試の襲撃
「拠点が手に入ったのは戦果的にはとても良いことなのですが、その……同じ部屋でいいのですか?」
「私は別に問題ないけど、そっちは問題あった?」
「いえ、別に……」
「実力はこっちの方があるし姫様直々の仕事なんだし間違い起こさないでしょう、私はプライバシーとかは尊重するつもりだけど?」
「……そうですね、大丈夫ですね」
「じゃあ掃除してから今後の方針を決めましょう」
「あ、そっちからですか」
「当たり前でしょう、まずは拠点から綺麗にしましょう」
「……わかりましたよ」
物が少ないものあって掃除は早くに終わりようやく作戦会議を始める。
「さて今回の標的は判明しましたね」
「あの変な格好をした転校生が原因なのでしたら意外とあっさり見つかりましたね、というか本当にアレが本当に原因なんですか?」
「私のカンだけどね」
「それって基本的に当たらないヤツですよね」
「今回は当たりそうだけどね」
「……まぁそれでどうしますアレ」
「ひとまず観察してどれだけ強いか見極めることが先決ね」
「わかりました、その間の報告はどうしますか?」
「定期的に強襲したり魔物をぶつけたりして時間を潰しましょう、姫様への報告書は確実に届けるだけよ」
「まぁあなたが上司なんで指示には従いますよ」
「やる気がなさそうね」
「これが元々なんですよ、別にやる気が無い訳ではありませんよ」
ぶつけつ魔物はもちろんユウキがして行う、標的は転校生だけなので他の学生に被害が及ばないためにだ、授業で使用される種類の魔物を吸収した翌日に転校生達が実践の授業があるようで学園にあるグランドで大型の魔物の模型を使って訓練をするそうだ。
これは機会に乗じて模型の中に潜り込みチャンスを伺う。
最初は他の生徒が先生の指導の元に立ち回りを学んでいた、最後に攻撃役が模型の頭部に攻撃して終わる、それが数回行われ最後に転生者の順番となった。
転校生が立った時は先生は指導せず見ているだけだった、軽く見ていた感じでは8人で挑んでいるが転校生以外はすべてサポート要員に回り、転生者が足止めを食らうだけで一気に崩壊するような陣形になっている。
転生者が最初に炎の魔法で牽制してから真っ直ぐに突っ込んでくる。
ある程度様子をみてから出てこようと思っていたがこれは出てこないとこのまま終わりそうなので模型の大きく空いた口から槍を先頭にして飛び出す。
「おっと」
予想はしていたが回避されてしまった、魔物の状態なので周囲から悲鳴が聞こえてくる。
「おい本物が入っているなんて聞いてないぞ!」
「私もそんなの知らない!」
転校生と先生が言い合っているがそんなのを無視して転生者の所に向かう。
「よっと」
視線は完全に先生に向いているがこちらの攻撃を完全に防がれてしまった、思ったよりも実力はあるようだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます