クラスメイトからの依頼
「アーノイドさん、お願いあります」
翌日に休日を控えたクラスメイトが各々予定を考えていた放課後にいきなりクラスメイトの男子生徒から声を掛けられる、普通なら告白か何かと勘違いしそうな場面でもあるが、ユウキに話しかけてきた男子生徒は彼女がいて、いつも近くにいる彼女がいなかったり男子生徒が真剣な表情でユウキに話しかけているのでコレはきっと何か起こったのだとクラスメイトは感じていた。
「ふむ、何かな?」
ユウキもその男子生徒のただならぬ雰囲気に応えて真剣になる。
「ノアっちを助けて欲しいんです!!」
「……それは私でないといけないほどの自体なのかな?」
ノアっち、たしかいつも男子生徒が彼女を呼ぶときの愛称だ、ユウキや男子生徒と違い他のクラスで実力ならばそこそこあるはずが、それなのにユウキに頼ってきたというこはそれほどの事だろう。
「たぶん、その辺の人間じゃ解決できないと思う、実際にノアっちも手も足も出なかった」
「そのノアっちの実力は知らないけど、私に依頼するってことはいくらかかるかわかってるの?」
「そこは大丈夫、村のみんなが出してくれるって」
「確か貴方の村は……」
「ここからすぐ近くの村です」
ここから近い村はいくつかあり、どこもそこそこ規模が大きく村の人が少しずつ依頼の費用を出しても余裕で依頼料金が用意できそうだ、もっともユウキはクラスメイトに高額な費用を請求するつもりはない。
「うーん……まぁ、良いでしょうでは明日の明朝に正門でいいかな、詳細もそこで聞こう」
「ありがとう、じゃあ明日の朝に!」
不安そうな顔から一転して一気に明るい顔になり軽い足取りでどこかに行ってしまった。
「なんでいつも私がお出かけしようとかに行こうと思った時に限って依頼があるのかなぁ?!」
夕食の時に休日に依頼に行くことを伝えるとマキナが声を大きくする。
「えぇ、いやぁそっちが先に言ってくれればお出かけとかに行くけど、依頼があったらだいたいそっちを優先するかなー、というかそいうのは前々から言っててほしいなー」
生活がかかっているため早く終われる依頼はなるべく受けるようにしている、仕事を選好みしているほど蓄えは少ししかない。
「ぬー、私も行く、お母さんについて行く!」
「いいけど水辺から遠いかもよ、ここから近い村だし」
「それなら大丈夫、この近辺は地下水脈が良い感じにあるから」
「さいでっか…」
「それで依頼の内容は何?」
「多分救助活動?」
「なにそれ?」
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