海の底の階段

光をぬけ

空を飛んで

草原をぬけ

茶色い山々を眼下に

かけぬけ

海にでる

まだ先へ進むかと思ったら

急降下し

海の底へ

どんどん潜り

海底へ

そこには

まちの遺跡

石の柱がたおれてる

そこには石像

それほど大きくない石像

顔はよくわからない

手が6本

杖みたいなもの

四角いもの

丸いもの

先のとがったもの

鍵の束

あと1本は

なにももっていない

あぐらをかいている

裏にまわると

石の階段

迷いながらも

降りていく

人ひとり通るくらいの階段

降りきったところは

草と木と水と花

花は咲き乱れるのでなく

咲いているという感じ

緑が多い

よくみると

輪郭のない

気配だけのものが

ちらほら

笑ってるみたい

右にも左にも前にも

それが集まって

わたしを取り囲み

浸透していく


広いところだ

先に進みたいが

つかれてる

体が邪魔をする


おまえにみせたかったもの

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