21歳最後の日と22歳最初の日
2021年12月3日午前0時過ぎ。
ピロンとスマホの通知が鳴る。
毎年、日付けが変わってすぐにLINEをくれる親友から今年もメッセージが届いた。
それを見て、ああ、遂に誕生日かと実感する。
然しながら、彼氏と誕生日が2日違いな私は、自分の誕生日などそっちのけでつい先程まで部屋の飾り付けをしていた所だ。ようやく一段落ついて、お風呂に入っている間に誕生日を迎えてしまった。飾り付けられた部屋を見て、これではまるで自分で自分を祝っているみたいだなと思い、私は苦笑いを浮かべた。
今年は自分の誕生日が金曜日。彼の誕生日が日曜日。今年は2人ともシフトが土日休みだった為サプライズを用意することが難しく、せっかくなのでと自分の誕生日に有休を取って準備をすることにした。しかし、私の誕生日は彼が夜勤で、彼の仕事が終わるのを待っていたら誕生日が終わってしまう。せっかくの誕生日に人の誕生日サプライズの準備をして、一人寂しく過ごすのは悲しすぎるだろう。そう思って結局、前日の夜に準備をし、誕生日の昼間は彼氏の家で一緒に寝て過ごすこととなった。今年は去年の教訓を得て、無駄にたくさんの飾りを用意せず、大人っぽくシンプルにと風船やらなにやらの数を減らしたので、予想以上にすぐに飾り付けは終わって、自分の誕生日を迎える前には落ち着くことができた。去年は風船を何十個も膨らませて、途中で手が痛くて風船の口を縛れなくなったり、数が多すぎて全部膨らませるのに丸一日かかったり…。それなのに部屋が広すぎて思ったよりスカスカだったりと色々なハプニングに見舞われたが、今年は順調だったなあと思いながら、本当なら一杯やりたいところだったのだが、生憎朝早くに家を出なければいけないので今回のところはやめておいた。今日は普通に仕事してきているからお酒を飲んだら寝てしまいそうだし。代わりと言っては何だが、エナジードリンクをプシュっと開けて夜が明けるまで適当に時間を潰した。朝になるころには眠気でフラフラだったが、誕生日の日に事故は笑えないので気を引き締めて彼氏の家まで向かう。何だか夜が明けたので気分的には誕生日の次の日のような感覚だが、そういえばまだ誕生日は始まったばかり。別に誕生日だからと言って何ということはないのだが、やっぱりちょっと特別な気がして、何となく浮かれてしまう。あ~早く彼氏に会いたいなあ等と考えながら、私は車を走らせた。
私の方が少し早くついて、スマホをいじりながら彼氏が帰ってくるのを待っていると、少しして彼氏が到着。待っている間、友達からのお祝いメッセージに返信していたので、つい先ほどまで誕生日だということを覚えていたはずなのに、会えた嬉しさでそれをすっかり忘れ、「お疲れ!!」といつも通り駆け寄って、彼氏からの「誕生日おめでとう」という言葉に、あ、私今日誕生日か!とまた自分が誕生日だということを思い出した。こんな一瞬でついさっきまで考えていたことを忘れてしまうなんてと我ながら少し呆れてしまうが、それほどまでに会えたのが嬉しかったんだよとここはポジティブに捉えさせてもらう。
まぁ、そんなこんなで私もいつの間にか22歳になってしまいました。22歳の抱負は、転職して自分の体を大事にすることです。健康第一を目標に今年は頑張っていきたいと思います。
さぁて、そんなわけで「21歳社会人の日常」はこれにておしまい。これからは「22歳社会人の日常」が始まります。結局ろくに続いていなかったこのお話ですが、まあこれは作者の自己満足ということで…笑
今後も気ままにゆるーく続けていきたいと思います。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
おわり。
21歳社会人の日常 神崎 紗奈 @kanzaki_03s
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