日と灰

戦局は激しさを増し、町では昼も爆弾が降る。


土蔵は半ば崩れ、常に陰なのは北側だけだ。

―さ、心の臓に杭を刺しとくれ。これ以上ぬしの枷になるのは嫌じゃ

陰から細い声がする。男は俯き唇を震わせた。


轟音が響く。

日の光が降る。


男が顔を上げると、少女が微笑みながら崩れゆく所だった。

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