観光への用意
「じゃあ着替えに行こうか、たしかココにあったよね」
「確かあったと思う」
自分のギルドにある部屋に戻り20歳位の見た目まで成長して、以前に用意した大人用の服に着替える。
「あれ、お母さんそれ前と同じ服だよね?」
「ん、そうだよマキナは前と違う服だね」
「お母さん、オシャレしようよ」
あきれたようにマキナが言う。
「べつに変装だし連泊するわけじゃなし服はこれだけでいいよ」
だるそうにユウキが答える。
「よくないよ、変装以外でも普通の時もワンパターンじゃん」
「べつに服装とかオシャレとか興味ないし」
「こんど買い物にいこうよ、食材とか調理道具ともいいけど服とかアクセサリーとか買おうよ、実践的なのじゃなくて可愛いくてデットウェイトになるようなを買おうよ」
「また今度ねー」
マキナの言葉を適当にかわして用意をすすめる、早々に準備を終わらせてレティの元へ戻る。
「レティさん、準備終わったんで地図出してください」
「……ユウキよもう少しオシャレしたらどうだ、確かに任務っていうのもあるがあまりにもシンプルすぎるぞ」
「ほら、レティさんも言ってるじゃん、もうすこしオシャレしようよ」
「あーはいはい、今度休みにいつか行くから…」
「約束だよお母さん、絶対だよ!」
「そうだな、思いっきり綺麗にコーディネートしてやれマキナ」
「まかせて!」
このようなやり取りは毎回あったが、いまだに買い物などに行ったことはない。
「よし、じゃあこれが地図だ空中都市までは一直線で南西にある、特に高山とかの障害はないな」
「あーじゃ屋上から飛んでいきます」
「別にいいけどくれぐれも絶対に見つかるなよ?」
レティさんが釘をさす。
「ま、うまくやりますよ」
着替えは早々に終わりさっきとは全くの別人のようになってからギルドの屋上にいる。
「本当にみつからないんだよな?」
普段出す翼より3割増しほどの大きさで変わった形を広げてから、マキナを背中に乗せる。
マキナは水の龍のため空を飛ぶことができず飛んでの長距離移動の時はマキナを背中に載せるなどして移動することがある。
「大丈夫ですよ、ようは龍またはそれに準ずる魔物とかが街中を飛んでたりしているのをみつかったらダメなんですよね?」
「うん、まぁ、そうなんだが本当にみつからないんだよな?」
「みつからない為のこの翼ですよ、では行ってきます」
言い終わると同時にレティの視界からユウキ達が消えた、それと同時に屋上に突風が吹き、レティは危うく吹き飛ばされそうになった。
「確かに大丈夫か、目が良い奴には見えるぞアレ……」
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