第14話 準備は大事
週末前の放課後。
校門の外で待ち合わせた俺と
つか
というか、思い出した。
この林間学校、俺にとっても
この私立
一年生から三年生までの六クラス、計十八クラスが混合となって班を作り、その班で二泊三日の野外活動をするという、少々変わった学校行事だ。
班作りにはルールがあり、
・各班五人以上
・男女混合
・全学年の生徒がいること
以上が班作りの条件となる。
しかもこの班を、野外活動当日にぶっつけ本番で組まなくてはいけない。
去年はたまたま、どの班にも入れなくて彷徨っているうちに何となく上級生に拾ってもらえたが……
学校側は、どんな目的があってこんなシステムにしたのだろう。
まったく、コミュ障には地獄でしかないルールだ。
「ねえ、師匠……」
「ん?」
「林間学校、一緒の班になってくださいね」
「……そう、だな」
さらに
班に、一年生を入れる。
これだけとなる。
という事で、その旨を各人へとLINEを送っておく。
すると
『おう、任せとけ』
だとよ。
続いて、一年生に誰か知り合いはいないかと訊いてみたが、これに関しては既読がついたのみだった。
まあ、昨年の俺のような孤独な一年生を当日見つけるしかない、か。
「今年の林間学校は、少し楽しくなりそう」
そうなるといいな、お互いに。
林間学校まであと二日に迫った放課後。
またしても
「林間学校の作戦会議、やろうぜ」
「なんの作戦だよ……」
「だーかーらぁ、すず
なるほど、訳が分からん。
「そんなの当日適当に動けばいいだろ」
「バッカお前、
え、今お前、ビッチて言おうとしなかった?
ぶん殴るぞ、
ほらぁ、既にちょっと拳握っちゃってるもん。
「それに、すず
「そうなのか」
「ああ、なんでもマニア受けするとかで」
横を見ろ
つかなんでピーカーブースタイルなんだよ。インファイターかよ
もうアレだ、
「いや、
不意に
「
「……あ」
気づいた時には既に遅い。
「それって、私も可愛いってこと? こと?」
コトコトうるせぇな。
「客観的事実を述べたまでだ。お前も鏡見たことあるなら、自分の可愛さくらい把握済みだろうが」
どうだ。
反論しやすい様に、ほんのり逆ギレっほく言ってやったぞ。
が、
ほれ、どうした、打ってこいよ。
「嫁にもわたしにも可愛いなんて、
ぽしょりと呟いて、アイスミルクティーをちゅーと飲むのは
それに反応して、
ちょっと待て。
いつのまに俺は女性陣を敵に回してるのん?
焦った俺は、向かいに座る
その目を見た
「
はは、言い終わらないウチに
結局会議は、ただの雑談と強烈なボディーブローで終わった。
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