第9話 エルミー
俺は、状況を整理しながら、川のほとりでハーブティを飲んでいた フワフワのウサギを膝の上に置いて撫でながらな
「とりあえず、クリーパートラウトの事からだな」
普通のモンスターは、討伐すると光のポリゴンに変わり、ドロップアイテムがインベントリに送られる仕組みなのだが、この魚はそのままここにいる
「これは…あ、モンスターじゃなく素材の扱いなのか?」
確かスキルの中に、『釣り』もあった気がするな、多分釣りで釣れる魚はモンスターじゃなくて食材の括りにあたるんだろう、それなら幻の魚っていう説明文も納得出来る
だって、警戒心が強いってことはそれだけ釣りにくいってことだろ? 運営も、猛禽類のモンスに狩りをされるなんて思ってもみないだろうしな。
「まぁ、ここは素直にフロールを褒めるしかないな!」
「グルゥ〜〜!」
お前撫でられるの好きだな!
「そしてお前だエルミーさんよ!」
そう、謎が多いのはエルミーだの方だ、とりあえずステータスを確認するか
エルミーのステータスはこんな感じ
【 名前 】 エルミーLv3
【 種族 】 トゥルーラビット
【 主従 】 テムス
【HP】14 【MP】 13
【スキル】
『跳躍』Lv6 『立体機動』 Lv3 『噛みつき』 Lv5 『隠密』 Lv2 『採集』 Lv1 『狂乱』 Lv1 『採掘』 Lv2 『雷魔術』 Lv4 『雷針』Lv1
テイムする前の生活によって得たスキルは、テイムしても引き継がれる事は、予習して知っていたが、ここまで多いとは思わなかった、 それに『雷魔術』を使えるトゥルーラビットなんか聞きたことないぞ
ユニーク個体だとこんな事もあるのか?よく分からん。
「色々と、チコに聞かないとな」
それにこいつ、魚食べてたんだよなー、それならエルミーはメスのうさぎという事なのか?
実は現実でも、うさぎ、特にメスによく見られるのだが、妊娠期間や授乳期間などには、動物性タンパク質が入った猫や犬の餌を横取りしたりする。
「そういえばうさぎの担当の人が、妊娠期間から子育て初期は色々な餌をあげてみるって言ってたっけ」
「エルミー、お前は女の子なのか」
「ブッ!」
俺が聞くと、エルミーが片手をあげて答えてくる
「お前もそれできるのかよ、街でもテイマーはいたが、そんなことやるモンスは見たことないんだけど」
多分、フロールを見て真似たんだな
次に妊娠してるのか?と聞くが、それは無いらしい
「まぁ、モンスは繁殖しないから、当たり前っちゃ当たり前か。」
それにしても、2人揃って手を上げる仕草はあまりにも可愛かったのでスクショはするよね、当然だよね?
ーーーーーーー
一通りエルミーのことを確認して、フィールド探索に戻る
まず初めにエンカウントするのは、クランクスだった
「よし、まずはフロールの力を見たい! 『 爪撃』だ!」
俺が指示を飛ばすと、フロールがものすごい加速で空を駆け、一撃で仕留めてしまった。
「クリーパートラウトの時も思ったけど、さすが大型猛禽類、ものすごい迫力だな」
フロールを褒めると、エルミーが俺の方へ駆け寄ってきて、甘えてくる。
「お前も撫でて欲しいのか? しょうがないな!」
エルミー、フロールに嫉妬したのか? 君可愛すぎない?
ふたりとも嬉しそうだ!
その後も採集ポイントで採集しながら歩いてると、エルミーが俺の前をピョンピョンとび、指を指している
「あっちに何かあるのか?」
「ブブッ!!」
エルミー連れられて歩いていくと、崖の下に出たみたいだ、なんでここに連れてきたのかわからなかったが、エルミーは、その崖からむきだしている岩目掛けて後ろ蹴りをかましている
一心不乱に蹴っているエルミーを、少しの間見ていると、何か石を咥えて持ってきた
鑑定すると、
『土の魔法石』 レア:2 品質:4
とでる。
「なるほど、採掘のポイントだったか!」
「ブッ!」
どうやらそうらしい
「俺は採掘のスキルを持ってないから分からないのか、一応取っといた方が良さそうだな」
俺は2ポイントの採掘を取得すると、そのポイントの場所から、キラキラとしたエフェクトが出ていた
ーーーーーーーーーーーー
エルミーが一通り採掘を終えたので、再び探索に戻る
道中のクランクスを倒しながら進んでいくと、ゴブリンが4体で行動していた。
腕試しにはちょうどいいので、連携の練習をしてみる
まずはエルミーの『雷針』で麻痺させ、フロールが空中からウィンドカッター、からのもう一体を爪撃! エルミーは噛みつきで、一体を仕留めて貰う、残りの一体は、俺が銃術で仕留めるという、まぁ簡単な作戦だ
GOをかけると、エルミーが『隠密』のスキルを発動させながら、ゴブリンたちに近ずいて行くのと同時に、フロールは静かに空へ飛び上がる
すると目の前のゴブリンに、青紫の電撃が走り、4体共に麻痺しているようだ
すかさずどれたちはゴブリンの相当にかかる!
流石のフロールは、2体をウィンドカッターと爪撃の一撃づつで、ゴブリンを倒しきってしまった
俺も負けじと2発の銃弾を頭に命中させ、倒すことが出来た
エルミーも体が小さいので心配していたのだが、なんの問題もなく倒していた。
「お前たち、ほんとに強いな!」
フロールは言わずもがなの近接と中距離を、俺は銃術のスキルが低い今は中距離オンリー、そしてエルミーの隠密からの、雷針は、かなり強力だ! 何せ相手の動きをかなり止められるので、俺たちの攻撃が敵に容易に刺さるのだ
「よし、この調子で進むぞ!」
その後も、何度も戦闘をしながら進んだ結果、俺たちは、レベルが上がっていた
詳しくはこんな感じ
【⠀ネーム 】 テムス Lv4
【 称号 】
『始まりの鷲黒』「泉の大精霊の祝福」
【種族】 ハイエルフ
【HP: 14⠀】【MP: 19⠀】
【STR (腕力) 】 3 +2
【DEF (防御) 】 2 +1
【AGI (俊敏)】 4 +3
【INT (知力)】 6 +5
【RES (抵抗 】 1 +1
【CHA(統率)】 12 +4
【スキル】『従魔術』Lv5 『料理』 Lv5『 錬金』Lv1 『採集』Lv3 『銃術』Lv6 『専門知識:植物』Lv1 『農業』Lv2 『調合』Lv1 『株分け』Lv3 『騎乗』Lv1 『水魔術』 Lv4 『採掘』Lv1
【従魔】 フロール エルミー
【装備】 『従魔師の指輪』『見習いのリボルバー』
【従魔の装備】 風のネックレス
『ボーナスポイント 10』
【名前】フロール Lv3
【種族】 クローイーグル
【主従】 テムス
【HP】 29+5 【MP】 18+4
【スキル】『風魔術』Lv5 『ウィンドカッター』Lv6
『突貫』Lv2 『爪撃』Lv6 『高速飛行』Lv5
『採集』Lv3 『育樹』Lv1
【装備】
『風のネックレス』
風魔術の消費MPを少しだけ減らす
【 名前 】 エルミーLv5
【 種族 】 トゥルーラビット
【 主従 】 テムス
【HP】14+3 【MP】 13+2
【スキル】
『跳躍』Lv6 『立体機動』 Lv4 『噛みつき』 Lv5 『隠密』 Lv2 『採集』 Lv5 『狂乱』 Lv1 『採掘』 Lv3 『雷魔術』 Lv4 『雷針』Lv3
フロールとエルミーのおかげで、初日にしては、いい上昇率だったと思う
そんな感じで、時刻はお昼頃になっていたので、探索を止め、街へ帰っている途中で、フロールとエルミーが何かを見つける。
ちょっと疲れたんだがな、
モンスたちは、一体何を見つけたのだろうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます