第2話その後の保健室

清水結月先輩が保健室に出ていった後、まだ体調が優れなかったため再び眠りについた。


「真島陽翔君起きないか」


「へへ、、、結月先輩ムニャムニャ・・・」


「こいつ、、、」


担任の先生がやってきた。いつまでたっても起きない俺に対してイラ立っていた。遂に痺れを切らした先生が、布団を引っ剥がした。

バサァ!!


「いい加減、、、ベットから出ろ!」


布団を引きはがされ、先生が俺の体に当たりそのままの勢いでベットから落ちてしまった。ベットから落ちた衝撃に耐えられず声が漏れてしまった。


「ああああああああああッッ!」


「あ、、、すまん」


こんな起こし方あんまりじゃないですかねと目で訴えながら、先生を睨みつけた。そんな目で見た俺に対し、鋭い眼球で睨み返された。とても怖かった。周りから見ると虎に睨みつけられた子猫の様に見えただろう。


「すまんな、、、力加減を間違えてしまったよ。こんなに誤ってるんだから君の寛大な心で許してくれるよな。そうだろ?」


「、、、ハイ。ユルシマス」


とても逆らえるような状態ではなかった。ここで耐えた俺グッジョブ!


「さて、外は暗くなっているが歩いて帰れるかね?」


保健室の窓を見ると真っ暗になっていた。どれくらい寝ていたんだろか。先生の方を見るとプリントを大量に持っていた


「はい、帰れると思います。それはそうと先生が持っているその大量のプリントは何ですか。」


「ああ、これか。これはだなき今日配布予定だったものだよ。君がいつまでたっても保健室から出てこなかったら渡せなかったんだ。」


「そうなんですか。わざわざありがとうございます。」


「気にすることない。取り合えず受け取ってくれ。」


先生から大量のプリントを1枚残らず渡された。その中には今後の予定表や部活の勧誘などがあった。その大量にあるプリントの中で特に目立ったものがあった。


「生徒会?」


「おお、流石寝言で清水のことを口にしてただけはある。目立つだろなんたって生徒会長だからな」


「ええ!結月先輩生徒会長だったんですか!?っていうか寝言に出てたんですか!」


驚く俺を笑うようにして見ながら、さらに続けて先生が口にした


「まあ、覚えるなって言うのも無理あるよな。君が倒れた時に真っ先に駆け付けたのが彼女だったからね。感謝するんだぞ」


「そのことなら結月先輩から直接聞きました。本当に感謝しています。この恩は何らかの形で返したいと思っています。それはそうと、俺が倒れてから大丈夫だったんですか?」


「そのことなら心配ない。我々教員ががあの後対処したから問題はない。」


そう誇らしげに言う先生は、どこか子供っぽいところがあった。それと同時に先生にも感謝しなければならないと思い、深く頭を下げた


「今日のことはすみませんでした。それと対処してくださり、ありがとございました先生。」


「そうかしこまるな。我々教員も君の体調に気が付かなかった。こちらにも非はあるからな。後私の名前は音瀬翼だからな!先生じゃなく音瀬先生と呼びなさい」


「そういって頂けるとありがたいです。音瀬先生。」


俺が先生ではなく音瀬先生といっただけなのに、うんうんと大きく頷きながら満面の笑みになった。どんだけ名前で呼ばれて嬉しいんだよこの人は


「とりあえず、今日はもう遅いですし、帰りますね。」


「ああ、そうするといい。気を付けて帰るんだぞ。」


先生に軽く会釈をするし、保健室を後にした。ハア、今日は大変な一日だったな。早く帰って授業の予習するか。


真島陽翔のとても濃い1日が終わった。この後家に帰り入学式でやらかしたことを悔やみ枕に向かって吠えていた


「ぐおおおおおお!シニタイィィィよぉぉぉぉ!」


「お兄ちゃんうるさい!」


「はい、、、すみません」








 

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