第4話 宇宙を見上げながら

 典型的な未来予想図と言うか、今よりも明らかに便利そうな世界に私は居ました。

 頭上は常に夜で、宇宙がいつもより近くにあると思わせる星空が広がっています。建物は今の技術とあまり大差ない見た目で、でも道やそれ自身が発光しているので電気やライトといった概念がない世界でした。

 私は、星空を眺めながらてくてくと街を歩きます。結構栄えている街なのに人通りは多くなく、周りも私と同じようにのんびりと散歩しています。せかせかと急ぐ人はなく、皆まったりとした雰囲気の中を過ごしていました。

 何をする訳でもなく、ただ星空を見上げながらのんびり歩く。夢の中の私は、それだけで胸がいっぱいになる程幸せを感じていました。

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