神は弱さを許さない―拝啓、前世様。俺は勇者になりました―
黒岬
とある全ての事実を知る人物の証言
ん? 勇者を知っているかだって? あぁ、もちろん知っているとも。君も知っての通り、彼らはこの世界の全てを救った者たちだからね。それに、私は彼らを見たことがあるし、そこらの人よりは詳しいだろう。
――彼らがどんな人間だったかって? そうだな……もちろん、素晴らしい力を持ったものばかりだったね。特に彼、もっとも有名な勇者、君も名前くらいは知っているだろう。彼の力はまさに神様のそれだった。勇者とは彼だと言って差し支え――何? 力についてはどうだっていい? 人柄を聞かせろ? ずいぶんと珍しいことを訊くじゃないか。そうだね……彼ら一人一人、性格は違うから詳しく話すと長くなってしまうな。――共通点? 勇者の人柄上の共通点か……うーむ……『人柄』として捉えて差し支えないのなら、それは一つしかないんじゃないかな。
『勇者は必ず狂っている』
これに尽きるかな。
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