第13話 マーベリカ11世

 俺は鑑定に質問をした

先程マーベリカ11世に対し喋れる様に進化させたが

他の部分の進化は可能かと

答えは可能だったので

マーベリカ11世の残りの部分と

配下約270とをリフォームで進化させる事を提案

そして船の運用が可能な知能と会話力を重点的に考え

リフォームを掛けたんだが・・・・・

結構全員が二枚目タイプの緑人間に変わり

雌も美人さんタイプに変わった・・・・・あれ~~?


マーベリカ11世は身長が低くなり2m強に

他のゴブリン達は全員ゴブ人間に変わり

身長は130前後だったのが170前後になった

俺が150位だから俺が一番チビになってしまった(悲)

もしかして此処のゴブリン達って元々が美男美女の集団だったとか?

イヤイヤ流石にそれは無いだろ

あの醜い顔が

俺はリフォームの恩恵と思う事にしたよ


次に案内されたのが洞窟内の東に有る海に通じた洞窟入江だ

外からは見えないらしい

理由は分からないが

元は海賊達の秘密基地だったらしく長年放置されていた様だ

そして大量のお宝が隠されており

ゴブリン達にとって猫に小判らしく役には立たなかったと云う訳で

全部持って行ってくれと云われてしまった

まあ~確かにゴブリンにとって猫に小判だわな


入江には海賊が乗り捨てたと思われる

帆船5隻有ったが経年劣化の為船底に穴が空き

マストだけを除き水に浸かっている状態だった

俺は全部リフォームを掛けてみると

5隻全部が再び浮き新船の様に変化した

ゴブリン達からはどよめきが湧き

言葉を上手く使い始めてるなと感じてしまった

もう少し小馴れてくれば言葉も自然に出てくるのだろう


マーベリカ)「オーー!!

凄い!!船が生き返った

此れで戦える」


シュ)「イヤ!

未だ駄目だ後最低二三回はリフォームを掛けないと

今の侭だと実力不足で一気にやられる

彼方にはベテランも大勢居るだろう

最低自力航行艦にしないと負けるぞ」


マ)「そうなのか?」


シュ)「あ~ぁ完璧に負ける

だから操船の為のゴーレムを付ける

今はプラントゴーレムだが

最低アイアンゴーレムに進化させてから訓練開始だ

それで船の数が少なくても武器の優秀性で勝てるハズだ!」


マ)「そうなのか」


シュ)「当り前だ

戦いは何としても勝たなきゃ意味が無い

訓練、装備、船の優劣全てが勝ち負けを分ける

俺の配下になったからには皇帝様も絶対勝たないとな」


マ)「確かに勝たないとだな(笑)」

 

その時マーベリカの配下が急いて

此方にやって来た


配下)「大変です!!

東の浜辺に人間多数

同じ人間を追い掛けている様です!」


急いで洞窟の東に向かい

穴から出て外の岩陰から様子を伺うと

如何やら複数人を追い掛けている様子なのだ


ベ)「あれはボーリス家の私兵ではないでしょうか?

胸の家紋が同じです」


ボーリス家それは本来レイオーク家の長男だった

ブナイクが身を寄せている側室で有る母親の実家だった

度重なる領民への暴力行為や殺人のため排斥になり

実家に蟄居を命じられ幽閉されている所が港街ソヴルだったが

何故か本来の領地から離れたこの名も無き砂浜に兵士達は姿を現したのか

そして沖には40m級の帆船が一隻停泊していた

俺は追われる者達を保護する事にした

何故なら俺はボーリス家を正直あまり良く思ってない

親子共々普段から領民への嫌がらせの数々を耳にしていたからだ


シュ)「ベリアルは先頭の追われていると思われる者達の保護

マーベリカは配下に命じ見付らぬ様に森を迂回させ奴等の退路を塞ぐ

マーベリカと俺は追われる者達を洞穴まで誘導だ

序でにあの船も頂くぞ!」


ボーリス家の兵士は約40

こちら側のゴブ兵は約270

俺は収納から硬質プラゴーレム20体を出し

浜辺に乗り上げているボートを確保させ

後に敵船の拿捕を命じ山回りで現場に向かわせた

俺とマーベリカは追われる者三名を保護した後

洞穴に退避

後はマーベリカに任せ足止めしているベリアルの元に向かうと


ブナイク)「な~んだ

ブラウンじゃねえか」


シュ)「あっ!!ブサイク」


ブ)「俺の名前はブサイクじゃねーー!!

ブナイクだっ!!」


シュ)「あ~分かった

でっそのブサイクが何故こんな所に居る

お前は排斥され幽閉されているハズだ

まさかレイオークの奴領民達を騙したのか

流石にお前等親子は腐ってるな

此処は俺が支配する領地だ

不法入国したうえ兵士を差し向けるとは

全員捕縛だ!!」


ブ)「貴様!!

父や兄に対しその物言いと態度は何だ!!

丁度好い此の領地は没収だ

代わって俺が統治してやろう」


シュ)「お前は俺に侵略戦争を吹っ掛けるのか

つくづく残念な奴だ

分かった此の戦争しかと受けて立とう

それとだな俺にデブで醜いブサイクな親や兄等いない!!

大人しく犯罪者は縛に付け!!」


ブ)「お前はガキのくせに昔から何時も俺に逆らう

今回は特別に俺様がボコボコにしてやろう

それとも両腕でも切り落としてやろか」


シュ)「お前は昔から弱い者にしか

強く出れない唯の弱いクズだったな

デブのブサイク君は少しは強くなったのかな?

19になり増々醜さに磨きが掛かってきてるしな

お前に貴族の称号は相応しく無い

サッサと掛かって来い腐れクズ!!」


俺は収納から日本刀を出し居合いの構えだ

未だに思うのだが弟妹達は此奴に嫌と云う程虐められていたのに

奴が幽閉された途端に何故虐める側に廻ったのか理解が出来ない

此奴は領内で好き放題暴れ奪い犯し殺め捲ったのに何故出歩いているのだ?

本来で在れば牢の中のはずだが

領民との約束は完璧に反故にされたと見るべきだな


奴は奇声を発しながらドシドシと音を立て突進してきて

大きく剣を振り被り俺の頭を目掛け振り下ろした

俺は剣を刀で切り落とし

小さな声でささやいた

「収納」

そして奴の腕は肩の付け根から消えうせた


ブ)「ぎゃっーーーーー!!

俺の腕が!俺の腕がーーーーー!!」


ブナイクは余りにも驚いたのか

泣き叫びながら足をバタつかせのたうち回っている

変だな~未だ完全収納してないから痛く無いはずなのに?


ベリアルも峯打ちで40から居た兵士達を眠らせていた

逃げた兵士も後方でゴブ兵達に捕縛されていた


ベ)「コイツ等は弱い!

余りにも弱過ぎる」


沖に停泊中の船もやがてゴーレム達に鎮圧され

静かにこちら側に向かい船が動いていた


シュ)「これで

皇帝様の船がまた一隻増えたな」


しかし俺が出歩くと何某かのイベントにばかりに

ぶち当たってる気がするな

それとも気の所為かな?

まあコナ〇君じゃあるまいし

気の所為と云う事にしておこう

身体は子供心は大人な~んてね(笑)


ベ)「如何かなさいましたか?」


シュ)「いや何でも無い

兎も角マーベリカの所に行こう

あの逃げて来た三人の事情を聞かないとな」


俺達が洞窟に戻ると

何故か保護した中の初老の老人とマーベリカが見詰め合っていた


老人)「あの~緑のお方

貴公のお名前は?」


マ)「私はマーベリカ11世である」


すると保護された三人は『エッーーーーー!!』と

大きな声を出し驚いていた


マ)「まさかお前ヘリオンか!!?」


何と此の老人は元マーベリカ11世の側近の一人であった

そして一緒に連れていたのはマーベリカの孫で13歳の少女と

御付きのメイド兼護衛だったのだ

話しによれば今の国王のムンジェンと結婚しなければ

ならなくなり逃げ出してきたのだ

其処で小舟を奪い魔の森を目指したが追っ手に追い付かれてしまた様だ

また追っ手のブナイクはムンジェン王国から依頼を受け

金に釣られ加担し現在に至ると云う訳だ

まあアルバイト感覚なのだろう

尚マーベリカ12世は地下組織を組み

現在も小さな抵抗を各地で行い続けているが

被害が軽微では無いので正式にムンジェンがマーベリカ12世の娘を

妃に迎え様としたらしい

多少でも抵抗勢力を減らしたいのが見え見えなのだ


俺は一応洞窟にリフォームを掛け

生活環境の充実を図り俺、ベリアル、マーベリカ、ヘリオンで

作戦会議を行いボーリス家の管轄する領地に橋頭保を築き

ムンジェン王国に対する反抗作戦を行う事で話が纏り

反攻作戦は20日後と決まった

それまでに軍備を整え作戦内容の充実を図る事にした

捕獲した捕虜は地下牢に放り込み

船はリフォームを掛け高速フリッパー船へと進化し

洞窟内に係留する事にした

そして食料、衣服、武器類を収納から出し

俺達は一旦港まで戻る事にした


シュ)「本当に寒くなってきたな」


ベ)「今夜中り冷え込みそうですね」


シュ)「しかし世の中色々と有るもんだな

まさかゴブキングが皇帝の生まれ変わりだとは驚いたぞ

さあ帰って狼達に何か作ってやるか

毎日茹蛸じゃ飽きるもんな」


ベ)「狼は意外と同じ物を喰い続けると聞きましたが」


シュ)「そうなのか

じゃ他のメニュープラス茹蛸でいってみるか」


ベ)「処でマーベリカの配下の倒したゴブリン達は如何しますか

肉は不味いので人気が無いんですよね」


シュ)「そうだな

他にもゴブ肉が大量に有るんだよな

未来人にでも聞いて食べれる様にして貰うか」


べ)「軍食等に出来れば良いのですが」


シュ)「それ好い考えだな

ムンジェン王国の捕虜達に喰わせるか

たぶん国事態がデカいんで倒すのに時間が掛かると思うからな

食費も馬鹿に出来ないんだぞ

それからスライムって喰えるのかな?」


ベ)「スッスライムですか

恐ろしい事を考えますね

考えもしませんでした」


シュ)「プルプルしてて

美味そうに見えるんだけど

何だかゼリーぽいしな」


ベ)「うっ・・・・・・・」





◇―――――――――――――――――――――◇


 後書き


暫し出張になります

更新はまちまちに成ると思います

宜しくお願いします<(_ _)>


*未修正の侭アップしています

後日大きく修正する場合も有ります


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