第3話 雪像

 雪で出来たお城が、迎えてくれた。溶けてなくなってしまうのであろう雪で出来た像を、細かく繊細に作っていることに感心させらる。下に概要欄が書かれていた。『ヘルシンキ大聖堂』と記載されていた。

「夜にライトアップがあるんだって」

陽介はパンフレットをみていた。

「夜まで、ここにいるの?」

「いや、ススキのに行って、どこかの店でご飯食べて、また来たいかな」

「分かった」

 ライトアップをすれば、また違う印象になるのだろう。少し楽しみになって来た。それにしても、雪で出来た大聖堂に、ある3体の像が綺麗に、立っている。ここまで、きめ細かく確認はできないのだが、見えない部分まで力を入れていることは、伝わってくる。

 「写真を撮ろうよ」

 陽介がすでに、スマホを片手に、私の反応をもあっていた。横にすり寄って、大聖堂が入ってるかも確認もせずに、写真を撮った。

「いいね。可愛いく撮れているよ。ほら」

ほとんど、私たちのアップで、ヘルシンキ大聖堂は半分くらいしか写っていなかった。

「次、見に行こうか」

と、もうすでに陽介は飽きているように見える。その場を離れて、次の像を見に行くことにした。つぎはスターウォーズのキャラクターの像が何メートルもする巨大な大きさになって現れた。陽介はスゲーと叫んで、喜んでいた。

あまりキャラクターについて、よく分からないが、見たことはあった。それに雪の像に『Star Wars』と雪で彫られていたので、ある程度分かるが、映画を観たことのない人間からすれば、何の感動も起きない。ただ、大きく作られたいること驚きと感動はあった。

 次に、人間の高さあるであろうカップヌードルが現れた。そこはこぞって、人が写真を撮っている姿があった。並ぶのがしんどいから夜に、写真撮ろうと陽介に言われて、その場を足早に離れることになった。その後に馬が走っている姿があったり、電車がトンネルから飛び出している雪の像が現れるが、だんだんと、私も陽介も見飽きているのか、夜じっくり見ようと、少し、足早に作品を見るようになった。あと、寒さで、じっくり見ようという気持ちが湧いてこなかったこともあった。

 

 その後、ススキのによって、氷で出来た作品を見に行くことになったが、そこは、その期間のみ封鎖して、道路に並べれているようだった。

やっぱり、先に巨大な雪の像を見てしまったせいか、あまり感動をする要素が生まれることができなかった。

 

17時過ぎに、ガイドブックに載っていた、少し高めの海鮮の丼を食べることになった。 

 ただ、高級なものをほとんど食べてこなかったせいか、あまり美味しいのか分からなかった。陽介に美味しいねと言いつつも、海鮮の新鮮度合いが分からなかった。


18時過ぎに、外に出ると、少し雪がぱらついていた。

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