第75話ご飯ですよ

3人の寸法を測った後、男の子達にはお風呂に入ってもらう。

 その間にサラダ用の野菜を切って、ドレッシングを作る。

 ここは定番のマヨネーズでって、マヨネーズは確かに簡単に作れるけど、今日のご飯はオークのステーキにポトフにもお肉使ってるから、油でくどくなっちゃうと思うのよね、だからポン酢を作ることにしました。

 材料はストレージから、だってお醤油とかみりんと酢ってこっちじゃ手に入らないのよね、だから調味料は全部ストレージから出しました。

 まずはみりんのアルコールを飛ばしてから冷まします。

 冷ましてる間に、レモンに似た果物のスパートを絞って、果汁を取り出して置いて、皮も少し刻んで入れる為にとって置こう。

 みりんが冷めたらみりんの量に合わせて、醤油と酢を入れてそこに白出汁と果汁を入れてスパートの皮も入れて出来上がり、簡単にできて油使わないからくどくならないからおすすめ。


私がドレッシングを作っている間に、男の子達がお風呂から上がて来たみたい。

 

「あ~はらへった~ねーちゃんごはん!」


お風呂から出て来るなり、アントニーくんが叫んだので、私はオーク肉を焼き始めた。

 オーク肉やポトフの匂いに釣られてか、どこかからク~という腹の虫の鳴き声が聞こえてきたので、私が振り向くと赤い顔をしてお腹を押さえたラナちゃんがいた。


「すいません、余りにいい匂いでつい・・・」


恥ずかしそうに俯いたラナちゃんが話すとその足元でキャトルーを抱えたエイミーちゃんが小さな声で。


「おなかすいた・・・」と呟いたので、私はスピードアップするためにポトフの入った鍋をコンロから下ろし、もう一個のオーク肉を焼き始めた。


8枚のオーク肉が焼き上がり全員の前に置かれると、ラナちゃんが手を組み祈りの言葉を唱え始めた。


「光の神ヴェインスヴァイン様に感謝を」


「「「「「感謝を」」」」」


私は見様見真似で「感謝を」と唱和してから食事を始めた。

 

「うめー、にくなんてしさしぶりにくったよ!」


「おいし~」


「マリアさんには本当に感謝しなければいけないですね」


皆は口々にそう言ってくれたけど、私食べて来たことすっかり忘れてたのよね。

 なので私の分は5等分して皆に配りました。

 アントニーくん以外は皆、遠慮してたけど「私は良いですから」と言うと遠慮がちに食べてくれた。


私達と一緒にご飯食べたはずのアトムくんとキャトルーは何も反応せず普通に食べていた。

 あんなに良く入るわね、それともこれまで全然食べて無かったのかしら?

 でも一度に入る量なんて決まってると思うけど。


「アトムくん食べきれなかったら、他の子にあげてね」


私がそう言うとアトムくんは笑顔で「はい」とだけ言ってまた食事を再開した。

 

その様子から心配無さそうだと感じたので、皆が食べている間に、私はこれからどうしようか考えていた。

 取り合えず、食はまだ大量に肉も野菜も有るから、何とかなるけど問題は住よねこのコテージじゃあ小さすぎるわよね、2段ベットも二つしかないから寝る場所が無い、私が居る時ならストレージからベットを出して寝ることもできるでしょうけど、毎回ベット出し入れするのもめんどくさいから、出来れば孤児院を取り壊してもう一個コテージを立てるのが一番かしら?

でも今は6人だけどまだ増えたりもするかもしれないのよね、そうなるとある程度人数が暮らせるように大きな建物立てて貰わないといけないわね、一体いくら掛かるのかしら?


私がそんなことを考えている間にもステーキもポトフもサラダも全部なくなってしまった。


「肉も美味かったですけど、生のお野菜がこんなに美味しいなんて思いませんでした」


ラナちゃんが不思議そうに言うので、私は微笑みながら。


「今日作ったドレッシングは、こちらで材料が手に入らないから、作るのは難しいかもしれないわ」


私がラナちゃんに言うと、ラナちゃんはしょんぼりしてしまったので、こっちで作れそうなドレッシングを考えることにした。

 どこかで植物油を探さないと難しいかしら?ローリエが有るんだから何処かにオリーブが有ってもおかしくないと思うんだけど、ローリエは確か地中海原産だったと思うからどっかに有ってほしいな。

 私がそんなことを考えていると、ラナちゃんが食器を集めながら。


「食器はわたしが洗いますね」


ラナちゃんが洗い物をしてくれようと、シンクに食器を持って来てくれた。

 だけどシンクに食器を置いた所で止まってしまった。


「すいません、水の出し方ってどうするんですか?」


ラナちゃんが疑問を顔に浮かべながらこちらを見て来たので、私はラナちゃんに近づき。


「ここを捻れば水がでるわよ」


私は蛇口の取手を捻り、水の出し方を教えてあげた。

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