情じみた雰囲気が流れてきた。
その雰囲気に流され、影達がひそひそと話始めた。
「あ~アイツ確かスゲ~昔にロドリドータに告って、体型が好みじゃないって振られてなかったか?」
「そりゃご愁傷様・・・」
影達がそんなことをヒソヒソ話していると、殺気がヒソヒソ話をしている辺りに放たれ、女性の声がドスを効かせて話しかけた。
「何の事かしら?今更アンナ奴、興味無いわよ・・・」
女性の声が発した殺気で部屋の温度が一気に下がった。
威圧によって静まり返った部屋に、地の底から響いてきそうな低く太いが良く通る声で。
「我らの同志がやられてしまったことには変わりない、ロドリドータを倒した者を探し出して殺さねばならない!」
地の底から響いてきそうな低く太い声の宣言を聞き、部屋の影から幾つもの雄叫びが聞こえてきた。
そんな中部屋の片隅から飄々とした、いかにも人を馬鹿にしたような態度がわかる声が聞こえてきた。
「それで~具体的にどうされる御積りですか~」
飄々とした声に質問された地の底から響いてきそうな低く太い声は「うむ・・・」と頷くような声を発した後。
「現地にいる協力者に調べさせるつもりである」
地の底から響いてきそうな低く太い声がそう言うと、飄々とした声は「なるほど・・・」納得したように話し。
「ではその報告が上がって来てから動くのですね~」
飄々とした声が軽い口調で質問すると、地の底から響いてきそうな低く太い声の主が頷いたような空気が暗い部屋の中に広がった。
納得した雰囲気が部屋に流れた所で、飄々とした声が話を切り出してきた。
「所で~ロドリドータが潜伏していた場所って~何処でしたでしょうか~」
飄々とした声の質問に、地の底から響いてきそうな低く太い声はため息をつくように答えた。
「場所はランギック王国のトラットという町である・・・」
地の底から響いてきそうな低く太い声の答えを聞いた飄々とした声は「なるほど、なるほど」と呟いて話が終わった。
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