お誕生おめでとう

妹が無事出産を終えました!


母子共に健康だと連絡が入ったときは、もうなんだか久しぶりに心の内側がぽかぽかとひだまりの中いるみたいに穏やかで柔らかい気持ちになれました。わたしにとってのはじめての姪っ子、息子にとってもはじめての従姉妹となります。今すぐにとはいかないけれど、会えるのが楽しみだなあ。



「自分の子なんて信じられないなあ」


妹の言葉に、わたし自身の出産を振り返ると同じことを感じたなあと思い出す。でもそれは今大きくなった息子に感じないのかといえばまったくそうではない。ときどき、ふと思い出したかのように必ず思う。


この子、わたしのお腹の中で育って、それで産まれたんだよなあ、と。



ずっとお腹の中にいて。なんなら1つだったのに、生まれ出た途端別個体。

喜びも悲しみも痛みも何もかも共有している気がするけど、別の生き物なんだよね。わたしの好きなことが息子にとっては好きではないし、息子の好きなことがわたしには好きではない。

そんな矛盾がたくさんでてくる。これだけじゃない。本当にたくさん、たくさん、いーっぱい。


だからこそ尊重しなくてはいけない。でも我が子だからこそ、ちゃんと教えなくてはいけないこともたくさんある。


難しい課題がたくさんあるよね、子育てって。

でも今は、そんなこと置いておいていい。


無事にこの世界に生まれてこられたこと。それがなによりもその子にとってがんばったことで、なによりもかけがえのないこと。たくさんの笑顔を生んでくれた、大切な小さな命。そして他人の子ではない、わずかながらもわたしとも血を分けた子。……わたしが産んだんじゃないのに血が繋がってるというのも、なんだか不思議な感覚。



妹とずっと連絡をとっている。他愛無いことずっとしゃべってる。お互いのペースでのんびり。多分わたしたち、今まで生きてきた中でいちばん姉妹らしいかもしれないね。


おめでとう。本当におめでとう。

そして、これから一緒にお母さんやってこうね。

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