第19話 リビングでの集い


アイデルフ公爵家 オルレイン辺境伯家

一同が。優雅に馬車から降りてくる


「改めまして、ようこそおいで下さいました」


父さんの一言に合わせて、礼をする


「いきなりですまんが、よろしく頼む!」



アイデルフ公爵がそう言うと、お互いに自己紹介に移る



「レイモンド・エルヴィスです、先程は失礼しました!」



地位が低い順に挨拶をするので、最初が俺なのだ


順に挨拶をしていき、最後にアイデルフ公爵が挨拶をして、中に入る




ちなみに、今回来た人たちはこんな感じ


〇アイデルフ公爵一家



アイデルフ公爵家 現当主


「テオドール・アイデルフ」


テオドールの妻


「アイラ・アイデルフ」


長女 (9歳)


「カルラ・アイデルフ」


次女 (7歳) ニール兄さんに好意を持つ、今回の原因。


「クララ・アイデルフ」



〇オルレイン辺境伯一家



オルレイン辺境伯家 現当主


「エドワード・オルレイン」


エドワードの妻


「シンディー・オルレイン」


次男 (5歳)


「フレッド・オルレイン」


の7名である。




「ではカトレア、レイ、案内を頼むよ!」


「「はい」」


部屋割りは、1階のゲストルーム3部屋に、それぞれの夫妻と、アイデルフ姉妹


2階のメイド部屋を入れ替えた部屋に、オルレイン家の次男、フレッドに入ってもらう



俺は、フレッドを案内する


「フレッド殿の部屋はこちらになります」


「おいおい、俺に敬語なんか使わなくていいぞ! それに、1歳しか違わんだろ、フレッドで構わん」


「本当に敬語使わないけど怒んないでね?」


「あぁ、それにしても、すごい変わりようだな」


「これが素だよ」


「おう!」


フレッドは意外と喋りやすい奴みたいで、少しほっとした。



堅苦しいやつと、1週間以上過ごすのはちょっと遠慮したいからな。



客人が自分たちの荷物を整理している間に、リビングに集まる


「2人とも突然すまなかったね」


「私はほとんど何もしてないわよ、レイが頑張ってたわ、」



姉さんが、少し頬を赤らめながら言ってくる。


まぁ姉さんは褒めなれていないからな。



「ああ、レイ!よく頑張ったね、まさかここまでやってるとは思わなかったよ」


「本当よね、それに、庭に家が建ってたけど、あれは何なのかしら」



そう、俺たちは屋敷全体を、客人をもてなせ形に模様替えしたのだ、大きな家具も、サイコキネシスでらくらく移動させれるので、俺はかなり働かされたという訳だ。



「前のままだと、おもてなしは出来なさそうだったからね、やっぱり魔法は便利だね! 庭に建ってる奴やつは、土魔法で作った使用人用だよ 」



そう、客人の使用人が泊まる部屋が無かったので、急遽庭に小屋を立てたのだ、まぁ小屋と言っても貴族家として恥ずかしくない様な作りにはしている。


「本当にでたらめなことしてるのね」



俺からしたら、魔法ってこういうものだったんだけど



「そっちはどうだったのさ」


「やっぱり王都は大変だよ、人が多いし細かいルールも多くてね」


「そうかしら、私は色々とお買い物もできたし楽しかったわよ?」


「レイラは王都出身で慣れてるから、あの人ごみでも疲れないんだよ」



母さんの家は、王都で商会をやっている、ジュードもそこで修行していた縁で、こんな田舎まで行商に来てくれるのだ


「兄さんは初めての王都だったんでしょ? どうだったのさ」


「凄かったよ、見るもの全てが初めてだらけで、まるで本の中の世界に行ったような感覚だったね!」


「へー、貴族の行事は面倒くさそうだから嫌だけど、俺も1回は行っときたいな!」



俺は1回行っとけば、いつでも転移で行けるからな。


「ふふっ、レイはしっかりしてるし、来年くらいに1度行ってもいいかもしれないわね」


「そうだね、いっその事、来年は家族で王都へ旅行にでも行くかい?」


「あら、それはいいわね! 行事も何も無いただの旅行なんて 貴族になってからはしてない物ね」


「「「賛成!」」」



「お? 旅行の話か?」



俺たちがだべっていると、テオドールがリビングに来た


「ええ、レイモンドも来年は5歳ですし、すぐに長男のエルリックがスミス家に婿に行くので、来年くらいにしか、家族で全員でとは行かないのでね」



「なるほどな!なら 9月の初めをオススメするぞ!」


「魔道学院の学園祭ですね?」


「あぁ、そう言えば奥方は王都出身だったな、あれは学園祭とは言うが、王都全体がお祭り騒ぎになるからな」


「確かにあれは、1度は見ておいた方がよろしいですな」


「お、エドワードも来たか」



話しているうちに、みんなリビングに集まってきたので、皆話をする


幸い、両家共に、敬語は要らんと言ってくれたので、普通にすで話しちゃっている。



「それで、さっきも言ってたけど、魔導学院の学園祭って、何をするの?」


「お、坊主!興味があるのか?」


「まぁ、俺も魔法使いだし、魔道具とかも少し興味があるからね!」


「ほぉ、なら見る価値はあるな! 魔道学院の生徒たちが、色んな魔法を使った出し物を、街中でやるのさ!」


「生徒たちが作った魔道具の展示や販売、闘技場での学院生魔法大会、どれも見所がありますよ!」



へー、生徒が作った魔道具か、興味あるな、それに魔道学院か…3年、


「レイは魔法が好きだろう? 魔道学院に行ってみるかい?」



お、父さんから話を振ってくれた。



「魔道学院の事はトーリーにも聞いたけど、3年間通うのは面倒臭いな。俺は魔道具の仕組みと作り方を知りたいだけだし」



「レイ、お前ってやつは。 」


「ハッハッハ!面白いな!! なら魔道具の仕組みと作り方を習得して、中退すればいいでわないか」


「ちょっとアナタ!よそ様の子に何吹き込んでるのよ!」


「そうだぞテオドール! 魔道学院の中退者がどんな扱いを受けるかなんて目に見えてるじゃないか」



なるほど、その手がある! と思ってしまったが、差別はどこにでもあるのか、貴族の俺が中退なんてすれば、家の汚名になるな



「ハッハッハ、少し冗談を言っただけであろう!」


「冗談でも、度を超えるとアウトって私何度も言ってますわよね?」


「ん。あぁ、坊主、さっきのは冗談だからな?忘れてくれよ? 」



ふふ、いくら公爵家の当主でも、嫁には敵わないらしい



「うん、家にも迷惑がかかりそうだし、そっちの方が面倒くさそうだからだしね」


「坊主!お前本当に4歳か? 」


「あぁ、今の俺の話を聞いて、何が起こるか理解できるとは」


「ん? どういうことですか? どうしてレイが中退すると、家に迷惑が?」



「ニール君のいい所は、分からないことをわからないと、素直に聞けるところです!」



エドワードがそう頷きながら、説明をする

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