第6話 ギガントサイクロップス(改)

 夜になり寝ていると遠くの方から何やら

ドスドスと云う重い足音と地響きが此方に方に近付いて来ていた

俺はスグに鑑定に相手の正体を調べさせベリアル達を集めた

鑑定はAランクの上位種ギガントサイクロップス六体を予見していたので

俺とベリアル達の計6人だけで対応する事にした

サイクロップスは一つ目だが瞳が大きく夜目が効く

だが激しい光の変化は苦手としている

其処を最大限利用して討伐する作戦だ

大型バルーンを上げ目が眩んだ所で首を刎ねる作戦で行く事にした

果して俺が進化させた剣がサイクロプスに通じるのかは少し疑問だったが

ベリアルの判断で全員自身の武器では無く大斧槍を持つ事になった

ランクはオーキングと同じだが

大きさが違い過ぎるので剣よりは効力が有るとは思う

でも俺にとって奴等は魅力的な魔物の一つなのだ

ギガントサイクロップスはオーキングと同じで

Aランクのポーションの材料にもなる

但し睾丸では無い

奴等の肝がA ポーションの材料なのだ

肉は食えなくも無いが不味い様だ

しかし内蔵を含め薬やポーションの材料にはなる

詰まり捨てる所が余り無いのだ

何とはなしに金のなる木が向こうから歩いて来るかの様にも感じてしまう


シュンジ)「みんな!!

相手は6体だ

身長約10m

武器は巨大棍棒

気を引き締めろ!!

ヤバくなったら結界に逃げ込め!

命を無駄にする事は許さん

奴等の目が眩んだと同時に攻撃だ

時間を掛けず首を刎ねろ!」


殺したら瞬時に収納する心算だ

血液もポーションの材料になる

予想参考最低買い取り価格は光金貨200(2億)枚だ

全部倒せたら200×6=1200枚だ

是が非でも倒す

此れはもう金儲けじゃっ!!


シュンジ)「オッ!そろそろ来たな

五つ数えてバルーンを上げるぞ!

『一、二、三、四、五!今だ!!』」


俺はバルーンを30m程上げ

次の瞬間強烈な明るさが辺り一面を照らした

サイクロップス達は目を押さえ地面に屈み込み棍棒を放した

その瞬間俺は首を収納したら

首無しの身体から青い血液が猛烈に噴出した

慌ててスグに体も収納

ベリアル達も首こそ落とせてはいなかったが

サイクロップス達は一瞬で絶命していた

作戦は成功だ

誰一人欠ける事無く6体全てを倒した

サイクロップスはベリアル達の大斧槍に延髄を撃ち抜かれていたのだ

俺の攻撃とは違い出血が少なかった

次は俺も斧をなんて考えてはいるが

俺・・・力が弱かったのを思いだした

まあ俺には俺の戦い方が有る


攻撃に参加しなかった他の皆は自ら剣を持ち結界内で待機し

何時でも飛び出せる準備をしていた様だ

皆両手を上げ歓声を上げ喜んでいる


シュンジ)「俺はもう寝るから」


俺は体にクリーンを掛け再び寝る事にした

早く皆を強くして起きなくても済む様にしたいもんだな

しかしサイクロップス6体か~

薬やポーションの材料にもなるし魔物は好い商材だ

海峡や外海にはもっと巨大で強い水性の魔物が居るらしいが

買い取り価格も高いんだろうな?

俺海に出たらマグロを取りたいな先ずはマグロ丼だ

イヤ待てよ

此の世界には米が無いぞ

何か近い物を見付けて進化させるしかないのかな

先ずは米、大豆だ明日からは鑑定に探して貰おう



朝起きて何時もの日課を熟し

食事を終わらせ

周囲をサーチしてみると


シュンジ)「少し人数が減ってる様だぞ」


ベリアル)「まさか

馬狙いで現れるサイクロップスを予測して冒険者達を派遣していた?

ラベリアさんから依頼を受けた冒険者達のパーティー!?」


如何やら報告の為に

冒険者達の何人かが帰った様子だった


シュンジ)「いやいや充分有り得るぞ

正に人の褌で相撲を取るだ」


ベリアル)「行き成りシュンジ様に対し結婚を申し込んだ

ラベリアさんですからね~」


シュンジ)「もしそうならば

彼女は絶対将来大金持ちに成るぞ」


ベリアル)「確かにあの欲深さは

凄いですな~(笑)」


シュンジ)「もし来ても如何やって運ぶのかな

まさか普通の人達にあれは運べないのでは?」


ベリアル)「でもラベリアさんの事だから

何か考えが有りそうな気もしないでも・・・」


何て事話して薬草を探し回ってたら

10時位になると遠くの方から

馬鹿でかい牛車がやって来るのが見えましたよ


シュンジ)「なあ~ベリアル

あれ絶対ラベリアさんだよね」


ベリアル)「そっ!?そうですな~

私も絶対そうだと思います」

(本当に来たよ冗談だったのに~ぃ)


シュンジ)「しかし

凄え~~根性してるな(笑)

牛車だから朝早く用意をし結構時間を掛けて来てるよな

あの人がギルマスになればバレバンのギルドも一大発展するのかもな?」


何と代官のソシリアさんと衛士達も序でに来ていた

昨日分かれたばかりなのに既に互いに熱い抱擁を交わしていた


ラベリア)「アレ~?

奇遇ですねこんな所で真かお会いするとは」


シュンジ)「そうですね

それでは失礼します」


ラベリア)「まっ待ちなさい〔急に腕を取られる峻治〕

私には分かるの

私には特別な能力があってね

特殊な魔物の臭いが致しますわ アッハハハハッ!」


シュンジ)「ハイハイ分かりました

一頭分けますから

それ依りお腹が空いてるでしょう?

お~いバイド

皆にバーガーでも作ってやってくれ」


ラベリア)「てっ云うか

建物メチャメチャ大きくなってませんか?」


シュンジ)「エッ!何かの見間違いでは?」


ラベリア)「そうなのかな~?

何か怪しいな~~~~~?」


苦笑いをしながら見詰める代官のソシリアさん

他の従士達や冒険者達はベリアル達とお互い話に花を咲かせていた


ラベリア)「とっ云いますか

今日からDランクにランクアップしますから」


シュンジ)「エッ!昨日上げて貰ったばかりなのに?」


ラベリア)「私の権限で上げます

それも全員なので御安心下さい」


如何やらギルドカードは魔導オンライン化されており

自動更新される様で提出は後日でも良いそうなのだ

なので片金代は後日カードに振り込まれるのか

流石に盗賊代は金貨だったので現金で貰ったが

光金貨100枚は現金と云う訳にはいかない様だ

しかし10頭引きの牛車を態々持って来るとは呆れた

ラベリアさんから良く良く話を聞いてみれば

木材運搬用の牛車らしい

確かに木材運搬用ならデカいわな


昼前の11時半頃牛車にサイクロップスを乗せ戻って行ったが

来た時よりも速度が落ちるだろうから

全員分の弁当と水を持たせた

サイクロップスは傷んだら困るので全体的に

厚さ20cm程の氷で全体を覆って帰らせたよ

まさか食料も持たずに追い掛けて来るとは流石に俺も驚いた

因みに買い取り価格は光金貨200(2億)枚だった

理由は状態が良く素材自体が薬の材料になり

高価な薬が作れるからだそうだ

まあ片金と比べるとあれだがアレは特別なのだろう

高ランク魔物の換金率恐るべし


昼食の準備に入っていたのでテーブルが使えない

他のテーブルを収納から出し

サイクロップスを倒した事に依り材料が揃った

俺は迷わずオーキングとは別の

Aランクポーションに挑戦する事にした

ほんの30分程でAランクポーションが50本程出来たので

早速鑑定を掛けてみるとA+のポーションだった

鑑定の予想参考買い取り価格は光金貨600(6億)枚だった

ベリアルが言った通りAランクからは買い取り価格が爆上がりの様だ

そりゃ~片金に光金貨100枚投資するわな

でも宗教国と云うのが気に入らないな

しかし俺は此の後此の宗教国家の誘いを断ったため

様々な刺客を送り込まれる事になるとはその時夢にも思わないでいた


ベリアル)「凄いとは思います

でも私は心配です

個人でAポーションを造り出せれる人物は此の大陸に他には居ないでしょう

他にも大陸が有る事を聞いてはいますが

他の大陸にも居ないと思います

まさかとは思いますが魔の森の素材でSランクも造れるとかですか?」


シュンジ)「前にも話した様にGDランクまでは

素材さえ有れば造れると思うぞ

Sランクは森林内に居る未確認の魔物が地竜ならば造れる様だぞ

でも流石に俺の収納がそいつに効いて首チョンパ出来るか如何かは分からない

正直恐いと云うのが本音だ

鑑定でそいつはレベル800以上らしいからな」


ベリアル)「もしもの時は

私が命を懸けて逃がしますので御安心下さい」


シュンジ)「そんなの重過ぎだから

いざとなったらなみんなを連れて逃げ出せ

俺は恨みなんて持たないから安心しろ

此れは命令だからな

着実に実行しろよ」

(頷いたけど絶対に此奴の顔は俺のため死ぬ気だな

そう云うのって俺には重いんだよな)


シュンジ)「いざとなったら全員で逃げるか~?」


ベリアル)「そうですね

それが一番です」


シュンジ)「でも俺の結界は古代竜でも破れないらしいぞ

鑑定でそう出てる

まあ~飯喰ったらまた素材集めをしよう

サイクロプスは他にも色々なポーションが造れるらしいからな」


ベリアル)「他のポーションもですか?」


シュンジ)「マナポーションとか

解呪のポーションとか色々だ」


ベリアル)「それならば解呪のポーションを大量にお願いします

我々の同胞が数多く奴隷紋に縛られています

出来れば助けてやりたいのです」


シュンジ)「そうか分かった

後から調べて出来る限り大量に保存して置こう

この後森の近くまで行ってみるか

例の化け物が近付いて来たら逃げるけどな

解呪用に新たな素材が見付るかも知れんしな」


ベリアル)「そうですね

シュンジ様は緑魔法と土魔法もお持ちですから

苗さえ集めれば生産する事も可能だと思います」


シュンジ)「実はな

俺はミスリル製の護衛艦を造って

南方にも行ってみたいんだよな

無人島が結構有る様だから俺の支配地にして置きたいし

新たな素材も有るかも知れんし

もしかするとカカオが手に入るかも知れんしな」


ベリアル)「カカオですか?」


シュンジ)「チョコやココアが作れるし

独占販売が出来価格も安定している

あと問題なのが納豆菌だろうな

菌種は種類が多いので手間が掛かるかも知れんが

これさえ発見出来ればチョコとココアが手に入る

出来るかは分からんけど駄目な時はリフォームによる進化だな

でも俺が最初に見付けたいのは米と大豆だ

此れが有れば肥満も防げるし味の幅も広がるぞ~」


ベリアル)「物凄い知識量ですね」


シュンジ)「全部鑑定様のお陰さ

此れが無かったら力が半減していたと思う」


その後俺とベリアルは行動範囲を広げ

更に森の方に5K程近付いてみる事にした


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