第79話朝食

孤児院を破壊してしまいました。

 これに関しては深く反省しています。

 でも言い訳させてください。

 皆さんもあると思うんです、あの黒い悪魔に驚いて家に有る物壊してしまったことが!アレを駆逐しようとして、紙を丸めて振った先が物に当たって壊れたことが!

 そして壊れてしまった物がお気に入りだった時のあの悲しみを。


反省は置いといて朝ですよ~。

 私が目を覚ますと胸元に違和感が?私は型紙を作った後、二段ベットの下の段で寝たんだけど、私の上がエイミーちゃん、もう一つの二段ベットにはカーラちゃんとラナちゃんが寝てたはず。

 私は目を開くと胸元に顔を埋める頭が見えた。

 あれ?エイミーちゃん?寝ぼけて私のベットに入ってきちゃったのかな?


「ん、ママ~・・・」


エイミーちゃんの寝言を聞いて私は何となく、何で私のベットにエイミーちゃんがいたのか分かった気がした。 

私はエイミーちゃんの頭を優しく撫でてから起き上がった。

 私は起きてから顔を洗て身だしなみを整えたら朝食を作り始めた。

 今日の朝食は何にしよう?パン買って来てないから仕方ない、今日はサンドイッチとコロア水、後はサラダとドレッシングはマヨネーズを出しますか。

 マヨネーズはもちろん赤ちゃんが両手をあげているマークが付いたマヨネーズですよ。

 マヨネーズ作らないのかって、この世界で卵と植物油が手に入ればいいんだけど、手持ちの材料使えば作れなくはないけど、メーカーさんの味にはかないませんよ。


今度パンも買えるだけ買っておかないといけないわね、他は何が必要かしら?小麦粉とか塩もあったほうが良いわよね。

 キッチンに用意されている冷蔵庫に必要な食料を詰め込むことも忘れない。


私は簡単に朝食を作ると女性陣を起こすため声をあげた。


「朝ですよ、皆起きて」


私が声を上げ一人ずつ優しく揺り起こし始める。

 最初は皆寝ぼけ顔だったけど、直ぐに目を覚まし3人はユニットバスに向かった。

 

その様子を見送った私は「男の子達起こしてくるわね」とユニットバスに声を掛け男子部屋へ向かった。


男子部屋の中はまだ薄暗くて起きてる様子は無かった。

 私はコテージに入りカーテンを開けて窓も開けた。

 新しい空気を入れた後、二段ベットに向かった私は上の段から起こし始めた。

 

「朝ですよ、起きてください」


私が揺り起こすと眠そうな声を上げてアントニーくんが頭をあげた。


「もう、朝か~気持ちよかったな~」


アントニーくんは声を上げながら伸びをし始めたので、私は他の子たちも起こすために梯子を下りて他のベットに行き声を掛けた。

 アトムくんとチェスターくんも同様に起こしてあげると、ノロノロと置きだしたのでこちらの冷蔵庫にも食料を詰め込み、買った分の食糧は全部詰め込めたかしら?

 

「用意が出来ましたら女子部屋に来てくださいね」


私が話しかけると「は~い」と声が聞こえた。


声が帰って来たのを確認した私は、女子部屋に戻るとテーブルに料理を運び終わって、私達を待っていたラナちゃん達が扉が開くのに気付いて私を見た。

 私は軽く手を振りながら中に入って、ソファに座るとラナちゃんに話し掛けた。


「買い物頼まれてくれる?パンの在庫が無いことに気付いたのよ、主食が無いんじゃ栄養偏っちゃうでしょ?」


私がラナちゃんにそう言うと嬉しそうに頷いたラナちゃんが。


「分かりました、買ってきますね。

 どのぐらい買ってくればいいですか?」


ラナちゃんに数を聞かれて私は顎に指を当て考え込んでしまった。

 余りかい過ぎても困るわよね、どのぐらいが良いかしら?

 悩んだ末に私はストレージの中から大きめのトートバックを2個取り出してラナちゃんとカーラちゃんに差し出した。


「これに入るだけで良いわ、それだけあれば当分持つと思うから」


私がそう言うとラナちゃんは頷き「分かりました」と答えた。


私は頷いたラナちゃんに、巾着を出し10万ローンになるように小銀貨を入れて、ラナちゃんに渡した。

 受けとって中身を確認したラナちゃんは目を見開き慌てながら。


「こんなにお金持ったことありません!」


ラナちゃんの少し声を荒げたことに驚いたカーラちゃんとエイミーちゃん覗き込んで驚いていた。


「そのお金で必要な物を買っていいですよ?」


私がそう言うと遠慮したラナちゃんが戸惑ったように聞いてきた。


「こんなにしてもらっても私達には返す当てが在りませんよ・・・」


ラナちゃんが落ち込んだ様にそう言うので私は微笑んで。


「そんなことは心配しなくても良いんですよ、そうですね、これは保険みたいなものです。

 アトムくんが強くなって、パーティーの皆を助けれるようになれれば、私も助かりますから」


私がそう話すと一応納得したようにラナちゃんは頷いて、私が渡した巾着を懐に入れてくれた。

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