三十路前とか関係ない!

春雨小僧

男らしさとは、、、(哲学)

朝7時


pppppppppppppppppppp


「んん、、、、あさ、、、」

携帯のタイマーが鳴り、フローリングの床からけだるけに体を起こす。



「んと、今日は9時から仕事して、ごはんは、、、コンビニ行けばいいか。」


顔を洗って、雫の垂れる顔をタオルでふき、いつものTシャツに着替える。


そしていつもどうりにテレビをつける

「ああ、やってるやってる、、、ふふ、、」


『じゃあみんなーー!おうたをうたいましょーーー』

と、小さい子たちのはーーい!という元気な声が響く。


もう何日もこんな番組を見ている。

これを見ないと、今日が始まらない気がして。


自分がおかしいことは、気づいてる。


もう何日もこんな調子。


「、、、あ、、、、、たってる、、、」

ふと自分のモノが膨らんでることに気づく。





「ん、、、、、ふぅ、、、」


ポイっと捨てたごみ箱にたまったティッシュを見て、たまに悲しくなることがある。



思えば高校生の時だった。


男子校に入った俺。全寮制で、女の子との絡みがなかった生活を送っていた。

思春期で多感な時期に女の子と付き合うことなんて不可能な環境だったが、

たまに男子校に遊びに来る幼稚園児や、小学生(女児)に、自分の見出す

女性像を映し出してしまっていたらしい。


男子校を卒業しても女児に女性像を映して見える癖は治らず、

それはやがて、性的な目へと変わっていった。


一人暮らしを始めてから、その趣味?が爆発して、今に至る感じ。


「もう、やだな、、、」


ごみ箱を部屋の隅に置き、何もないフローリングの床に寝転がる。


「今日は、仕事休もうかな、、、」


俺はゆっくり目を閉じる。

二度寝を決めようと思ったのだが、その時に、


「ちょっとみちるさーん!起きてよー」


高く、かわいらしい声に反応して体を起こすと、


腰まである、長くふわふわな髪をひとつにまとめた

小さな女の子がったっていた。


「お前、、、合鍵とかいつ作ったんだよ。ここは俺の仕事場兼自宅だぞ?

ていうか、学校は?」


「今日は祝日だよ。 合鍵はね、パパがここら辺の地域の鍵職人だから

簡単に手に入っちゃった」


にこっと笑うその子は、スカートのポケットから合鍵を出して言う。


「あーあー、でももったいない、、、せっかく合鍵をパパに頼んで作って

もらったのに、使う場がないや、、、みちるさん、家の鍵あけっぱなしだから。」


「あぁ、、、」


『しまった』とでもいうように、眉間にしわを寄せるみちる。


そしてカレンダーに目をやると、今日は木曜。祝日ということになっていた。


「ああ!みちるさん、またコンビニ弁当なんかで食べしのいで、、、

待っててよ!子供だけど、卵焼きくらいママに教わったから作れるし。」


と、人の冷蔵庫を勝手にあさり始める。


「なあ、ゆき、、、わざわざ作ってくれなくっても俺、朝はあんまり食べない派

だし、、、」


ゆきは聞く耳を持たず、小さな一人暮らし用の冷蔵庫から2個だけはいってる

卵のパックと、隣の戸棚からインスタントのスープの素を取り出す。


着々と準備を進めるゆきは、なんだか楽しそうで、止められない感じだった。

きっと、誰かに自分の作ったものを評価してほしいという子供心だろう。


でも俺はこの子が少しだけ、苦手、、、、いや、すごく苦手だ、、、

なんだか、おふくろを思い出す感じがして、、、


ふと、自分の母親のぬめっとした記憶が、頭をよぎる。


じめじめと湿っぽい、、、


快い記憶ではないもの、、、


反抗期、、、だったのかも、、、思い返すとだけど。



俺は、おふくろが嫌で、田舎が嫌で、都会の方に上京して。





みちるはこんなことを考えるのはやめようと、ゆきの方を見る。


「、、、にしてもこのアパート、、、築何十年?」とでもいうように

曲がった柱を触るゆき。

コンソメのスープが煮えるまで暇らしい。


思えば、雪との出会いもこの町に来て間もないころだった。


いつものようにコンビニで弁当を買おうとして、コンビニに入ろうとしたら

コンビニの中からいきなりゆきが飛び出してきたものだから、正面衝突。


そのあと、勿論ロリコンだった俺は、ゆきと正面衝突した時、強くぶつかったもの

だから、後ろに倒れて、ゆきが俺の上に乗っかる形になった時、

思いもよらずして、、、自分のモノが、、、たってしまった、、、


「変態ーー!」と騒がれると思ったのに、ゆきはまじまじと俺のモノを見て、

言った。



「、、、おとこらしい、、、、、、」



思い出した途端、なんだか恥ずかしくなるみちる。


しかし、なぜあの場でそういう言葉が出たのかわからないし、

お世辞ではなかったように見えた。

しかしそれがきっかけで俺はゆきに付きまとわられることになった。

おそらく、ゆきの考えでは、


男のものが立つ=『きみがすきだ』=告白


というまとめになってるのだろうけれど。


これを違うと、幼い女の子に伝えてもいいのか、、、


それをずるずる引っ張って、今に至るのだが、、、


「みちるさーーん、朝ごはんできたーーー」


そんなことを悶々と考えているうちに、朝ごはんができた。

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